前回のまでのおさらい。

 

イギリスの哲学者であるバートランド・ラッセル(1872-1970)が1930年に出版した "The Conquest of Happines"(幸福論)によると、

幸せになるためには①まず不幸の原因を取り除き②次に幸せになるために努力をする、という流れがセオリー。

 

<第一回>

不幸な人は『自己没頭』に陥りがち、自分の殻にこもらずに、外に目を向けましょう!

<第二回>

『自分を不幸にする原因』は大きく分けて、①悲観主義②競争③退屈と興奮④疲れ⑤妬み⑥罪の意識⑦被害妄想⑧世評に対する恐れ、の8つに分類できる。自分がどのパターンがあてはまるのか知り、不幸な状態から脱しよう!

 

というのが各回のメッセージ。

 

今回は幸福になるための方法について解説しています。

 

 

 

 

 

幸せ=何かに熱中すること

幸せは何かに熱中することで得られる。

興味をひく人や物に対する反応を、敵意あるものでなく、友好的なものにすることで、幸せを掴みましょう。

 

熱中しやすいもの・ことの探し方のコツ

1.達成の喜びを味わえるものを見つける

成果を周りから評価されるというメリットもある。

 

2.困難だが実現不可能でないことを追及してみる

困難な課題を解決した時は達成感ありますよね

例えば、政情が不安定な国で世の中を変えようとすること。

 

3.趣味を見つけてそれに熱中する

切手収集とか何でも良い。

 

 

 

 

 

幸福になるために大事な6つのこと

幸福になるためには、次の6つを良いバランスで保つことが不可欠。

 

 

①熱意

熱意は外に向けるもの。

頭の中だけでごちゃごちゃ考えてるだけではダメで、自分の能力を発揮して何か価値を生み出してこそ幸せになれる、という主張

そして、バランスの良い熱意を保持するために気を付けるポイントは4つ。

1.健康 2.能力 3.収入 4.妻子への義務

 

ソーセージ製造器の例は時代錯誤だったが、伊集院光の例え(※)はわかりやすかった。

「ブタなんかどうってことないさ!」(笑)

 

※もともとは、人に笑ってもらうために話芸をやっていたのに、いつしか自分のこだわりが強くなり人を笑わせるという目的を忘れてしまった、という話。

 

 

②愛情

相互に愛情を与え合う関係を築くことで幸せになれる、という主張。

そいういう愛情を、最上のタイプの愛情と呼ぶ。

一方が与えられることを強く期待するような関係ではダメ。

 

 

③家族

お互いを尊重できる家族の存在により幸せになれる、という主張。

親は子供を支配し過ぎな傾向にあるので注意する。子供の人格を尊重すること。

 

 

④仕事

仕事を楽めたら幸せだ、という主張。

楽しむためのコツは、1.技術の行使、2.建設性を高めることの二つ。

 

 

⑤私心のない興味(=趣味)

趣味によって得られる3つの効果

・気晴らしになる

・釣合いの感覚を保つ

・悲しみをいやす

この辺をうまく活用すると幸せになれる、という主張。

 

 

⑥努力とあきらめ

幸せになるためには努力がひつようだ、という主張。

ただし、避けられない不幸に時間や労力を浪費するのは無駄なので、それは「しゃあないやん」と思って潔く諦めましょう。

 

 

 

 

 

感想

健康や仕事、家族のバランス(いわゆるワークライフバランス)を大事にしつつ、自分自身が何かに熱中することで幸せになれるという話だったと理解している。

第一回、第二回と比べると、かなり当たり前の主張のように聞こえて、感動は少ないが、まぁ大事なことだよねという印象。

「そもそも幸せってどういう状態なのか」についてもう少し説明してほしかった。