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クロスファイア 〜そのニ〜

交番から引き取った猫を連れて、とりあえず外に出てタクシーに乗る。

起きてんだろ!家どこ?

オレが聞くと、

新琴似…

遠い。めんどくさい。
なんて思いながら運転手に新琴似に行ってもらう。

札幌駅を通り過ぎたあたりで、猫はまた目を覚まして、

やっぱ、ダメ!
帰ったらまにあわない。
降ろして!

しょうがなく、タクシーを降りる。

何にまにあわんのか?オレの知ったことではないし興味も無い。
もう放置して帰ろうとすると…

ひとでなし…
こんなとこに女の子放置すんな~…

って、座り込んでうめいている。

6時半…
札幌駅周辺はもう通勤のサラリーマン達が行き交う。

チラチラ見られる視線に睨み返して、猫を引きずってまたタクシーに乗る。

どこ連れてく気?
やらしいとこ?笑

ケタケタ笑いながらオレの肩を叩く猫に一瞥をくれて、無視。

知り合いの店がちょうど閉まる時間だった。

電話して事情を話して開けておいてもらう。

店に着いてとりあえず水飲ませてもらう。
ママから店のカギを預かる。

オレも昼から仕事なんだけどなぁ…
なんて思いながら勝手に自分のボトルを開ける。

猫はソファに寝かせて、
オレはカウンターで勝手に飲んでる。

不意に、
まにあわない…
が気になって、猫のアタマにチョップをする。

8時だぞー!
まにあうんかー?

エヘっ!もうムリ…

とかいう始末。

無理やりに事情を聞くと、昼間もバイトしてるらしい。
しょうがなく、親のフリしてバイト先に電話をしてやって風邪ひいたことにする。

ありがとう…

かわいいもんだ。

そのまま時間は過ぎて12時を回ったころ…

オレもカウンターで寝てしまった。
目が覚めてソファを見ると、猫は幸せそうに寝たまま…

鼻で笑って、残りの酒を飲み干す。

仕事の時間がきたので、カギをかけて店をでる。
2時間くらいで戻ってくると、猫は起きて待っていた。

おはよう。

オレが言うと、バツが悪そうに、

ありがとう…ごめんなさい…

酒が入らなければ真面目でいいヤツだ…
酒が入ると愉快な鉄砲玉。笑
嫌いじゃない。

それからは週に1、2回飲みに行ったりするようになった…
ふたりで酔っ払ってバカやって…

なかなか楽しく時間は過ぎて、一年くらい後に突然連絡がとれなくなった。

ススキノの女なんてそんなもんだ。
店にも顏は出してないようだった。

飛んだか…



続く…


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クロスファイア 〜その一〜

猫の話。

この前、4年ぶりに現れて去った猫について綴っておこう…

高校を中退して札幌に来たはいいが昼のバイトだけでは生活が厳しかったそうな…

オレが出会ったのは、8年前になる。
猫が札幌にきて2年が過ぎていたようだ…

出会った場所はススキノのパブだった。

オレは商談で客と飲みに出て、商談成立、意気投合、ってな感じで気分良くその店に入った。

その店の制服が気に入っていて、何度か行ったことがあった。
店長とも仕事柄仲良くしてた。

接待で女がいる店に行くことは多いけど問題なのは、ついた女がちゃんと場面を把握して理解してくれるかどうかだ。
主役が誰なのか…
気を使えるヤツがつかないとコッチは最後まで楽しめない。

オレの客についた女は見栄えはイイけどトークはいまいち…
オレのほうについたのが猫だった。

若いくせに場を盛り上げるのが上手で自らバカやって俺たちを楽しませてくれた。

客のほうも気持ち良くカラオケ歌っちゃったりしてご満悦だ…

そのまま楽しく時間は過ぎてオレの客はイイ気分でタクシーに乗り込む…見送るオレ…と、猫…

オレは猫に一万円とオレの名刺を渡す。


貰っておくけど、こういうの嫌いなんだけどっ!怒
と猫…

オレは吹き出して笑って、

ガキのくせに生意気なんだよ!ボケっ!笑
ありがとね~

と言って手を降って帰った。

いつも仕事が終わったら寄る店で、しんみり飲んでたら電話が鳴る…
5時半…
朝です。

当時、夜の仕事が多いオレでもさすがにこんな時間に電話は鳴らない。

知らない番号でも出ざるを得ないのが営業の仕事の性だ…

電話にでて、社名と名前を名のる…

ススキノ交番。

???

身元引取りのご案内…

近くの店で飲んでたから行ってみると、さっきの猫が気持ち良さそう?悪そう?な顏で、ぐったりして寝てる…

知り合いですよね?

若いおまわりが言う。

ススキノで仕事してると面倒な警官は嫌いになる。

はっ?知らねぇよ…
こんな時間に電話してきてんじゃねぇよ!このカスがっ!
お前のせいで途中で帰ってきたじゃねぇかよ!
お前、◯◯行って金払ってこいやっ!

…とオレは取引先の風俗店の名前を言う…

若いおまわりがムキになるのを制して、奥から渋い警官が出てくる。


ごめんね~。◯◯さん。
本当に知らない娘?

思い出した…さっき行った店の女だわ。

どうする?この娘にはけっこう面倒かけられてんだよね…


そういわれるとコイツが可哀想になる…

わかりました。良く飲みに行く店のヤツです。
こっちから店のヤツに連絡しときますんで、とりあえずオレが引取りますわ。

そうかい。助かるよ。
じゃあ、コレ!

書類に署名する…

こんな出会いだった。

続く…



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クラッチスクラッチ

左足首が毎日痛むようになった。
クラッチを踏むのが正直ツライ。

一日に何百回クラッチ踏むんだろう?

今度かぞえてみよう…


今年も半分が過ぎた。

いつもあった幸せが、
今はもう無い…

そんな生活にも慣れてきた…

そのへんにころがっている小石のような幸せを拾おうとするけれど、カラダが、ココロが反応しない。

不感症の無感情な顏を隠すように、作り笑顔をしていると、職場の女や取引先の女からお誘いがくる…

本当に間が悪い。
今はそんな気分にはなれない。

ニセモノの自分は人に好かれる…

ホンモノの自分を好きになってくれる人と一緒にいたい。

誰でもいいから一緒にいて欲しいと思う気持ちもあるけれど、
あの優しくて、あたたかく、やわらかい愛がまだ忘れられない。

周りの時は進んでいくのに、自分の時計は壊れたまま…

あの時から動こうとしない。



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