悲しいのに、整理しようとする。
怒っているのに、理由を探して収めようとする。
寂しいのに、「こんなことで」と片付ける。
感情が湧いた瞬間に、
頭が先に出てくること、ありませんか。
「なんでこう感じるんだろう」
「こう感じるのは正しいのかな」
「どう対処すればいいんだろう」
感じるより先に、考え始めてしまう。
これね、
引き出しに手紙を
しまいすぎているような状態なんです。
手紙は、書いてはある。
ちゃんと残ってもいる。
でも、開いて読まない。
整理したつもりで、封印している。
そして引き出しは、もうパンパン。
なぜ、感じる前に整えようとするのか。
その理由は、
ちゃんとしてきた人ほど、
感じたら崩れる気がするから。
感じたら、止まってしまう気がするから。
泣き出したら戻れない気がするから。
だと私は思っています。
だから、感情が顔を出した瞬間に、
「はいはい、整理整理」って、
引き出しに押し込む。
その処理能力の高さで、
今日まで生き延びてきた。
それは本当のことだし、
責めるつもりは一切ありません。
でもね、
これだけは言わせて。
感情は、整理するものじゃない。
先に、触れるものです。
順番が逆なんですよ。
触れてから、整理する。
読んでから、しまう。
この順番を飛ばして整理だけし続けると、
何が起きるか。
心は静かになる代わりに、
薄くなるんです。
落ち着いているのに、寂しい。
大丈夫なのに、満たされない。
平和なのに、心は空っぽ。
その虚しさの正体は、
感情をしまいすぎた
引き出しだったりする。
私にも、覚えがあります。
無理にポジティブでいようとして、
ネガティブな感情を、
片っ端から封印していた時期。
「そんなこと考えても仕方ない」
「切り替え切り替え」
って、器用にやってるつもりだった。
でも、ある日気づいたんです。
嫌なことを感じなくなった代わりに、
嬉しいことも、
大して感じなくなっていたことに。
感情の引き出しって、
選んで閉められないんですよ。
悲しみを封印すると、
喜びも一緒に封印される。
全部つながっているから。
だから、感情を取り戻したいなら、
やることはひとつ。
引き出しから、手紙を一通だけ出して、読む。
全部じゃなくていい。
一番古いやつじゃなくてもいい。
今日の、一番新しいのでいい。
洗い物をしている最中でも、
湯船に浸かっている数分でもいい。
「今、何が動いた?」
って、胸に手を当てる。
「あ、悔しかったんだ」
「あ、寂しかったんだ」
気づいてあげるだけでいいんです。
対処しなくていい。
解決しなくていい。
読む。それだけ。
それだけで、
読まれた手紙は、
ちゃんと成仏します。
読まれなかった手紙だけが、
引き出しの中で、重さになり続ける。
感じることは、崩れることじゃない。
感じることは、自分に戻ることです。
今日、一通だけ。
その手紙を、出してみてください。
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少しでもあなた自身を
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