(1)介護業界の崩壊は着実に進んでいるが。
介護保険制度の見直しは3年に1度行われる。この話が出る度に様々な作業が煩雑になり、ついでにロクでもない改正が行われてきたと実感する。
最初の頃は手探りの状態で、業界に対する期待も大きかった。新しい産業という事で人も沢山いた。だから「質を高める」という名目で研修を課したり、運営基準も厳しくしていった。それが年を追うごとに、制度の隙間を縫うようなビジネスモデルが出て、それが良いか悪いか揉めて、更に対応策が出る。
そしてお金については、他の産業との差がくっきりと出るようになった。そして最近はどの産業も人不足であり、介護よりも条件の良い仕事はいくらでもある。様々な「K」を持つ介護などしなくても、というより生活するために条件の悪い介護は避けられるようになった。
それは介護を目指す人も少なくなり、専門学校の廃校、残っている一部の介護専門学校でも半数近くが外国人とも言われている。介護業界の崩壊は着実に進んでいるのだが、今回の改正が歯止めとなるか?
(2)記事の内容では。
さて記事に挙げられているのが①一部プラン有料化②ケアマネ資格の更新制廃止である。
①一部プラン有料化は、住宅型有料老人ホームのケアプラン作成料を有料にするというもの。
有料老人ホームというもの。以前は介護付きというもので、費用も高いというイメージだったと思う。それが近年になって、高齢者向けの住まいプラス介護サービスという、住宅型有料老人ホームが増えてきた。それは費用も介護付きよりは安いというメリットがある。では何故、この形態のプランが有料になったかといえば、施設にいる相談員の給料はりようりょうから支払われているというのが根拠のようだ。つまり何割か負担しているサービス利用料から相談員の給料が支払われているのであれば、兼務していたり、似たような相談を受けるケアマネのプラン料も利用者負担があっても良いという事らしい。
②ケアマネ更新性。ケアマネは資格の有効期間が5年間で、更新するのに必ず研修を受けなければならない。この研修というのが曲者で、1日でも休んだらアウトで一から受講し直さなければならない。これは補講というものが無いので、同一期間にあれば配慮もしてくれるかもしれないが、基本的には配慮しない。だから親の緊急な入院にも立ち会えなかったという話もあったりする。医師からは「人の命よりも大事な研修って何?」と言われたという話もある。
ケアマネの研修は以前、このブログでも取り上げたが、とにかく評判は悪い。研修が更新に義務付けられていることがケアマネ不足につながっていることから、今回の措置になったようだ。
(3)崩壊はさらに加速する。
更新については義務でなくなったというだけで、研修自体は残る。そして何らかの理由をつけては研修を受けさせられることになるだろうと思う。
そしてケアプラン有料化は以前からも言われてきたことだし、これからも言われ続けるだろう。今回の事はアリの一穴に過ぎず、ケアプラン有料化の足掛かりになる事だろう。
まあ、いずれにしても複雑怪奇な制度で、制度があってもサービスが使えないという事にもなりかねない。今回の制度改正が介護崩壊を食い止めるだけでなく、さらに加速させるものになってくる可能性は否定できない。
