今年も また 8月が近づいています。
8月6日、9日、15日
73年前の 暑い夏に
広島と長崎に 原爆が落とされ
悲惨な戦争が 幕を閉じました。
その時 母は 台湾にいました。

母がひとりで暮らす施設に 行ってきました。
95歳で だんだんと 痴呆が進んできている母
ですが、
台湾での娘時代のことは よく覚えていて
いつも いろいろな思い出話を してくれます。

昨日は 母の女学校時代の同級生の父親が
書いた 小説「陳夫人」の話をしてくれました。
そのモデルになった ある日本女性は
日本に留学していた 台湾人と結婚し、
戦後も 日本には戻らず 台湾に 骨を埋めた
そうです。
あの時代 そういった日本女性も 少なからず
いたらしいです。
戦後 台湾から あの原爆が投下されて
まだ焼け跡の残る広島に 引き揚げてきた
母たち。
その後の暮らしは きっと苦労が多かった
ことだろうと 想像します。
あの戦争を 実際に体験した人々が だんだんと
少なくなっている今
戦争の記憶が風化していく今
母の記憶を通して
あの時代に翻弄された 多くの人々が
いたことを
改めて 感じました。