「落ち着いて」
「冷静になって」
そう言われて、
無理に感情を整理しようとした
そんな経験はありませんか?
40代前後になって、
気持ちがわからなくなる人は多いんです。
頭の中では何かが動いているのに、
それが何なのか、うまく言えない。
「別に、大丈夫」
「特に、何もない」
そう答えて、
本当は感じていたことを飲み込む。
本当は何が欲しいのかがわからない。
そんな状態を続けている人もいます。
感情を整理しようとするほど、
本当の感覚から遠ざかっていく。
これは、あなたが鈍感だからではありません。
長い間、周りの反応に合わせて
「正しい答え」を選んできた結果、
自分の感覚に触れる筋肉が、
使われなくなっているだけかもしれません。
たとえば、
夫に「何かある?」と聞かれて、
「ないです」と答える。
子どもに「大丈夫?」と聞かれて、
「うん、平気」と返す。
場の空気を乱したくない。
頼りにされている自分を崩したくない。
だから、整えてから口を開く。
その習慣が、
いつの間にか自分を遠ざけている。
私自身も、
うまくいかないときに
無理にポジティブになろうとして、
余計に落ち込んだことがありました。
「今、何を感じているか」に触れる前に、
つい「大丈夫」と言ってしまう。
整理すればするほど、
本当に感じていたことが薄れていく。
私の場合は、感情を整えてから動くより、
まず「ある」と認める方が早かったんですよね。
それは、弱さではなく、
感覚に戻る最初の一歩だと思っています。
先日、セッションを受けられた方も、
「整理しようとするほど、
遠ざかっていく——」
と言っていました。
料理をしていた時、
夫からの問いかけに、
「ないです」と答えた直後、
手が止まった、と。
欲しいことがわからないのは、
感覚が鈍いからではない。
触れる前に整理しようとして、
蓋をしてしまっているだけかもしれません。
その感情に名前をつけなくてもいい。
ただ、
「今、喉が少し詰まっている」
「胸のあたりがざわついている」
といったことを認めるだけで、
少しだけ自分に戻れることがあります。
一つだけ、聞かせてください。
「いま、体のどこかに
何か残っていませんか?」
答えは出なくてもいいです。
問いが残っていれば、それで十分です。