１０話短編物語。
『八太郎の日々 ＶＯＬ４２』http://hatitarouno.livedoor.blog/ 第８話 更新しました。
世の中には・・・と言うか、殆どの方が、誰かに憧れます。
強い感銘を受け、その人物になりたがります。
俺も、高校、いや大学２年の春までは、ボブ・ディランになりたい！
そう思い、音楽に没頭しました。
１年上のトーサクさんという先輩に諭され、ディランでは無く”コースケ”で居よう。
そう、誓いました。
憧れる、尊敬する、崇拝する。
其の事は、良いでしょう。
俺も、未だにディランを崇拝しております。
崇拝。
此処が、微妙なのですね。
何から何まで崇拝している訳では無く、その物に懸ける情熱なんです。
所が、思想家、宗教家に関しては、そうではないようです。
其の人が全てに為ってしまい、自分の存在意義を失ってしまう傾向が強い様です。
キリストも釈迦もマホメッドも、１人の人間と言う事を忘れているようです。
あくまでも、自分は自分で在り、その人では無いのです。
自分と言う物を忘れてしまう様では、何をやっても本末転倒。
キリストの様に誰かの身代わりに慣れていないから自分は駄目だとか、釈迦の様に人の役に立っては居ないとか考えてしまう。
これでは、自分の哲学、つまり生きているという大切な証が失われてしまいます。
自分を大切にして下さい。
自分を卑下しない様にして下さい。
其処に居るだけで、充分に役に立っているのですから。