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」【幼児期の子どものしつけの重要性とは】
最近、私のやろうとする仕事を知人に
話すと揃って中学生や小学生より、
「幼児期の教育が大切だよね」という
言葉が返ってきます。
なぜなんでしょう。
その理由を聞いてみると、
電車、ファミレス、スーパー等での
幼児の言動が気になる。
幼児が、タブレット等を使ってゲー
ムをしているのが気になる。
幼児のお母さんの言動が気にな
る。
概ねそんな内容のことをあげて
いました。
みなさんは、どう思いますか？
幼児期とは、生後１年から６年
（歳）まで通常は、小学校入学前
までを呼んでいます。
そして、この時期は、「人生で最も
可塑性（かそせい）に富む時期」
としてその重要性が強調されてい
ます。
可塑性とは、粘土のように、変形
して固まってしまうと、なかなか
もとの状態に戻らない性質のこと
です。
３歳までの幼児期の脳は、環境か
らの刺激、すなわち遊びや学習の
経験やその結果の記憶が、柔軟に
脳の組織構造を変化させる体制に
あり、学ぶこと、体験したことが生
涯を通じて最も生かせる状態にあ
るのです。
脳の可塑性は、年齢によって変化
しますが、この時期の生活環境は
決定的な意義を持つと考えられて
います。
特に注意したいのは、小学生期、
中学生期に問題を起こす子どもに
は、乳幼児期の親子関係にひずみ
がある場合が多いという事実です。
この時期の教育の中心家庭教育に
あります。
お父さん、お母さんの子どもに対す
る教育姿勢が大きく問われる時期
なのです。
昔から「三つ子の魂、百までも」
という諺がありまますが、この言葉
は、現在の医学的見地からも立証
されているのです。
遊びは学習そのもの
「よく学び、よく遊べ」という言葉が
ありますが、これは小学生期以上
の子どもに当てはまる言葉で、
幼児期では、「よく遊べ、よく遊べ」
がいいのです。
遊びと学習を分離して行う力は、
幼児には備わっていません。
遊びの中から学習するのです。
幼児から遊びを取ってしまうと、
学習の機会を奪うことになります。
今、遊びの中から対人関係という
視点に焦点を絞って、その発達を
見ると、一人遊び・見学遊び・平行
遊びから４歳以降は、集団遊びが
８割に変化してきます。
「一人遊び」は文字どおり一人で遊
べることです。２～３歳児の遊びの
中心はここにあります。
「見学遊び」とは、他の人、お友達
の遊びに入れず、そばで見学して
いる遊びです。見学するのも遊び
なのです。
「平行遊び」とは、一見、みんなと
仲良く遊んでいるように見えますが、
集団で協同して遊んでいるのではな
く、一人一人が平行して、ただ集まっ
て遊んでいるだけなのです。
同じ砂場で遊んでいても、Ａさんの
オママゴトとＢさんのトンネルづくり
に、関連はない状態です。
ゲームが子どもたちの間で行われ
はじめて、中学生でもこの平行遊び
はあちこちで見られるようになりまし
た。ただ、同じ部屋で、それぞれが
ゲームをしているだけなのです。
「集団遊び」はみんなで共同でグルー
プとして遊べる状態です。
幼児の成長・発達をおおざっぱに知
っておくことは、「心配」を「安心」に
変えてくれます。
この時期何を育てるのか
乳幼児期に育てるべき多様なものの
うち、最も大切なものは何か。その
問いに大胆に答えるとしたら、
乳幼児期には「信頼感」を
幼児期には「自立感」を
と答えたいと思います。
乳幼児期に両親から「可愛がられて
いる、愛されている」と実感できた子
は、小学生期、中学生期に入って
非行・問題行動には走りません。
非行の誘いにあっても、断ったり、
すぐに立ち直ります。
その原動力は、この時期に培われた
両親との「信頼感」なのです。
どうぞ、本気で可愛がってあげてくだ
さい。愛してあげてください。
それは、過保護とは意味を異にしま
す。
本気で愛された子には「思いやり」
や「やさしい心」が自然に育つもの
です。
それは、甘やかしとは意味を異に
します。
家庭の機能には、「憩いの場」
「再生の場」「保護の場」
「社会化の場」の４つがあります。
乳児期の「信頼」は家庭の「憩い」
と「保護」の上に成立します。
次に、幼児期の「自立感」ですが、
これは家庭の「再生」「社会化」の
機能と強く結びつきます。
「保護」だけに偏ると「自立感」と
は反対の「依頼心」だけの子が
育ってしまいます。
保護を前提として、子どもが人生を
一人で生きていけるだけの力と気力
を培うことが最も大切になります。
幼児に「自立感」を育て、幼児を
「社会化」する第一歩は、なんと言
っても「基本的生活習慣のしつけ」
をしっかりと身につけさせることで
しょう。
つまり、この時期の家庭教育の
メインカリキュラムは、
①食事習慣のしつけ
②睡眠習慣のしつけ
③排泄償還のしつけ
④着脱衣習慣のしつけ
⑤健康（保健・衛生）習慣のしつけ
です。
これに、最低限度の「あいさつ」
「礼儀」習慣のしつけこそ「自立」
の基礎基本です。
何をいつ育てるか、どんな方法で
誰が育てるかという問いには、
「子どもの成長・発達を鋭く観察
して、最も適した時期に、親が自ら
温かく見本を見せて育てる」という
ことになるのですが、言うことは
やさしく、行うことは大変難しいこ
とです。いつの時代の親もこの難
しさに悩み、克服してきたのですか
ら、「少し悩みながら、明るくがんば
る」こと、
そして、確認する意味でも
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