猫の名前 | 頑固爺”如風”コースケのブルース

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最近、猫が”流行り”のようだ。

俺の友達にも猫を愛する人が居るし、俺のJr.も迷い猫を飼っている。

日本での猫の歴史は、仏教の経典をネズミから守るために大陸から連れてこられた「唐猫」が始まりとされる。

猫には色々なペットネームが使われているが、この猫の名前の日本の起源は何か?

今、大河ドラマの「光る君へ」で、ロバートの秋山竜二さんが演じている藤原実資が63年間で400ページを1巻とする全16巻にも及ぶ日記『小右記』の長保元年(999年)9月19日条の記述によると、この日に内裏では「産養」と呼ばれる儀式が執り行われた。これは本来人間の赤子が生まれてから3・5・7・9日を経過したことを祝うものであったが、この日に行われたのは内裏で生まれたばかりの猫のためであった。

この儀式には一条天皇の母・東三条院藤原詮子や左大臣藤原道長、右大臣藤原顕光といった貴人も参列した。

実資は猫のためにこのような儀式が行われるのは奇怪なことであり、先例もなく、世の人が笑っているとしていると書き、更に「馬の命婦」と呼ばれる官女がこの猫の為の乳母に任命されているも書かれている。

そこでこの猫に「みょうぶのおとど」という名前が付けられたと枕草子に書かれている。

「みょうぶ」とは命婦と書かれ、官位従五位下以上という位階を持つ女性をさす立場になる高いもの。

これに対し、清少納言は、「上にさぶらふ御猫」と書き、「いみじう をかしければ、かしづかせ給うが、端に出でて伏したるに」つまり、天皇の傍にいる猫で、甚だしく可愛いので大切に扱うとも書いている。

天皇に忖度した儀式が開かれ、そしてその猫には位が与えられ、名前が付いたということだ。

今では普通に付けられる愛称の始まりが、このようなことだったとは、「いとをかし」だ。

 

如風でした。