前回のまでのおさらい。
イギリスの哲学者であるバートランド・ラッセル(1872-1970)が1930年に出版した "The Conquest of Happines"(幸福論)によると、
幸せになるためには①まず不幸の原因を取り除き②次に幸せになるために努力をする、という流れがセオリー。
不幸な人は『自己没頭』に陥りがち、自分の殻にこもらずに、外に目を向けましょう!
というのが前回のメッセージ。
そして今回は、「自己没頭だめなのわかったけど、結局不幸の原因って何なの?」
という問いに答えるべく、
『自分を不幸にする原因』を8つに分解して解説しています。
自分を不幸にする8つの原因
ラッセルさんによると、自分を不幸にする原因は以下の8つ。
①悲観主義
常に悲観主義だと不幸になってしまう、という主張。
例.「もう人生終わり。」
例.「何やっても無駄、どうせうまくいかない。」
人生を悲観するのは時間の無駄なのでやめましょう。
②競争
過度な競争は自分を不幸にするので避けるべき、という主張。
例.「負けたら全部無駄」
③退屈と興奮
興奮ばかりを求めていると感覚が麻痺して不幸になってしまう、という主張。
退屈な時間を楽しみましょう。
④疲れ
疲れていると不幸を感じやすい、という主張。
良く寝て、健康でいるようにしましょう。
⑤妬み
他人をねたんでいると不幸になる、という主張。
比較をやめましょう。
⑥罪の意識
子供のころの道徳心などにとらわれすぎると罪の意識で不幸になってしまう、という主張。
良くわからない罪悪感を感じたら、何にどうして罪悪感を感じるのか明確化するように心がけ、
意味不な罪悪感は無視するようにする。
例.「我慢しなさい」「逃げるのは卑怯」
↓
たとえ、理不尽な要求や嫌がらせだとしても、他人から言われたことを拒むことに抵抗がある。
↓
「自分が望むこと、どうしても譲れないことに対してはこだわるべき。一方でどうでもよい人の戯言は無視してOK」
と認識を変える。
⑦被害妄想
自分が何か行動に対して望んだ反応が得られないと被害妄想になってしまい不幸になる、という主張。
「私、被害妄想しちゃってるかも」
と思ったときは、次の4つにあてはまっていないか確認。
・あなたの動機はそれほど利他的ではない
・あなたの美点を過大評価していけない
・あなたに対して興味を持っていない
・あなたを迫害しようとも思っていない
⑧世評に対する恐れ
世評に耳を傾けすぎると不幸になる、という主張。
世論は生死にかかわる問題以外無視しましょう。
上記、⑦被害妄想 と ⑧世評に対する恐れ は結構あてはまるかも。
誰も自分に興味ないんだから気楽に生きたいと思う。
感想
8つの原因ともに共通するのはバランス。
何でも適度にバランスよくうまくやりましょう、というのが今回のメッセージなのだと感じた。
次回からは幸せになるための方法。
ラッセルさんにとっての『幸せ』って何なのか、とても気になるところ。