武藤敬司というレスラー、間違いなく一時代築いたレスラーである。
彼が出始めたのは1980年代。
当時のプロレスは、全日本・新日本プロレスに代表されるプロレスとUWF系と言われる格闘技に寄った流派に分かれていた。
「どちらが強いのか」とはよく言われていたことだし、それこそ「馬場と猪木はどちらが強いのか」「あの選手とあの選手が戦ったらどっちが勝つのか」はよく議論されていた。
そして新日本プロレスで分裂騒動が起きる中、ブレイクしたのが「闘魂三銃士」武藤・蝶野・橋本の三人である。
しかし、彼をスーパースターに押し上げたのは10.9東京ドームでの高田延彦戦。UWFインターというた団体との対抗戦ながら、かつての先輩との対戦。
とっさのドラゴンスクリューからの足四の地固め。
今も行われている格闘技にはないプロレスの独自の技である足四の地固めでギブアップ勝ちを収めたのは「プロレス強し」を印象付けるとともに、武藤敬司というレスラーがトップであると誰もが認めたものだ。
時は流れ、彼も引退の時期に来た。
もう60歳という。
かつては30代で引退というのが当たり前だったのが、60歳までリングに上がり続けた。
その努力が記事のインタビューだ。
あの年齢までその肉体を維持するという事、並大抵の努力で会出来ない。
天才という名をほしいままにした武藤。
努力あっての天才といえるだろう。