かつて私は、

信じていた人に、

お金を使い込まれた経験があります。

 

 

あるはずのお金がない!

支払いができない・・・

 

 

しょうがないから借りて来よう。

と、キャッシングをするようになり、

気づいた時には、

自分名義の借金だけが残っていました。

 

 

怒りなのか、悲しみなのか、

もう自分でもわからなかった。

 

 

ただ、重いものが胸の奥にあって、

息をするのも苦しかった。

そしてある夜、死を選択しかけました。

 

 

もう終わりにしていい。

そう思った夜、ふとこう思いました。

 

 

せめて、死ぬ前に。

生まれてから今日まで、

関わってくれた人たちひとりひとりに、

感謝の気持ちを送ってから死のう。と

 

 

そして、母、父、祖母…。

ひとりひとりを思い浮かべながら、

「ありがとう」を念仏のように唱え続けました。

 

 

唱え続けていたある瞬間、

突然、何かが変わったのを感じました。

 

 

言葉にするのが難しいけれど、

エネルギーの流れが変わった

そんな感覚でした。

 

 

それまで重く淀んでいた何かが、

スッと動き始めたような感覚。

 

 

そして何の根拠もなく、

こう思えたのです。

 

 

私、もう大丈夫だ。

 

 

論理的な説明はできません。 

状況は何も変わっていなかったし、

借金はそのままありました。

 

 

でも内側の何かが、

確実に好転していました。

 

 

その体験から気づいたことがあります。

 

 

感謝のエネルギーは、

どんな状況でも人の内側を

動かす力を持っているということです。

 

 

怒りの中にいる時、

人のエネルギーは外側に向かいます。

 

 

誰かを責め、環境を呪い、

自分を被害者の位置に置く。

 

 

でも感謝の中にいる時、

エネルギーは内側から湧き上がってきます。

 

 

誰かの存在に気づき、

生きてきたことの意味を感じ、

前に進む力が生まれてくる。

 

 

あの夜、私は怒りと悲しみの中から、

感謝へとエネルギーを切り替えました。

 

 

意図してそうしたわけではなかったけど、

結果として、それが人生を動かしました。

 

 

そこからたった10ヶ月で、借金を完済しました。

 

 

壊れたことのない人間に、

本当の強さは宿らないと私は思っています。

 

 

壊れるほどの経験をして、

それでも立ち上がった人間の強さは、

壊れたことのない人間の強さとは質が違います。

 

 

折れない強さではなく、

折れても立ち上がる強さ。 

 

 

傷つかない強さではなく、

傷ついても前に進める強さ。

 

 

それは、どん底を経験した人だけが

手にできるものです。

 

 

私が今、

人生の再構築を伴走する仕事をしているのも、

あの夜があったからです。

 

 

壊れた経験があるから、

壊れている人の痛みがわかる。

 

 

どん底を知っているから、

どん底にいる人の隣に立てる。

 

 

あの借金は、私を壊しました。 

でも同時に、私を作り直しました。

 

 

あなたは今、壊れそうになっていますか。

あるいは、すでに壊れていると感じていますか。

 

 

壊れることは、終わりではないです。

 

 

どん底の中にいる時こそ、

立ち止まって、

これまで関わってくれた人たちへの

感謝を思い出してほしいのです。

 

 

感謝は、状況を変えないかもしれません。

でも感謝は、あなたの内側のエネルギーを

確実に動かします。

 

 

そしてエネルギーが動いた先に、

現実が少しずつ変わっていきます。

 

 

壊れた私が強くなれたのは、

あの夜、感謝を選んだからです。

 

 

あなたにも、その力は必ずあります。