ボランティア論 ~ 有償か無償か | 日本は世界を平和にします

日本は世界を平和にします

オーストラリアに移住してから日本がとんでもなくいい国だと言うことに気が付きました。
世界を平和にするのは日本ですよ、間違いない。
でもそのためにはまず日本が元気にならなくっちゃね。
ダーウィンから応援しています。

オーストラリアはボランティアが盛んで、私もボランティアしたり、またお願いすることがありますが、文化の違いなどもあり思い悩むことも多い。特にフリーランスの人などはどこまでが無償のボランティアでどこからが仕事なのか?が悩ましかったりします。そんな中で私なりに達した論説を語りますよ。似たような境遇の人の参考になればと思います。

 

まずはオーストラリアのバックグラウンドを少し。(日本とは事情が違いますので、そのあたりを考慮して読んでいただければと思います)

 

オーストラリアと日本のボランティアへの考え方が違うのは、労働に対する考え方が違うことも一因かと思います。西洋人にとっては労働とは罰であり、賃金との交換である、というキリスト教から来たらしい考え方が根底にあるようです。これ今はずいぶんと変わりましたが、しかしまだそのように考えている人も多い。

 

一方日本人は働くことが社会貢献であり、徳を積んでいると考えるので、特別にボランティアをするという習慣がない。自然発生的にお手伝い、奉仕を行う.。

 

とまぁこんなこんな違いがあるわけなのですね。なのでオーストラリアに移住した人などは自然発生的ではない、がっつり”ボランティア活動”をすることになるので、慣れない日本人は戸惑うわけです。

 

ボランティアと労働、一番の違いは無償であることと有償であることです。どちらが偉いとか、価値があるとか、そういう事ではありません。どちらもそれぞれ違った役割があるのです。これ大事。

 

それを踏まえると、ボランティアはアマチュアで、お金をもらいだしたらプロの仕事という分け方は大まかに言って正しいです。例えばミュージシャン、最初は演奏させてもらえるだけでうれしいから無償でやりますが、名前が売れていろいろなところから声がかかると交通費を請求し、そのうち本当に人気が出たらギャラをもらう、というボランティア→仕事というのが一般的ですね。

 

私の場合も最初はボランティアで折り紙を教えていたんですが、だんだんと教え方がうまくなり、そのうち色々なところから仕事として声がかかるようになりました。一応ダーウィン市などではアーティストリストに入っているようで、ちょっと嬉しい~^^

 

他にも戦争博物館の案内などもボランティアから始まり、今はガイド料金をいただいていますし、メディアのコーディネイトもギャラをいただいています。そうなると「金目当てでやっている」と陰口をたたく人が出てくるのですが、これはちょっと的外れ。アマチュアとプロの違いです。アマチュアの時には依頼も少ないので、無償でやっていけます。しかしサービスの内容が良ければ依頼が沢山来るのですから、ボランティアでやっていては収入がなくなり、生きていけなくなりますから。

 

これはフルタイムの仕事をされて、ボランティアをされている人たちにはわかりにくいと思います。私もこのボランティアからプロへの過渡期の時になぜか私が金目当てだ、という噂が流れ、仕事が激減して大変困りました。本当に死活問題です。この時期はかなり生活が困窮しましたからちょっとトラウマ。会社勤めの人がボランティアをやっていると、ほかの人も同じと考えがちですが、またよくあるのが「ボランティアのほうが崇高である」、と考えがちですが、皆さん立場が違うというのを理解する必要があると感じております。

 

ではプロのレベルになればすべて料金を請求するべきか、というとそういうわけではありません。良い例がチャリティーです。大きな災害があるときには、高給取りのハリウッドスターたちが無償で募金活動を行います。こういう時にはどんな人も等しく無償、ボランティアでやるべきだと思います。

 

2011年3月11日の大震災の後、私は「おにぎり募金」というのを企画しました。あの大災害ですから、日本人だけでなくあらゆる人種の方々が募金活動を手伝ってくれました。しかしお手伝いをしてくれた人の中で一人だけ料金を請求してきた人がおられました。それも日本人の方で。「自分はプロだから」という理由でしたが、このおにぎり募金には、地元のすし屋の板前さんや和食料理店の方々も、みな調理器具を持ち寄って米を炊き、アジア食品のお店は米を無償で提供してくれました。

 

今ならきちんと反論できるのでしょうが、その当時はボランティアの定義があいまいでしたから、払いましたよせっかく集めた義援金の中から、、、、。(多分この方もアマチュアからプロへの過渡期だったのだろうと推測しています) ですので、ぜひとも皆さんの教訓にしていただきたい。災害支援の時には混乱しているでしょうが、義援金集めの時には、無償のボランティアであることをはっきりさせる事。そしてもし請求をされても、断る勇気を!そうしなければ皆ボランティアで活動している人、そして何より募金をしてくれた人に申し訳ないですからね。誰も募金活動をしている人の賃金のために募金をしているわけではありません。皆が東北の被災者のために使われるという信頼関係のもとで行っているのですから、裏切る行為になります。

