小学校低学年の頃 | 強烈自閉くんとの暮らし

強烈自閉くんとの暮らし

29才の自閉症の息子を育てている、落ちこぼれ母のつぶやきです。日々おだやかに暮らしたいのに、何かしら仕出かしてくれる息子…心がポキポキに折れてしまう事も多いけど、たまーに息子から素敵なプレゼントがもらえます。それを心の支えに日々頑張っています。

1,2年生の時の担任が

40代のベテラン女性でした。


この担任がとてもぽん太に合っていたのか


1,2年生の頃が一番ぽん太が色々な面で

出来る事が増えました。


ひらがなが読めるようになり

1年生の夏休み前には

自分の名前がひらがなで書けるようになりました。


数字も書けるようになりましたが

数の概念が全く分かっていない。 


『3』という数字が読めて書けても

それが『3つ』『3個』には結びつかない。

正直、大人になった今でも

分かってるんだかいないんだか、という感じです。

これが自閉さんの難しいところ。




授業参観の他にも学校に行く機会が多く

クラスのみんなの様子を見る機会も多かった。


それまで我が子が

誰より障がいが重い、と思っていましたが


ん、この子、ぽん太と同じくらいか

それ以上に大変な子かも、と思える男の子がいました。


たかちゃん。

背の高い、イケメンの子でした。


たかちゃんは、風邪を引き、喉の痛みがひどかった。

つばを飲むと痛いので、つばを吐くようになった。



風邪が治っでからも

つばが飲み込めなくて、吐くのがくせになってしまった。


とにかく、こだわりが強い子、とお母さまが言ってみえた。


お母さまはそこら中につばを吐くのに困って

ビニールの小さなバッグにテッシュやボロ布を入れて

そこに吐くように学校に持たせていた。




そんなたかちゃんをカッコイイ、と思ったぽん太。



家にあった小さなバッグにタオルを詰めて


つばを吐くマネをした。


『たかちゃんバッグ』と嬉しそうに。



人に全く興味の無かったぽん太が

初めて人を意識し

マネをした瞬間でした。



翌日、連絡帳にその事を書いたら担任に


『たかちゃんバッグは作りません。』と


ぽん太は言われたそう。



クラスにつば吐きバッグを持った子がふたりもいたら

担任は大変だったと思う。



ぽん太はこだわりにはならなかったけど

ぽん太はたかちゃんが大好きだったようです。



でも残念なことに1年生の終わりに

たかちゃんはお家の都合で転校してしまった。



ぽん太はたかちゃんの事、覚えているかな。