みなさんこんにちは。ぽんきちです。留学に行く前に、留学を志したきっかけでもあるUWCについて振り返ろうと思います。
UWCとは
UWCとは、United World Colleges の略で、日本の高校2年生の秋~大学1年生の夏に相当する期間、世界各地にあるUWCの校舎で世界中から集まった同世代の人たちと一緒に勉強や共同生活を行います。全寮制で、二年間限定の高校のような場所です。国際バカロレアという教育方式を採用しており、日本の一般的な高校とは授業やテストの形式が異なります。
私がUWCを知ったきっかけ
私がUWCを知ったきっかけは中高の部活の先輩です。私の学校は中高一貫校だったため中学生も高校生も同じ部活動に所属していました。そこで仲良くしていただいていた一個年上の先輩がUWCに合格されました。合格が決まるまでは周囲に内緒にしていたようですが、合格が決まった後、私にも教えてくださいました。その先輩はUWCに行かれる前からとても賢く、英語も帰国子女か!?というほど流暢に、発音もよく話される方で、勉強面においても英語面においてもとても尊敬していました。(もちろん部活面においても尊敬していましたよ。)その先輩に強く憧れており、先輩の合格を知ったとたんに私もとても行きたくなりました。
UWC受験にむけて勉強
UWCに合格するためには一次試験と二次試験を突破しなければなりません。一次試験は国語、数学、英語の三教科で、二次試験は日本語と英語の個人面接とグループディスカッションです。私は数学がかなり苦手であったため、「一次試験で落ちたくない」と必死で数学を勉強しました。多分大学受験の頃より必死で勉強していました笑
一次試験は合格したけど…
勉強のかいあって、一次試験は見事合格しました。この時は本当に嬉しかったです。合格発表から約二か月後(多分)の二次試験に向けて、なぜ自分がUWCに行きたいか、自分の気持ちを言語化し、整理しました。学校の勉強もそっちのけで必死で対策しました。しかし結果は不合格。しばらく立ち直れませんでした苦笑
落ちた理由
私が落ちた理由は、UWCに行きたいと思った理由が浅かったからだと思います。先輩の合格後にUWCを知ったため、受験まで短い期間の中で受験勉強となぜ自分がUWCに行きたいかを考え、正直学校の勉強や部活どころではない切羽詰まった日々を送っていました。数学の対策を頑張るあまり、一番大切な「なぜ自分がUWCに行きたいか」を深く考えられていなかったと思います。「憧れの先輩が行くから」、「日本の大学受験の勉強をしたくないから」「人と違った人生を歩みたい」という理由も少なからずありました。「世界中から集まる学生と議論してみたい」という気持ちやUWCならではの教科を学んでみたいという気持ちもありましたが、なぜUWCではないといけないのか、UWC以外でもそれは叶えられるのではないかと聞かれると、何も言い返せないような理由でした。
また、二次試験でも「聞かれた質問に簡潔に答える」ということを意識しすぎるあまり、UWCに対する熱意をあまり伝えることができなかったと思います。特に英語での面接に関しては、わざとなのか私のリスニング力が低かったのか、非日本人の英語がかなり聞き取りにくく、自信を喪失してしまい、私の志望動機だった「宗教や紛争について世界中の学生と議論したい」に関連する「なぜ紛争は起こると思いますか」という質問に一言で答えてしまったことも良くなかったと思います。拙くても、「色々理由が考えられる」とか、「こうだと思うけどまだよくわからないのでUWCやその後の大学での勉強を通して学んでいきたい」と答えることができたら良かったと思います。
UWCに落ちた後
UWCに落ちた後はしばらく落ち込んでいましたが、話を聞いてくれた友人や先生のおかげもあり、徐々に立ち直っていきました。UWCに落ちたのが高校1年生の冬だったので、あっという間に高校2年生になりました。私が通っていた学校は高校2年生から大学受験に向けてばりばり勉強させるような学校だったので(それもUWCに行きたかった理由の一つ)、高校2年生になるとUWCの悲しみも薄れ、受験勉強に専念していくようになりました。
落ち込んでいた私を支えてくれたアメリカ人のお姉ちゃん
UWCに落ちた後の春休みに私の学校ではエンパワーメントプログラムという行事がありました。この行事は希望者が英語力向上のために参加し、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学の大学生に英語を教えてもらうというプログラムです。私はUWCの結果が出る前にこのプログラムに申し込んでいました。UWCに落ちた直後だったため、参加したくない…と思っていましたが、ケンブリッジ大学の学生のホームステイを受け入れていたため、ドタキャンするわけにもいかず、参加しました。始まる前は憂鬱で仕方なかったですが、いざ始まってみるとホームステイを受け入れた人がとても陽気な人で、落ち込んでいた気分も吹っ飛びました!プログラム中も、グループの中では私が一番英語ができ、発表する勇気もあったので、UWCに落ちてどん底まですり減っていた自信もどんどん湧いてきました。ホームステイは1週間で、プログラム中は学校まで一緒に行き、放課後は日本人の友達も一緒に私達が住んでいる町を案内しました。土日は家族と一緒に京都にいって観光しました。ホームステイを受け入れた人にもUWCに落ちて悲しかったこと、将来の夢など様々なことを話しました。その人は真剣に私の話を聞いてくれ、「大丈夫。絶対にあなたの夢は叶うよ」と毎回言ってくれました。最後の別れの日、空港で大号泣する私に、使っていたマフラーをプレゼントしてくれました。その人の匂いも残っており、とても嬉しいプレゼントでした。この人との出会いがあったからこそ、UWCに落ちてもその後の受験勉強を頑張れたと思います。
