(1)主任ケアマネへの批判が止まらない
ケアマネ掲示板の居宅介護支援事業者管理者要件に対する批判が止まらない。それはケアマネ批判にも波及していていて、もはや滑稽にすら思う。
そのコメントでも「主任=管理者要件を推し進めた方々は責任を取ってください」という投稿では事細かく記事が羅列されている。
・柴口会長、管理者要件の「撤廃」に言及
https://www.caremanagement.jp/feature/detail/800
・当時の日本協会は「主マネ=管理者」要望
https://www.caremanagement.jp/news/detail/14560
・ 厚労省課長「管理者要件の方向、間違っていない」
https://www.caremanagement.jp/news/detail/15458
・ 管理者要件巡り、当時の審議会の賛否は割れた
https://www.caremanagement.jp/news/detail/14294
・主マネの“引き抜き”に懸念の声もあった
https://www.caremanagement.jp/news/detail/16436
・居宅の主マネ配置は加算要件で評価を 市議ら要望
https://www.caremanagement.jp/news/detail/28210
・管理者要件は「主任の専門性とミスマッチ」
https://www.caremanagement.jp/news/detail/26309
・居宅の事業所数減、管理者要件の影響?
https://www.caremanagement.jp/news/detail/17230
・「主マネ=管理者」の経過措置を6年延長
https://www.caremanagement.jp/news/detail/17164
・約1300事業所、措置後も主マネ管理者確保が「困難」
https://www.caremanagement.jp/news/detail/19454
・管理者要件、経過措置の延長を―日本協会が要望
https://www.caremanagement.jp/news/detail/14687
・「主マネ=管理者」経過措置付きで提案
https://www.caremanagement.jp/news/detail/14551
これだけ右往左往しているのを見るのはちょっと面白い。
(2)天下り先の収益確保の為に
介護を学びたいという人はそれなりにいる。
特に介護保険制度が始まる頃、ホームヘルパー研修は盛況だった。
理由はいくつもある。
1.不況下において介護という新しい分野に期待が集まった。
2.就職難の時代、様々なブラック企業の話が蔓延しており、介護という人とのふれあいの仕事に期待する人がいた。
3.実際に仕事になるかはわからないが、カルチャースクール感覚で介護を学び、さらに資格がついてくるという感覚の人が多かった。
4.転職するにあたり、とりあえず学んでみようという気持ちの人が多くおり、自分に向いていれば転職も考えるという考えの人がいた。
パッと考えてもこれだけの要因があったと思う。これは行政、天下り団体でも収益事業としておいしい事業になっただろう。
そしてその上には介護福祉士という国家資格、その上にケアマネという作家腕もあるが、こうした資格はそれだけの収益になるわけである。そしてケアマネに至っては、更新制度を取り入れることにより安定的に収益が確保できる。
しかし介護のブームは長くは続かない。
ホームヘルパー研修の後の初任者研修や実務者研修という新しい仕組みを作ったが、この二番煎じは通じなかった。
(3)ケアマネの質とは何ぞや?
ケアマネに関して言えば、ケアマネを続けていれば、さらに上の資格を取りたくなるとでも思ったのだろう。それに管理者要件にすれば、否応なしに受講人数が見込める。
ケアマネに研修を受けさせるにはいくらでも理由付けはできる。
一番言われていたのは「質」という言葉。
所で「ケアマネの質」とは何か?明確に答えられる人はいるだろうか。そしてそれに答える人は「ケアマネの質」を語るに値する人なのかという事である。
更に言えば、最近は準ケアマネ、大学に専門課程を置いての卒業と同時にケアマネの資格を取れるようにする、合格率爆上がりなど、ケアマネが足りないとなればなりふり構わず数だけ確保しようとする。
それこそ簡単に資格が取れるなら、質は悪くなる。しかしそういう声は聞こえない。
研修を行う側とすれば、ケアマネの質が悪い方が研修を継続する理由になる。自分たちの食い扶持を確保するためには、そちらの方が都合がよい。
そろそろ、そういうことに突っ込んでくれる政治家はいないだろうか?