人材紹介会社は悪か? | ケアマネ時々卓球、時々その他

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仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

(1)片目瞑って面接し、両目瞑って採用し

我が社で訪問介護を行っていた時、ヘルパー募集については大変苦労した。当時ホームヘルパーというのは「登録型」が多く、仕事のある時間だけ働く事が多かった。人それぞれ働ける時間はまちまちだし、利用者の希望時間も違う。会社としても必要な時間だけ働いてもらう事により人件費を抑えることになり、ヘルパーにしても時間の拘束が少なくて済む。「集約型労働」と言われる所以だ。

 

しかし在宅介護というのは不規則要素が多い。例えば入院した時は仕事が空いてしまうし、そこに新しい仕事をいれっれば、退院してきた時に入れないという事もある。末期癌の利用者など、毎日4~5回、週7日のプランを作る事もあるが、数日もしないうちに亡くなる時もある。ヘルパーにすればその時間を確保していたのに、仕事が無くなるという事になる。介護という仕事の意義は理解しつつも、これでは生活できない。そして介護業界から人が離れていった。「介護は儲からない」という事が常識になっていった。

 

それでも人を雇わなければならない。そこで求人誌などで募集をかけることになるが、まず来ない。そして来たとしてもうんざりするくらい非常識の人が多かった。それは我が社だけでないようで、最近では面接のドタキャンは当たり前。挨拶もろくに出来ない奴を雇わざるを得ないという状態が常態化しているという。「片目瞑って面接し、両目瞑って採用し」なんて言葉がある位、採用については厳しい。

 

(2)最近の就職事情は。

そういう状態というのは介護業界だけでは無いと聞く。私が前にいた会社でも出勤初日から来ない、平気で休むという者は何人もいた。最近ではちょっとしたことでも辞めてしまい、その退職には代行会社を使う事も当たり前になってきている。

 

そうすると採用には紹介会社を使うしか手段がなくなる。そこに登録する人は自分の希望を言うのは勿論だが「雇ってもらえるように」一応の教育はされるようだ。だから一応の働きは出来る。今はそのレベルで人を雇わなければならない時代だ。

 

それでも数年たてば辞めてしまう。

一つの理由として、紹介会社からの「お祝い金制度」がある。これはその紹介会社から就職すればお祝い金がもらえ数年は勤めるが、数年先に転職する時に紹介会社に登録して就職すればまたお祝い金を貰えるというものだ。

 

だから人によってはボーナスみたいなものだ。よく数年しか務めてもらえないと嘆く声もあるが、それはこうした理由も無いとは言い切れない。それでも雇わなければならないから、会社は紹介会社に安くない紹介手数料を支払う事になる。

 

(3)「嫌な事から逃れた」結果

その紹介手数料をめぐっての要望だが、これは紹介会社をターゲットにすれば良いという話ではない。社会全体の「嫌な事から逃れた」結果の弊害なのだ。

 

面接でも「圧迫面接」。仕事をすれば上司からの「パワハラ」。顧客対応では「カスハラ」。私もこうした事には苦しめられたことは事実だが、こうした事を乗り越えて今がある。そして今では上司が部下からの「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」に苦しめられ、訴訟に至るケースまであるという。

 

こういう社会情勢であれば、紹介会社の役割も一定あると評価しても良いと思う。その手数料は、今までの社会が支払ってこなかった「逃げ」を会社が負担しているだけとも言える。紹介会社にすれば、会社と登録者とのマッチングをし、登録者には一応の教育をするという仕事の対価が手数料である。

 

そういう意味でも家庭や学校の教育が社会に対応できないようになってきたという事だろうと思う。昔のパワハラ上等の時代が良かったとは言わないが、人間弱いままで良いという事ではならない。