先ほど書いたこの続きです。
子犬だった可愛いじゅんも、だんだんと大人犬になっていったある日のことです。
じゅんがある日、忽然と消えた。
じゅん、脱走!???
じゅん・・・どこ行った?
まさか、誘拐!!????
朝起きたら、じゅんの鎖が残されていて、じゅんがいない。
じゅんのご飯鍋も、ゴロゴロと無残に転がっている。
じゅんー--(ノД`)・゜・。
じゅんー---!!!
こんなことなら、もっと大事に可愛がればよかった・・・
もっとかまってやればよかった・・・
そう、後悔先に立たずなんです。
みなさんも、●●したらよかった って思うことがあれば、
どうぞ今すぐやってください。
いつか、じゃなくて今。
じゅんをいつかまたかわいがろう、いつか一緒に日が暮れるまで遊ぼう、いつか いつか
いつかは、ある日突然、こなくなる。
じゅん・・・
て、途方に暮れて、数日。。。
ウチ、裏に山があったんだけど。
まさかの展開!?って思いました??
そう、まさか。
山から、犬の ワンワンってなく声がした。
じゅー---ん
って呼ぶと
ワンワン って答える。
でもですね、決して家に帰ってこないんですよ。
けものをとる罠にでもかかったのかなーって今は思うけど、その時は、なんでじゅんが帰ってこないのかわかんなかった。
おなかすいてるだろうに。
犬のなく声、あれ絶対じゅんだ!!!
じゅん・・・
帰ってきてほしいよー--
どうしたらいいのか心を震わせながらその夜は眠りました。
でね、そうこうしていたら、次の日だったのか、数日後だったのかは定かじゃないけど
ウチの裏の養鰻場の方から、ワンワンて声がした。
じゅんー--て呼ぶと、ワンワンって養鰻場の事務所前くらいから声がする。
恐る恐る、行ってみました。
(隣とはいえ、よその敷地をのぞく感じなのでおそるおそるになる。)
事務所前に、ちょっと立派な犬の小屋が作ってありました。
え??じゅんじゃなかったのかー--
がっかり・・・
と、その犬小屋にいたのは
じゅん!!!
え!??え!???どーゆーことよ。
でも、小屋の中にはじゅんがいる。
しかも、ウチにいた時よりも立派な犬小屋で、毛布まで敷いてあるー--
じゅんー---
家出からの、まさかの大出世ー---!!!
養鰻場のおじちゃんがいなくって、家に帰っておかあさんに言いました。
「ねぇ、じゅんが養鰻場にいた!!!」
そして、じゅんの状況を話した。
そしたら、母が。
「えー、立派な小屋に毛布まで!じゅん、よかったねー。しかもすぐ会いにいけるからよかったね。」
・・・え!???
じゅん、ウチの子だよね?
え?じゅん、よその子になっちゃうの??
子供心には、結構衝撃だったように思うんだけど、
でも、確かに、ウチにいたときよりも手厚くじゅんは飼われていました。
ウチでは、壊れかけの鍋でご飯だったけど、あちらではちゃんとした犬用の容器に犬用のフードがいれてあった。
しかも、会いたいときはすぐ会えるし、
じゅんにとってもわたしにとっても ウインウインって感じなのかも。
そんなこんなで、なんかモヤモヤすることもあるけど、
じゅん、幸せに余生を送れてたはず。
どこでどうなるか、わかんないよね。
じゅん、今でも時々、じゅんのこと思い出す。
すっごいかわいくて、優しい顔の犬だった。
ちなみに、数年経って、今度は母方のじいちゃんちで犬をもらって、
私はチャチャってつけて呼んだんだけど、
なぜか もも って名前になっていて。
じいちゃんが、もも って呼んだからなんだけど、
結局、今の人生で、犬の名づけ親になったことはいまだ一度もないのであります。
でも、じゅんも もも も、幸せだったと思うのでまあ 何よりです。
遠い昔のお話でした。