皆様、こんばんは。
大型台風が、週末にかけて接近する様子
三連休はどうなることか!?
12日(土)は、別の会話の回を開催予定ですが、
こちらは前日に開催可否を決める予定です。
皆様、くれぐれもお気をつけてお過ごしくださいませ。
さて、昨日は、失語症・ナレーションサロン 会話②の回を開催しました。
二ヶ月ぶりにご参加の女性の方。
この方は、失語症ではありませんが、
くも膜下出血で倒れられ、
気管切開の手術で舌の一部分を切除したことにより、喋り辛さを感じていらっしゃる方です。
現在は、脳卒中・身体障がい者のための就労支援センター「リハス」に通い、
就職活動真っ最中。
近況報告から話が広がり、あっという間の2時間となりました
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2019年10月8日(火)10:30~12:30 @ドリーム伏見
会話②の回 参加者:1名
1.前回の振り返り
(半胸式・半腹式呼吸のこと、「スタッカート」の話し方、外出訓練でカラオケに行った話、
朗読に興味を持ち始めたこと など)
※最近は、音読されることはありますか?→殆ど、ネット記事を黙読。たまに歌詞を音読
したり、朗読をYouTubeで聴く事もあります。
※たまに電話で話す、発症前からの友人に、
先日「以前より言葉が聴き取りやすくなった。」と言われました。
※現在就活中。面接が、話すいい訓練となっているのかも。
2.準備運動
◆肩・首のストレッチ(手で頭を押さえ、首筋を伸ばす。頭を斜め前に押すとよい。)
◆舌を動かす(上下左右、「の」の字を描く)
◆鼻の下を伸ばし、口をぐるっと一周させる
3.呼吸法
◆「半胸式・半腹式呼吸」の実践
・腹横筋(脇腹付近にある筋肉)を使い、その上にある横隔膜を
上下させて呼吸する方法
(従来の、腹直筋に力を入れる腹式呼吸よりも、エコで効率よく、
声を響かせる呼吸法)
・脇腹に手を当て、鼻から息を吸い口から吐く練習。呼吸と共に、
脇腹が左右に凸凹することを確認
※口は完全に閉じずに弛緩させておく(自然に息を吸うイメージ)
・息を吐く際に、ため息のように「ハァ~」と声を出してみる
・息を吐く時間をカウント(声を出す→13秒 声を出さない→24秒)
※少しずつ長く吐けるように、次回もカウントしてみます。
※横隔膜の動きを手で感じられればよい?→手で脇腹辺りの収縮を
感じられればよいです。
4.発声練習
◆「あいうえお」の口形確認
・大きな声(遠くに飛ばす)
・小さな声(近くにささやく)
・スタッカート
・「あいうえお」×3回続けて
◆「ざ行」の練習 (有声・歯茎・摩擦音)
→舌先を歯茎に近づけて隙間を作り、空気を通す
※「さ行」との違い → 有声である(発声時、声帯が振動する)
※舌先が、下の歯の裏側(上の方)に軽く触れる位置で発音すると、出しやすい。
・一音ずつゆっくり発音
・スタッカート
・「ざじずぜぞ」×3回続けて
「ざ行」から始まる単語を挙げて発音練習
①1単語ずつ
②2単語続けて(1語のように)
ざ→ざりがに・ざるそば
じ→ジュース・ジャンパー
ず→ズッキーニ・頭痛
ぜ→ぜっけん・ゼリー
ぞ→雑巾・ぞうさん
※②の、続けていう場合、文中に「ざ」行が出てくると言いづらい
→直前の音(舌の位置)につられるためだと思います。
書いてある文章なら、その文字に印をつけたり、口や舌を普段から動かす練習を
すると改善されるかもしれません。
※促音「っ」長音「-」「ん」の音も意識して出すとより綺麗な音になります。
~小休憩~
5.自分で読みたいものの音読(こちらで用意)
・「紅葉スポット 曾木公園について」(インフォマーシャル)
→「気持ちを込める」「強調」が所々に入っていて、メリハリがあり聴きやすかったです。
文章を見なくても、内容が頭にスッと入ってきました。
「文字を追う作業は難しい。もっと難しい内容の文章だと、棒読みになるかも。」とのこと。
音読練習には、自分が興味の持てるもの・分かり易い内容のものが向いているとお伝えしました。
また、「音読が楽しい」とのこと。違った読みのできる作品(元気に読む、しっとり読む など)
に色々挑戦して、音読を楽しんでいただきたいとお伝えしました。
6.ナレーション技法を用いた練習
「3行日記を発表してみましょう」
ポイント
前期にお伝えした、以下を基に日記を作文&言葉で表現
「伝わりやすい話し方」=「気持ちを込める」 「強調箇所を作る」
3行日記
先月、スーパーで、わらび粉を買いました。
初めて、手作りのわらび餅を作りました。
やわらかくて、とても美味しかったです。
太字・下線=強調(言いたいこと)
ピンク・斜体=気持ちを込める(感想)
→その通りに意識して言葉にしてくださり、内容がしっかり伝わってきました。
二行目の様に、強調したい言葉が複数続けてある場合、
言葉の間に間を空けたり、強調の手法を変えたり(高低・緩急など)するとよいと
お伝えしました。
(同じ手法で続けて言うと、かえって強調されなくなってしまうため)
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今回お伝えした中で、参加者の方が特におっしゃられていたのが、「強調」の大切さでした。
現在就職活動中で、面接時に話が長くついなってしまうとのこと。
私達ナレーターが、例えばCMナレーションを読む時、
限られた短い時間の中で、いかに内容が視聴者の頭に残る様に伝えられるかを
考えて読んでいることをお伝えすると、
「それは面接にも活かせますよね!」と、いい気付きを得られたご様子でした。
早速、面接練習に取り入れてくださるとのことですので、
その報告を楽しみにしたいと思います
次回は、11月26日(火)10:30~@ドリーム伏見です♪