不妊治療の世界って、足を踏み入れるまで、全くの未知の世界だった。


働きながら始まった不妊治療。


体外受精にまで進むと、病院に通わなければならない回数も増える。

また、体の状態に合わせて治療が進められるので、事前に予定が立ちにくい。

急遽、明日病院に行かなければならない、明後日病院に行かなければならない、ということが多々。

午前中しか診察していない日があったり、治療によっては時間帯が決まっていたりして、仕事が終わった後に行けばいいというものでもない。


職場に、明日の午前中休ませてくださいなどと、前日になって言わなければならないことが続き、申し訳ないという思いでいっぱいになった。

もちろん快く了解はしてもらえるんだけど。


この、休みを取るのを申し出ることが、仕事との両立をする上で一番しんどかったかもしれない。


それに加え、毎日、薬を飲んだり、自己注射をしたり、膣剤を入れたり、不妊治療のタスクもたくさん。


ほんと、体も心もボロボロになっていた。

まさに、メンタル崩壊状態。


このままでは、仕事にも全力を注げず、不妊治療もストレスにしかならず、どっちも駄目になる…。

でも、不妊治療には、膨大なお金が必要になるから働かないと…。

でも、仕事を続けて子どもを授からなかった場合、仕事を辞めなかったことを後悔するだろう…。

でも、辞めたからって絶対妊娠するわけでもない…。


もちろん、お金とかキャリアとか、いろいろと悩ましいことはあった。

でも、何よりも、心が限界だった。

毎日ぐるぐると考えた末、私は、退職することにした。


ということで、絶賛不妊治療中の私。