外国人問題、そして介護 | ケアマネ時々卓球、時々その他

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仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

 

(1)選挙の争点になっている?

 

この記事を書いているのが7/17。既に選挙の結果は出ている。今回の選挙は自民党に対する審判と外国人問題であろう。他にも「減税」「消費税」などがあるが、特に外国人問題はここ数年インバウンドによる経済効果はあるものの、マナーの問題で顔をしかめる日本人は多い。更に帰化や移民といった人が日本に定住する場合に「郷に従わない」事もあり、場合によっては日本人が追い出される地域もあるようだ。

 

その日本人の我慢が限界に達して、その声を受けた候補者が政策を打ち出す。それにカウンターと言われる人たちが反対の声を上げる。この選挙は今までにない騒乱が各地で起こっているようだ。

 

そんな中で介護の問題と言うのは業界の人には争点にしてもらいたい所であろうが、残念ながら介護に関する事を演説で聞かないしメディアにも出ない。つまり今回の選挙ではあまり関心が無いという事でもある。

 

(2)これから取り組むべき外国人介護

では外国人問題が介護に影響しないかと言えば、今後あると言える。行政的には制度のただ乗りという事が言われているが、ここでは現場の話に絞ろうと思う。

 

外国人の話と言えばEPAやFTAといった経済協力の中で東南アジアの方を介護職員で迎えるといった話が15年くらい前にあった。当時は4年だったか、介護福祉士の試験に合格しないと日本にいられなくなるという条件で、他の国に比べるとハードルも高く、人気が無いという事が報道されていた。

 

しかし2023年12月の段階で約21万人の方が従事しているという。これは2023年10月時点における介護職員全体数212.6万人の約1割に当たる数字になる。

 

この数字から見ても、もはや介護は外国人抜きには持たないだろうという事の表れだろうと思う。

 

我が社でも訪問介護をしていた10年以上前、外国出身の方をヘルパーで雇ったこともある。東日本大震災の時に音信不通になってしまったが、受け入れの懸念以上によく働いてくれたと思う。

 

そして実際に介護を受ける側だが、在日外国人の方が要介護状態になったら一定の条件はあるものの介護保険を使うことも出来る。

 

こちらにも懸念は当然ある。

 

ただでさえ日本の介護は高齢者からのセクハラやカスハラといったものに毅然と対応するというのは弱い。

 

というより外国人問題でも目にするが「差別だ」「ヘイトだ」と声高に叫ばれると引いてしまう事もある。

 

日本は弱者をいたわる風潮もあり、その主張には弱いのだ。

 

そういう自分は弱者であるという鎧をつけた「弱者のふり」をして権利を主張する人に対してどのよう向かうか、と言うのは今後の課題となるであろう。

 

(3)外国人ヘルパーは救世主なりうるか

昔話になるかもしれないが、私が社会に出た頃の高齢者は戦前の人も多く、自己主張する人は少なかった。ちょっと不満があってもお世話になっているんだからと収めてくれて、それが介護の運営に大きく寄与していたのは間違いない。

 

それは戦争という大きな経験の中で我慢する事を覚え、贅沢を戒め、それなりではあるが協調するという事だったからであろう。特に協調という点は日本人が最も重要視する所で、やはりお互いに居心地の良さを求めるにはルールに則る必要があったからだ。

 

それが時代を追うごとに「権利意識の強い高齢者が増えてきた」という事が課題になり、その対応に苦慮していた施設も多かっただろうと思う。

 

更に今では今までの価値観が違う外国人まで利用者でも従事者でも入ってきた。今後は日本でありながら、外国人のヘルパーが外国人の利用者をお世話するという事が常態化するのであろうと思う。

 

もしかしたら、外国人のヘルパーの方がそうした「日本人の弱さ」をカバーしてくれる救世主になってくれるかもしれない。