やっと書きます。
北方水滸~![ドキドキ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/031.gif)
- 水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)/北方 謙三
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当初、「北方謙三さんの歴史物~
」ということだけで手に取り、
まったくの予備知識がないまま読み始めた「水滸伝」。
読み始めて、「梁山泊」という単語が出てきて、
「あ!梁山泊に108人が集まるヤツ!?」
と、やっとわかった次第なトンデモ読者なワケですが^^;
345と同じような、「水滸伝てナニ?」という方のために、
簡単なご紹介をば。
もともとは、中国で民間説話として200年以上をかけて伝わった物語を
集めたもので、編者は羅漢中とも施耐庵とも言われてますが、
はっきりとはわかっておりません。
各種テキストがあるわけですが、その完成度から、
70回本、100回本、120回本と分類されております。
100回本はそのまま120回に組み込まれているので、
実質、70回本と120回本に分けられております。
70回本は、梁山泊に英傑108人が集まるところまで。
120回本は、宋に帰順後、賊を討伐する側に回って滅んでいくまで。
・・・の、物語です。
もともとが民間説話なので、どうにも時間軸的矛盾だとか、
キャラクターの性格がはっきりしないだとか、
正義の味方的存在であるハズなのに、食べ物がなくなったといっては
村から略奪したり、「オレたちが正義だ」となんだかよく分からない理由で
虐殺したり・・・と、なんだか妙ちくりんな物語らしいのですね。
原典は読んだことがないのですが、解説を読むとどうにもそうらしい。
しかも、108人も出てくるので、最初だけ出てきて後はすっかり忘れられてしまったヤツがいたり、
魔法を使うヤツがいたり・・・と、本当にスチャラカなんでもアリなカンジでもある。
そういった、原典「水滸伝」の時間軸を整備して、矛盾をなくし、魔法もなし。
キャラクターひとりひとりの個性を魅力的にしっかり描き、1本の物語にしたのが
「北方水滸」なのでございます。
原典を、理解・分解・再構築したワケです。
これはもー、アレです。アレ。
錬金術。
エドワード・エルリックもびっくりしていると思います。ハイ。
文庫で全19巻。
第9回司馬遼太郎賞受賞。
上記の賞は、第8回までは人と、その業績に贈られていたそうなのですが、
この「水滸伝」からは、作品に贈られるようになったとのことで。
ひとつの大きな賞の在り方をも変えた作品とも言えるかと。
「古典はちょっと・・・」と敬遠がちなみなさまにも、ぜひオススメしたいです。
108人の英傑(108人の中には女の子も入ってるんですぜ)の生きざまが
いいのです。カッコイイです。熱いです!
北方水滸は「古典」じゃなく、「ハードボイルドだ」と言って、憚らない345でした。
- 替天行道-北方水滸伝読本 (集英社文庫)/北方 謙三
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水滸伝読本「替天行道」。
本編読み終わったら、ぜひとも手にとっていただきたい1冊です。
「水滸伝」裏話などが、軽く読めて、めっちゃ笑えます。
宋江と晁蓋除く、梁山泊メンバー全員の性格やプロフィール、
身長、体重、年齢も載っております。ステキです![ドキドキ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/031.gif)
ただ、ネタバレしてるので、くれぐれも本編を読み終わってからで!
さてさて。
この下からは、ネタバレとなります。
これから読もうと思っている方はご注意を!
さてさて、水滸伝ですが。
梁山泊に集まった108人が、最終的に宋にボロ負けする物語です。
原典では、108人揃うまで誰も死なないそうなのですが、
北方水滸では、揃う前に死んでいきます。
一番最初に死んでしまうのが、青面獣楊志で。
楊志は最初、宋側の人間なのですが、宋江たちにハメられて梁山泊入りします。
めっさいいオトコなんです、楊志。
その死に様も、とにかくもうものすごくて。かっこよくて。
読んでいたバスの中で、思わず
「楊志ーーーーーー!!!」
・・・と、叫びそうになりました。
読み進めるうちに、ぽこぽこどんどん死んでいくわけです。
けれど、みんなかっこよく生きて、かっこよく散っていくわけです。
(そうでないヤツもいくらかいるけど。丁得孫とかさ)
叫びたくなるのは、やっぱり最初の方ですね。
死んでいくことに読む側も慣れてなくて、
「石秀ーーーーーー!」
「周通ーーーーーー!」
「うおーーーーー!!」
読んでいたのが大体バスの中だったので
叫びはしませんでしたけどね。(オトナだからね)
でも、泣きはしました。
さりげなーくバッグからハンカチ取り出して涙を拭ったりしてね。
あくびしたから~みたいな。
モロバレだっつの。
ムカつくのは、王英ね。
短足、ブサイクのクセに、
ワタシの扈三娘ををををを・・・・・・っ!!
と。
くそーっ!と、なんだか非常に悔しい思いをしました。
ちなみに扈三娘(コサンジョウ)は、
海棠の花と称された、水滸伝髄一の美女。19才。165cm。
単行本の2ページ&3ページに、
陳仁柔氏の描いた108人いずれかの絵が入っております。
物語を読み進めていくうちに、お気に入りのキャラが出てくるワケですよ。
345のお気に入りは双鞭呼延灼。35才。
年齢的にもじゅるり(涎)なカンジで(←オイ)
なんというかですね、345の中ではもー、イケメンなワケです。
顔整っててー、バランスのいい体形で、ほどよく筋肉ついててー
的な。
イメージでいうなら、
「図書館戦争」の堂上教官のような、
「シティーハンター」の冴羽リョウのような、
「ワンピース」のゾロのような。
だけど、だけどね。
10巻開いたら・・・・・・
ドーーーーン。
ですよ。(号泣)
ナニ、このいかつい顔。
ナニ、この眉毛。
ナニ、このヒゲ。
ナニ、この割れアゴ。
ズーー|||orz|||ーーーン。(おちこみ~~~)
コレ見ちゃったらですね、なんかもー
笠原 郁にも、
槇村 香にも、
たしぎにも、
なれなくていいや。 と(泣)
345には345の呼延灼がいるさ と。
すいません錯乱してますかね。
そんなカンジで、キャラ読みでも面白いぜ、「北方水滸」!
ということをお伝えしたかったワケです。ハイ。
相変わらずの右脳感想文なワケですが、あとヒトコト。
読本「替天行道」で、石秀の身長が180cmとあって、
“特殊部隊にしては、めずらしく大柄”
と書いてあるのですが、
その特殊部隊の親玉・公孫勝。
身長170cm。
充分デカいですから。
す、すみません。
書こうと思ってて、書き忘れたあとヒトコト。
ホントに最後ですから。
文庫に際して、巻末に著名な方の解説が1冊につき1名分入っております。
大体が、原典解説と、北方さんの水滸伝の比較となっていて、
予備知識のない345などは「へー」とか「ほー」とか言いつつ読むワケです。
が。
18巻。
19巻完結直前の超山場ですよ。クライマックス。最高潮。
・・・な、ところで
ゆ、夢枕さぁ~~~~~ん!(号泣)
やっちまったね。獏さん。