もう、本当にこんな自分が情けなさすぎなのですが、もし私みたいに「癌だと言われたらどうしよう。。。」と怖くて病院に行く勇気がない方がいたら、この私の体験談を読んだら「病院行こう」と思ってもらえるかもです。
というか、7年も病院に行けなかったなんて馬鹿な人いないですよね。
「なんかおかしいな。。。」と思いながら、ここ数年は鏡で自分の胸を見ないようにしていました。
もちろん、怖くて自分の胸を触れませんでした。
今も出血している箇所は見れていませんし触れません。
医師から診断を受けた時も超音波の写真も見れませんでした。
どの辺が出血しているかなんとなくの感覚で分かるくらいです。
別記事で、病院に行ったきっかけを詳しく書きましたが、
出血で大慌てで、事前に近所のクリニックに行かず、紹介状ももらわず大学病院の乳腺科に直行しました。
結論:腫瘍のサイズが7.5cmとなり癌が皮膚から露出して出血が2か月以上止まらない
いきなり結論をお伝えします。
腫瘍のサイズがなんと7.5cmと巨大化して、皮膚から腫瘍が露出し出血してしまいました。
担当医からは、「今の時点では止血する方法はなくて、化学療法で腫瘍が小さくなれば出血が止まってくると思います」と言われました。
そして、現在2か月が経ちますが、まだ出血は止まりません。
出血し続けて貧血になってしまい、1回目の化学療法の時に採血した際に貧血と診断され、現在は「フェロミア錠」という貧血の薬を飲んでいます。
1回目の化学療法後、「出血止まってきたかも?」と思ったこともありましたが、やはりまだ出血は続いています。
ですが、以前のようなポタポタと流れ落ちるような出血はなくなったと思います。
今の私にとっては、ポタポタと出血することがなくなっただけでもガーゼの交換やお風呂が圧倒的に楽になり有難いです。
診断の結果ステージIIIb
最初の診察の時には、
「超音波でサイズを測ったら10cmあります」
「これだけ腫瘍が大きいと他の臓器に転移の可能性もあります。転移していたらステージ4となります。」
「脇のリンパ節の辺りに1個小さな影があります。」
と言われました。
もう、ショックと後悔でその場にいるのがやっとの状態でした。
病院に来る前に色々シミュレーションをしたのですが、最悪の結果となってしまいました。
どうせ、こうやって病院に行くのなら、もっと、早く病院に行っていたら。。。
と、後悔、後悔、後悔。
その後、様々な検査をし最終的な診断は
「腫瘍のサイズ7.5cm、リンパ節の転移なし、多臓器への転移なし、グレード1、ステージIIIb」
でした。
先生の説明によると「グレード1」というのは比較的癌細胞が悪さをしにくいとのことでした。
幸いなことにリンパ節への転移はなし
最初の診察から3週間後には癌と診断され、その後も検査があり、最終的な診断が出るまで約2か月かかりました。
「多臓器への転移がない」という検査結果が出た時点で体の力が抜けるほどホッとしました。
ですが、その時点ではリンパ節に転移しているかの検査結果が出ていないので、その点が心配でした。
担当医から電話があり、「リンパ節の針生検が陰性と出たのですが、やはり腫瘍が大きいですし、もう一度検査させてもらえませんか?2回検査して陰性であれば転移なしと診断することになっています。」
とのことで、もう一度検査したところ、リンパ節への転移は陰性となりました。
ステージIIIbと診断されて思うこと
ステージIIIbは「ステージ4に近いステージ3」ということで安心はできませんが、幸い転移はなく、
出血してから2か月間最終的な診断結果が出るまで、今後どうしたら良いのか、余命はどれくらいなのか心配だったので、九死に一生を得た気分です。
もし、2か月前に出血していなかったら、今も病院に行けてなかったと思います。
幸いなことに転移はありませんでしたが、あと少し病院に行くのが遅れていたら転移していたかもしれません。
胸の全摘手術について思うこと
乳癌になったら胸の切除になったら怖い。。。
そう思い、7年間も病院に行けなかった私でしたが、今は手術してもらえる治療選択肢があることが有難いです。
私の場合は、癌が皮膚から露出して胸から出血してしまったので、「とにかくこの出血をなんとかしたい」という思いがありました。
担当医からは「化学療法で癌が小さくなってきたら出血の症状も改善されると思います。」と言われましたが、
