暑い日って予報は知ってたのですけど、

おでかけしました。

 

台東区の美術館の

こちらを一葉記念館に行った時に買いまして。

 

それというのも、朝倉彫塑館には

元々いくつもりだったので

お得になるので買ったのです。

 

この日は、彫塑館、ごはん、書道博物館の予定で、終わったら東京で遊ぼうと思って。(私は都民じゃない)

 

 

こちらの彫塑館は、朝倉文夫という一人の彫塑家の自宅兼アトリエを、

現在は台東区立の施設にしています。

ま、それをいえば、書道の方も元は中村不折という一人の書道家の

収集品なんですけど。

 

 

朝倉彫塑館は、「靴下」じゃないと入館できません。

ハダシだめ、スリッパだめ。

 

リアルを追求した立体造形家が、かつては

作品の制作をし、

後進を育成し、

妻と娘二人の家族と住んだ自宅でもあります。

  




アトリエは、8メートルの吹き抜けに、

大きな天窓からの自然光を入れて

しかも、大きな作品のための昇降機まで仕込んでいました。

それはセリのような形で、自分がハシゴに乗る代わりに、

作品の方を奈落に降ろすのです。


また、屋上には菜園を作り、畑仕事を弟子に課していました。


そのため、アトリエは鉄筋コンクリート造。

位置的に鉄筋の上にある応接間は、柱がない開放的な大広間になっており、

東側に大きく窓があり、光が差し込みます。

床の間に段差がなかったり、壁や天井がアールで展開していて、

とてもモダンな素敵なお部屋でした。




小さなコーナーですが、アールなおしゃれ。

 

また、サンルームもあって、そこには東洋ランを

こだわりの鉢に植えて、たくさん育てていたそうです。




行ったこの日は蘭の代わりに

猫の彫塑をたくさん置いてありました。

猫も大好きで、たくさん飼い、

たくさん作品にしてきたのです。

 

アトリエ、書斎などから

つながる自宅は純和風。畳敷敷きの廊下、杉を張った天井、細い竹の障子、

どの部屋にも床の間があり、海外で求めた美術品などが飾られています。

中庭をぐるりと囲む形に建物は回廊状態になっており、

その中庭もほとんどは池。

本人の設計を作庭家が仕上げたようですが、

なめらかな海の巨岩や、植え込み、噴水。池には大きな鯉も。

風や噴水、鯉が水面をゆらして、

本当に気持ちのいい庭なのです。

 






ほとんどは写真不可なのですが、自宅用玄関は許可になっていたので。

 

 

鉄筋のところは光が。

和風建築の方は風。

気持ちよく通って、とても素敵でした。

彫塑という言葉は今はあまり使われませんが、朝倉は好んで使ったそうです。

 

ターニングポイントになったのは「墓守」という作品。

市井の人のリアルを追求することで、道が開けました。

谷中という場所柄が彼を支えたのかもしれません。

 

 

天井までガラス戸棚に恩師の洋書を詰め込んだ書斎や、

応援する力士の為に誂えた、とても大きな革張りのソファ。

センスの塊(かたまり)でありながら、

とっても人間臭い、魅力的な芸術家の家を

区が関与して広く公開されていることは、

とてもいいことだと思いました。

 

さて。次はおひるごはんです。

腹ペコでした 笑