ルックバック | 風のまたたび

風のまたたび

明日は明日のネコがまどろむ。

 

昨年読んだ中で最も心に響いたマンガです。

チェンソーマンの作者、藤本タツキさんの作品ですが、グロい描写はありません。

マンガのアイデアは浮かぶのに絵がイマイチうまくない藤野と絵(特に背景)が抜群に上手な京本、2人の少女の出会いと友情の物語です。

2人はやがて共作のマンガ家としてデビューしますが、悲劇が訪れます。

このマンガがジャンプ+で公開され話題になった時、実在の事件を思い起こさせるとして一部の人たちから批判の対象となりました。

でも、私は、作者がいたずらに実在の事件ぽいものを匂わせたのではないと思います。

理不尽な事件が起こることは悲しいけれど、めげないで創作活動を続けて欲しいという作者の願いと応援の気持ちが込められているのじゃないかと思いました。

窓の外の景色が次々に変わっても、机に向かってもくもくと描き続ける藤野の後ろ姿がとっても印象的です。

偶然に2人の少女の友情が主軸の作品が3つも続いてしまいました。

そういう物語が心に響きやすいってことなんでしょうかね?