もし受かっていたら…
今でもたまにUWCに受かっていたらと考えることはあります。もっと英語ができるようになっていたかなとか、海外の大学に行っていたかなと思うこともあります。しかし、海外の大学は卒業が厳しいと聞くし、希望の大学に入ることができたのでまあいいかと思っています。UWCに行っていたらもっと英語ができていたのは間違いないですが、それは交換留学の1年で頑張ろうと思います。まあUWCに行って日本の大学に進学していたら英語力は落ちていたかもしれないですし。また、私は数学が大の苦手で、日本語で授業を受けたり教えてもらっていてもちんぷんかんぷんだったのに、英語で受けていたら全然分からなかったかもしれません笑 高校で授業について行けないと将来の大学進学にも関わってくるので、行かなくて良かったかもしれません笑 あとは費用面ですね。UWCは奨学金をいただくことができるのですが、何パーセントもらえるかは家庭の収入と本人の能力次第です。私は仮に受かっていたとしてもビリの方でかなり授業料を負担しなければいけなかったと思うので、それを考えるとギリギリでUWCに行くよりも日本に残って交換留学で海外に行く方がよかったかなとも思います。ちょっと言い訳じみてしまいましたが、UWCに行かなくても今の人生に割と満足しています!笑
UWCを受けてよかったこと
残念ながら不合格だったUWCですが、今では受けてよかったと思います。なぜなら、UWCのために頑張った数学が大学受験で生きたからです。UWCを受ける前の私は、数学が大の苦手で、日本の大学に行く場合、受験科目に数学がない私立文系に行くしかないだろうと考えていました。私が通っていた学校は国公立重視だったため、最初から私立を目指そうとする私のことを良く思っておらず、先生から嫌みを言われることもありました。私自身は私立と国公立のどちらの方が素晴らしいとは思っていませんが、苦手なことから逃げているという気持ちはありました。UWCのために数学を頑張ったことで、基礎ができるようになり、国公立も視野に入れることができるレベルにまで成長しました。結局受験勉強中も数学は苦手科目のままでしたが、それでも国公立を受けようと思えるまでには解けるようになり、見事第一志望の国公立の大学に合格しました。今の自分があるのはあの時UWCを受けたからだと思っています。
また、数学を頑張ったことで、「苦手なことに立ち向かう」姿勢を手に入れることができたと思います。それまでは苦手なことにぶつかると逃げていましたが、自分の夢を叶えるために苦手なことでも頑張ることができるようになったと思います。そのおかげで、あれだけ嫌だった受験勉強も乗り越えることができました。
さらに、自分と向きあったことで、自分が何をしたいか、何を学びたいかが明確になり、他の人よりも能動的に行きたい大学を選べたと思います。私は大学選びにもかなり時間をかけました。周りの友人は自分の偏差値に相当する国公立を選んでいましたが、それでは面白くないと思いました。UWCを受けて自分と向きあったことで、何を学びたいかが分かり、納得のいく大学選びができたと思います。学校の先生方にはもっと上のランクの大学を勧められましたが、学部や学べる内容を考えた結果、今通っている大学にしました。しかし、後悔はありません。興味のあることを学ぶことができ、国際寮にも入ることができ、充実した大学生活を送っています。
UWCの無念は交換留学で晴らす
残念ながらUWCに行くことはできませんでしたが、大学の交換留学には行けることになりました。UWCと比べると、交換留学に行っている人は多く、特別感はあまりないですが(それでも日本全体で見ると留学に行ける人は限られているので行けることに感謝!)交換留学でも、「世界中の仲間と議論する」ことはできますし、高校で留学するよりも将来の心配はしなくていいかな~と思っています。最悪授業が全然わからなくてついて行けなくても単位を落とすだけで大学を卒業できないということにはならないので!笑 そうなった場合は帰国してから単位頑張ります笑 高校の時には知らなかった残酷な現実も色々知った今学べることは高校生の時より多いのではないかと思います笑 UWCは二年間ですが、交換留学は1年間、といいつつ9か月しかないので毎日頑張ろうと思います。勉強も英語も頑張ります!
いかがでしたか?長々と書いてしまいましたが、交換留学に行く前に、留学に行きたいと思ったきっかけについて振り返り、モチベーションを上げたかったので書けて良かったです。挑戦に失敗はつきものですが、やらなくて後悔するよりやって後悔するほうがいいと思っています。不合格だったときは本当にショックでしたが、今では受けて良かったと思っています。みなさんも挑戦しようと思っていることがあれば是非挑戦してみてください!
ぽんきちでした~