胸の切除でこの出血が止まるなら、本当に有難いです。
「もう素敵な旅館の大きな温泉に入れないのかな」と思うと寂しくなりますが。。。
今は目の前の治療にコツコツこなすことに頑張りたい
今後は、今のところは、EC療法(ddEC)4回(1クール)+weekly アバスチン+パクリタキセル療法4回(1クール)の後に全摘手術。
全摘手術後は、経口薬によるホルモン療法を10年と聞いています。
現在の時点では4か月後には左胸全摘手術になるだろうと言われていますし、化学療法1回目を受けおそらくそろそろ脱毛が始まるかとは思いますが、今は治療してもらえる状態だというだけでも有難いです。
目の前のことをコツコツ淡々と向きっていこうと思っています。
脱毛に関してもとても心配ですが、先生に脱毛に関して聞いたところ、「化学療法後にベリーショートになるのが1年後、ウィッグを2年くらい着けている」という患者さんもいます。」
とのことでした。
これから2年間、今は治療に前向きに頑張れそうです。
胸から出血すると困ったこと
胸から出血するだなんてイメージ出来ないかと思いますが、
胸からポタポタと出血しまして、最初びっくりしました。
2日経ってもポタポタと出血したので、慌てて大学病院の乳腺科に行きました、紹介状なしで。
今も出血が続いていますが、私が困ったことをお伝えします。
黒以外の洋服が着れない
今、私は黒い洋服、ブラジャーも黒いブラジャーしか着れないです。
そんな大量に出血するわけではありませんが、出血し始めの時に洋服を血で汚してしまったことがありまして、それ以来は怖くて黒しか着れないです。
24時間患部にガーゼを当てていないといけない
最初は大学病院で診察を受けた時に医師から
「出血したらガーゼで5分から10分抑えたら血は止まります」
「ガーゼを当ててスポーツブラで抑えるといいと思います」
と言われて上から被るタイプのユニクロのウルトラリラックスワイヤレスブラの内側に生理用ナプキン、その上にガーゼを当てていたのですが、
上から被る時にガーゼがずれてしまうのか、洋服を血で汚すことがあって。。。
医師からのこのブラジャーなら上からガーゼで抑えるのにちょうど良いかと思いますと言っていただけたんですけどね。
普通のブラの方が着けやすいかもと思い、後ろホックのワイヤレスのソフトブラをアマゾンで購入しました。
ワンサイズ大きいサイズを購入したので、アンダーも苦しくなく、寝ている間もラクに着けていられます。
しばらくはブラジャーの上に黒のタンクトップを着てその生地の裏側に生理用ナプキンを貼ってもしもの場合に備えていました。
こんな感じでブラジャーの内側にナプキンとガーゼを貼っています。
ガーゼには白色ワセリンとロゼックスゲルを塗っています。
今は1回目の化学療法を終えて、以前のようなポタポタとした出血はなくなったので、紺とか色の濃い洋服に挑戦出来るようになりました。
自分の臭いが気になる
出血し始めてからガーゼに処方された白色ワセリンを塗って患部に当てていたのですが、血の臭いとか、例えば犬がしばらくシャワーを浴びていないと臭うじゃないですか、ああいった臭いがするようになりまして。
自分が臭いのではないかといつも心配でした。
担当医から、「1回目の診察の時には提案しませんでしたが、臭いが出てきているので、臭いを防いでくれるロゼックスゲルというジェルを処方しますので、臭いがなくなるまで使ってみて下さい」と言われました。
このロゼックスゲルが結構お高くて、2個で3割負担なのに3000円以上するんです。
ロゼックスゲル0.75%
効能または効果
○がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減
○酒さ
確かにこのジェルの効果がすごくて、このジェルを数日使うと臭いがなくなりました。
お高いジェルなので、大事に使おうと使うのをやめたらまた臭ってしまい、また使うという感じで現在も引き続き使っています。
化学療法1回目が終わり、だいぶ出血の量が少なくなってきたので以前のように臭うということはなくなってきたので、使わなくなる日も増えるかとは思いますが、外出の時には絶対使わないと。
検査の時に不便
胸部レントゲン、CT、MRI、心電図。。。様々な検査を受けたわけですが、検査の度に「下着は外して検査着に着換えて下さい」と言われるのですが、
