前回のコメントに
すごく励まされました
いつもありがとうございます
26年の介護職で
忘れられない家族さんがいる
お母様の在宅介護に専念の為
バリバリの看護師長を退職された
娘さん（50代）
お母様は要介護5
胃ろう 尿道カテーテル
寝たきり 発語なし
初回訪問時
優しく緊張をほぐすように
身体介護を手伝ってくれた娘さん
２日目の訪問では別人
厳しい顔でかなり細かい指摘！
しかも質問攻め！！
ガチガチで何ひとつ答えられず
自信喪失
開き直って訪問した３日目
「またお願いします」
なぜか合格？した
不合格がよかったなと当時の本音
それからお母様の最期まで7年
ひと言
「大変でした」
「介護には目的と根拠がある」
ナイチンゲールの看護覚え書を
学んでこられた娘さん
まずは準備から
新鮮な空気
陽光
暖かさ
清潔さ
静かさ
心身に負担をかけない時間配分
介護手順や手際の良さ
だけではない
お体に触れる際の立ち位置
手の角度 力加減
声かけのトーン タイミング
カテーテルの交換も行う
拘縮した両脚を開き
閉じないよう保持するのが私の役目
それ以上はヘルパー禁止です！
看護助手気分の私は
初めて見る女性の尿道や膣を
まじまじと見せられた
なんだか神秘的だったなぁ
環境整備もぬかりない
掃除は上から下へ 奥から玄関へ
髪の毛を落とさないよう…
聞いたことがあった
私が受け入れられた理由
「歩き方が静かだった」
「あまり笑わないし喋らない」
陰気なヘルパーだね…
「でも終わったら明るいよね」
帰れると思うとそれはねーバレバレだね
元看護師長の娘さんは
時々面白いエピソードを
話してくれて
徐々に明るい在宅介護になった
そしてある日
べろんべろんに酔っ払い
初めて介護を任せてくれた時から
私は心が軽くなった
24時間の在宅介護は
出口の見えないトンネルだ
「大変ですね」
「頑張ってね」
そんな励ましの言葉はかえって
心が折れそうになる
「いつも頑張ってるね」
「できることがあったら言ってね」
「お母様少し元気になったね」
「お母様幸せですね」
頑張っていることを認め
孤独に陥らないような言葉が
心を軽くする
お母様への愛情と
人に任せられない完璧主義な性格
覚悟を決めたから
やり通すと言っていた娘さん
最期を迎えた日…
涙を流すことなく
ひとりで淡々とお母様の体を拭く
娘さんの姿 あの光景は
神々しく
しっかり目に焼き付いている
おどおどしていた陰気ヘルパーを
成長させてくれて感謝
やるべきことは陰気に確実に
終わったら陽気に
今でも仕事が終わったらこんな感じ
最後までお読みいただき
ありがとうございました