アメリカ合衆国の建国当時、「新世界の秩序」を担う首都としてのワシントンDCに数多く施された「占星術」や「神聖幾何学」の奥義を、現在も残る資料や彫刻、建物の装飾、絵画などから謎解きのような形で解釈していく、かなり複雑な都市伝説といった趣の一冊です。
『風水都市ワシントンDC』(デイヴィッド オーヴァソン 著/飛鳥新社)
邦題にこそ“風水”とありますが、本書において風水に関わる記述は一つも出てきません。。
彫刻や装飾など一つ一つの解説なども難解で、言っている意味がわからない箇所も幾つかありました。(日本語にして説明するのが難しい内容も、多かったのかも知れません..)
著者のオーヴァソン氏ご自身はフリーメイソンではないこともあり、もちろん良く研究されているものの、かなり大胆な憶測による結論とも思える場面も、しばしば見受けられた気がします。。
しかしながら最後まで(それこそ「訳者あとがき」も含めて)読みすすめていくと、著者の云わんとすることが何となく理解できるようになります。(もちろん、最初から理解できる方もいらっしゃるとは思いますが..)
西洋的な占星術やシンボリズムなども、東洋に伝わる奇門遁甲や気学、風水などと、手法にこそ違いがあるものの、どこかしら共通する“心”みたいなものがあるということが分かりました。。
古代エジプトしかり、ローマしかり、江戸(東京)しかり、ワシントンDCしかり、、世の東西を問わず、長期に亘って繁栄した都市には、必ずといって良いほど“天(宇宙、神)”と“地上”の私たちとを調和させるための、宗教的とも言える“象徴”や“儀式”が多数存在しています。
唯物的な機能性や利便性だけを追求した都市づくりは、一時的な効果は得られるものの、やはり長く栄えるためには、「天人合一」が不可欠であるということを、人類は太古の昔から知っていたんですね。。
信じるか信じないかは、あなた次第(笑)
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