毎回「実は胸から出血してまして。。。ポタポタ血が滴るくらいなので下着を外したら血が流れちゃうと思います。。。どうしたら良いでしょうか?」
と言わなければならず。。。
看護師さんに毎回ガーゼを胸に貼って頂いて検査を受けていました。
検査の度に情けなく。。。
臭っているのではいかと心配で。
癌専門病院の先生方達なのでこういう患者さんは珍しくもないのかもしれませんでしたが、ステージ4かもしれないと心配な上に出血の心配もあり、とても悲しかったです。
お風呂場の臭いが気になる
患部の皮膚は非常にもろくなっているので、ガーゼが皮膚にくっついてしまうと剥がす時に出血してしまうのだそう。
お風呂の時、ブラジャーを取る瞬間が毎回恐怖でした。
最初は、ブラジャーを取ったらすぐに一旦ガーゼで抑えて止血していました。
ですが、10分くらい抑えていても止血出来ないこともありまして、血がポタポタ流れながらシャワーを浴びるのが非常に精神的に辛くて。
髪の毛や体はブラジャーを付けたまま洗い、最後にブラジャーを外して患部の箇所をシャワーの流水で洗うようになりました。
もちろん、患部を洗っている間も流血していますが、流血しているのを見る時間が少なくて済むので。。。
お風呂に入る前に、ブラジャーのパッドの箇所に生理用ナプキンを貼り、その上にロゼックスジェルを塗ったガーゼをテープで止めて、お風呂から上がった時にすぐに胸に当てられるように準備しておきました。
ガーゼに付いた血を見るのがまた精神的に辛くて、今後この生活がいつまで続くのだろうか、血が止まる日はくるのだろうか。。。と憂鬱になりました。
出血すると、お風呂から出たあとなんか血の臭いが残ってしまう感じがして嫌だったのですが、NANOX one ニオイ専用の洗剤でブラジャーをお風呂場にバケツを持ち込んで手洗いをして洗ったところ、洗剤の香りかそれとも洗剤の消臭効果のおかげかお風呂場の床の臭いも消えるような気がします。
しこりに気付いていたのに7年間放置していた私の反省・後悔
どうせ病院に行くことになるのだから早く行っておけばよかった
しこりに気付いていたのに、7年間放置していた私には後悔しかありません。
仕事や収入、そして普通の生活が送れなくなること、胸の切除、脱毛、色々なことが怖くて病院で診察を受けることを後回しにしてしまいましたが、実際に乳癌になってみて後回しすることに何のメリットはありませんでした。
確かに、病院に行かなかった7年間で沢山旅行や趣味で楽しく過ごすことが出来ましたが、出血して精神的にとっても追い詰められましたし、何度後悔したことか。
どうせ病院に行くことになるのなら、もっと早く行っておけば良かった。
ですが、2か月前の私は「癌だと信じたくない臆病な自分」がいて、癌専門病院が家の近くにあるのに行けませんでした。
癌に関する情報もなるべく見ない、聞かないようにして。。。
癌がテーマのドラマも見ないようにしていましたし。
もっと早く病院に行っていれば治療費も少なく済んだかも
今は、金銭的な負担が心配です。
ステージ3で金銭的にも費用がこれから色々かかるだろうし。
もっと早く治療していればその分費用が少なくなったのではないか。。。と思うと、これも後悔です。
高額医療控除が受けられるとしても今後の費用が心配で仕方ないです。
がん保険に入っていなかったことも後悔の1つ。
過去3か月以内に癌と診断されたら入れる保険ってないんですよね。
癌家系なのに。。。入っておけば良かったとこれも反省。
私のように、癌かもしれないけど怖くて病院に行けない人いるかと思います。
後回しにしていいことはなかった
「どうせ行くなら早く行った方が良い」です。
後回しにしていいことありません。
検査して陰性なら何よりですし、陽性なら早く治療に取り組めます。
最初の病院で「うちは外科しかないので薬物療法出来る癌専門病院をご紹介します」と言われた時に、
「切除してもらえるうちが花」「治療の選択肢があるうちが花」なんだなと思いました。
もう本当にあまりにも情けなさ過ぎて、まだ家族に言えていません。
病院の先生や看護師さんからは「早くご家族に伝えて下さい」と言われているのですが。。。
手術の時には家族の付き添いが必要なので、出来ることならその時まで黙っていたいです。
こんな情けない体験談でしたが、病院に行くことをためらっている人の参考になりましたら幸いです。