江戸時代の太田全斎が書いた当時の国語辞書・諺苑(げんえん)に書いてある。
「起きて半畳寝て一畳」。
その後、この言葉に付属された一文がある。
「天下を取っても二合半」。
人は大金を掴んだり権力を握ると、自分を見失う。
「自分は何なのか?」
この疑問を常に持ち続けていれば、見失うことはない。
最近の男たちは、内面を語り合うことをしないらしい。
俺が学生の頃に内面しか語り合わなかった事が心の土台に有るから、社会に出ても癖が抜けきらなかった。
その為か、自分を“社会のフォーマット”に当てはめることをしない。
これがプラスなのかマイナスなのか分からないが、自分を見失うことなく今に在る。
何が有っても、ぶれない頑固さ。
時代に即さずとも良い。
空気を読まなくても良い。
時代は即するものではなく創るものであり、空気は読むものではなく吸うもの。
俺は、そのように生きてきた。
如風でした。