(1)兵庫県知事選挙が行われた。
11/17、兵庫県知事選挙が行なわれ、全知事の斎藤元彦氏がいわゆるゼロ打ち(開票率0%に近い時点で当選確実)で再選を果たした。
この選挙は斎藤知事がパワハラで職員が自殺したのではないかという疑いや、業者へのおねだりなど知事としての資質を問われ、全会一致の不信任案で失職となった。
また百条委員会が設置され、委員が知事へ激しく詰め寄る場面も拡散されていった。
しかしNHKから国民を守る党の立花隆氏が登場したことにより潮目は変わる。
自殺した職員は複数の県庁職員と不倫関係にあり、その記録が職場のパソコンに保存してあるという情報を得て、そもそも知事のパワハラが原因では無かったという訴えを街頭演説で話した。メディアはそういう情報を流さない。委員会でも職員のプライバシーには言及しないという理由でそのことは伏せられてきた。
更に選挙の最終版ではいわゆる「左巻き」と言われる議員が対立候補の応援演説に来る、悪評高い市民団体が町を練り歩く、極めつけは22の市長会が対立候補支持の会見を行い、その一人が机を叩くなど恫喝ともとれる行動をして、「パワハラはこちらではないか?」という空気になった。
結果、斎藤知事が再選を果たす。
その後、県議の一人が選挙中、脅迫をされ、家族が錯乱状態になったことを理由に辞職。
他の議員もネットリンチの恐怖を語る動画が拡散されている。
(2)空気感の変化
そもそも不信任案が可決された時点で、知事は自分が辞めるか、議会を解散するかの選択が出来るが知事は辞職を選択し、出直し選挙を行った。
それが私は最初不思議だった。
というのも全会一致で不信任という事は選挙でも県議の応援は期待できない。負けるために選挙を行うのかとすら思った。
しかし斎藤知事には信念があったのだろう。立花氏の応援は強力なものであったが、それはあくまでも選挙戦が始まってからの話であり、出馬する時は予想もしなかった事だったと思う。
確かに職員が自殺をしたというのは大変残念な事である。
しかしその理由が「知事のパワハラ」か。「不倫がバレた事の言い訳出来ない事態から逃げる事」は全く違う。それは職員のプライバシーの問題は一部あるだろうが、知事への不信任案は、「その職員の自殺を利用した知事下ろし」と取られてもしょうがないだろう。
しかもメディアはこぞって知事に冷たく当たった。
「パワハラ知事」「おねだり知事」として連日報道され、当初は対立候補が優勢だった。
それが徐々に差を詰めていき、そして対立候補の応援者がネットでは「ヤバい奴認定」されている人たちばかり。「こういう人が応援するのなら、斎藤知事は悪い人ではないだろう」という空気が広がっていったと思われる。
(3)正義とは何か
人それぞれに正義がある。
そしてメディアの「報道しない自由」や「マスゴミ」と言われるように最近のメディアに対する不信感は強い。勿論、ネットの情報というのは信用に値しないものも多いが、やはり「インフルエンサー」と言われる人の影響は大きい。
とにかく我々は真実を知りたいのだ。
百条委員会はまだ続いている。
自殺した人の事を暴くのは死体打ちみたいで良いとは言い切れないが、兵庫県で何が起こったのか、そして既得権益にまみれた議員たちがどう暴かれるのか知りたい。
勿論、魑魅魍魎とした世界だから、闇に葬られることもあるだろう。おそらく有耶無耶になってしまうだろうとは思うが、今回の選挙はそうした今までの報道姿勢が否定され、「真相を暴いた」という認識になるのだろうと思う。