 

もちろんですね、チャリティーすべてがボランティア無償であるべきとは思っておりません。長期の場合にはボランティアコーディネーターなどは有給であるべきと思いますが、東北大震災のような突発的大災害の場合に賃金を請求するのはやはり道義的におかしく、支払う決断をした私の判断は恥ずかしながら大間違いでした。反省し、次につなげていきます!

 

 

 

そしてボランティアを募集する側になった場合の基準も。これは悩んでいらっしゃる方も多いのではないかと思います。私もようやく基準ができたところです。

 

私はイベントを行う際にお手伝いをお願いすることが多いのですが、有償にするべきか無償にするべきか悩んでいました。特に少額でも自分が支払われた場合には。

 

この問題はお手伝いをしてもらう人をボランティアと位置付けるかそれともアシスタントと位置付けるかで解決できるようになりました。つまりは責任をもってやってもらうかどうかです。お手伝いに来ていただいたらとっても助かるけれども、いなくてもなんとか大丈夫の場合にはボランティアとしてお願いをします。そして、どうしても来てもらわなければ困る!という場合にはアシスタントとして有給、という風にしています。つまりは責任があるかないか、で決めているわけです。自分が有給でなくても責任もってやってもらいたい場合には支払うように。

 

以前はその基準があいまいでした。自分へは有給なのに手伝ってもらった方にお礼をしないのは申し訳ないと思っても、ボランティアの数が多い時にはボランティアにお礼をしたら自分の取り分がないどころか、マイナスだった!という事もあり、では支払いをしないとなると、今度は自分だけ給料をもらって申し訳ないという罪悪感にさいなまれる、という思いをしていました。コミュニティーディナーや老人施設のイベントは私もボランティアなので、すっきりしてむしろやりやすかったですね~

 

もしかしたら昔の私のように悩んでいる人もいるかもしれませんので、参考になればと願っております。

 

誰でも最初からプロでやっているわけではありませんから、お金を請求することを申し訳なく思う気持ちはみな同じです。しかし、安い金額を提示すれば、それは自分を安く見積もっているわけで、自己否定にもつながりかねません。高いお金をもらったらその分サービスの質を上げていけばいいのですから、自分を高めることになりますので、どちらにとっても好ましい。私はまた折り紙ワークショップの依頼で金額の提示を求められたので、いつも請求している金額を書いたら、ほかのアーテイストの方々に比べて安すぎたらしく、もっと上げてくれと言われました。今「どんな高度な折り紙を作ったらいいんだろう、、、あわわわわ」と悩み中です。しかしこれが進歩向上につながるのですから、とても良いことです。

 

このボランティア有償・無償ルールは自分の経験から、そして多くの人にお手伝いをしてもらった中で出来上がってきたものです。わたくしが優柔不断でいろいろご迷惑をおかけしているにも関わらず、引き続き応援してくださった方々のおかげです、有難うございました。また、自分の中で線引きができておらず、いろいろ混乱させてしまった方々には申し訳なく思っておりますが、お陰様でいろいろなボランティアを続け、経験値を積み、今度はボランティアをする場を提供できるようになったのは、本当に嬉しいのです。だってはっきり言って、ボランティアは楽しいですからね~私と同じ経験を多くの人にしてもらいたいと思っています。

 

という事で、本日のコミュニテイー・ディナー、そして12月2日のカラオケイベント、ボランティア募集しています。

 

 

これはもちろん無償のボランティアですが、おいしい😋食事を提供します。今日はいつものビルマ料理に加えて、OrigoNTのパエリアもあります!それから、登美子さんチームがお琴の演奏をお披露目します。そしてダーウインの西城秀樹こと、ひできさんがヤングマンを歌いますから、応援参加者も募集しています。私も後ろでYMCAの部分だけ踊りますので、一緒にいかがですか?

 

そしてお手伝いいただきたいのは後片付け。DCAにある机はめちゃくちゃ重いので、力に自信のある方特にお願いしたい。それから女性もプレート洗いなどすることはたくさんあります。私は手荒れするので、キッチンでは戦力外なのですが、力は強いので机片付けグループに参加します。

 

もちろん参加者として来られてもOKです。その際にはおひとり5ドルのドネーションをお願いしています(あくまでお願いで、強制ではありません)ダーウインにお住いの皆様、お待ちしております。

 

 

それではいつも応援ありがとうございます。


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