遺跡発掘師は笑わない、のネタバレしますよー。
1巻目は既読で、2巻目は未読の方に向けて、書きます。だから、2巻目のネタバレはぼかします。

1巻目についてる解説で、ちょっとバラしてほしくないことをバラされてしまって、なんだか微妙な気分です。。
作者、止めなかったのかなー。いや、勘弁してくれって思ったんじゃないのー?
私もそうならないよう、気をつけたいと思いますが。。

2巻目も一気に読んでしまいました。

舞台は出雲に動きます!
出雲!!
話は飛ぶけど、名探偵コナンのテレビオリジナル旅情ミステリーに、「松江玉造連歌14番勝負」って話があってですね。蘭姉ちゃんとコナンの切なさとか、謎解きに連歌を駆使して犯人を挙げるとことかがすごく面白くて、私、あの回大好きなんですね。
それで、ちょっと出雲とか松江とか、勉強してここのレビューに挙げたいなー、とか、思ったところだったんですわ。観光旅行もしたいなー、とか、チラッと思ったりしたんですわ。
無量に先に、出雲に行かれてしまいました。

無量の右手は「オーガハンド」と呼ばれて、鬼の顔に見える火傷跡が残っています。すごい発掘実績をみて、無量は天才と呼ばれているけど、鬼の手のおかげなんじゃないか、ねつ造なんじゃないか、と、悪く言われることもしばしば。そのせいか、無量は人嫌いで偏屈だし、面倒からは避けようと冷めた青年。

主人公の萌絵は、一緒にいて発掘してる無量をみて、ちゃんと勉強もしてるし実力だ、と理解者になります。
と、同時に好きになっちゃったんだろうな。

そうなる前、突然現れたイケメンが無量の幼なじみ、忍はわかりやすいイケメンなので、萌絵は盛大にハートを飛ばしたことと思われます。
「あのルックスで彼女がいないわけないだろ」って呆れて水を差す無量。 

ん?

なんかね。どうでもいい相手に、そんなこと言うかな?ってちょっと思うのね。
人嫌いのわりに、萌絵には最初からちょっと甘いような気がする。タイプだったのかな。

ま、私の大好物の「イケメンヤキモチ」の展開に寄せたい願望かもだけど。

たしかに面白い。けど、なんだろうな、量産タイプの作家なんだろうなーって、思う。ちょっと文章がシナリオみたいなんだよね。セリフとセリフを埋めるものがト書きみたいなの。
だから、結構視点があっちこっちに動く。
三人称だから主人公の視点に縛られる必要ないけど、なんかそういうのでもなく。
作者本人が、先を知りたがってるんだと思う。
右手が疼くと、主体は自分なのか鬼の手なのか、密かに悩む無量だけど、実は作者もそうなのかもね。

出来れば、無量の心情は本人に語らせない方が良かったんじゃないの?とも思う。さっさと語るからわかりやすいけど、ほかに言わせた方が、無量の孤独は浮き彫りになると思うし。

信じた人に裏切られたり、タブーを犯す人が現れたり、
桑原水菜が重硬いと言われる展開は2巻目も続きます。
読後感は正直微妙な感じもあるけど、無量が次の現場に行くように、わたしも3巻目へとなだれ込むかなー。