「大丈夫?」
そう聞かれるたびに、私は反射的に
「うん、大丈夫。」
と答えていた。
本当は全然大丈夫じゃなかった。
胸の奥が締め付けられるような苦しさがあった。
でも、その言葉は自然に口から出てきた。
あなたにも、心当たりはないですか?
「大丈夫」は、誰のための言葉?
苦しいのに「大丈夫」と言う時、
私たちは何を守ろうとしているのでしょう。
相手を心配させたくない。
場の空気を壊したくない。
「弱い人」と思われたくない。
理由はさまざまあるけれど、
根っこには共通するものがある。
自分の本音よりも、
相手の感情を優先しているということ。
これは一見、優しさに見える。
でも本当にそうでしょうか?
「大丈夫」と言い続けることで、
あなたは相手に何を伝えていることになるか、
考えたことがありますか?
「私はどんな扱いをされても平気です」
「私の限界はまだまだ先です」
「もっと要求しても構いません」
言葉にすると、ゾッとする。
でもこれが、「大丈夫」という言葉が
相手に送り続けているメッセージなのです。
軽く扱われていくのは、当然の結果だった
私自身、
苦しくても「大丈夫」と
言い続けた時期がありました。
最初は相手を思いやってのこと
だったのだと思う。
でも気づけば、
相手の態度が少しずつ変わっていった。
無理なお願いをされる回数が増えた。
私の都合は後回しにされるようになった。
「どうせ大丈夫でしょ」という空気が漂い始めた。
私は、おかしいと思った。
でも「大丈夫」と言い続けたのは私だ。
相手は悪意を持っていたわけではないかもしれない。
ただ、私が発信し続けたメッセージを、
そのまま受け取っただけだ。
そしてある日、限界が来た。
爆発した。
涙が止まらなかった。
長い間押し込めていたものが、
一気に溢れ出した。
その後、関係は変わった。
元には戻らなかった。
苦しかった。
でも同時に、
気づいたことがあった。
あの「大丈夫」が、
この結末を作っていたということ。
本音を隠すと、何が起きるのか
本音と行動がズレ続けると、
3つのことが起きる。
ひとつ目は、相手との関係が歪む。
「大丈夫」と言い続けることで、
相手はあなたの本当の状態を知る機会を失う。
関係は表面だけ穏やかで、
内側はどんどん空洞になっていく。
ふたつ目は、自分の本音がわからなくなる。
「大丈夫」が口癖になると、
本当に苦しいのかどうか、
自分でも判断できなくなり、
感情のセンサーが麻痺していく。
みっつ目は、限界が突然やってくる。
じわじわ積み上がった苦しさは、
ある日突然崩れる。
爆発という形で。
涙という形で。
体の不調という形で。
静かに、でも確実に。
これは意志が弱いのではない。
本音を無視し続けた、当然の結果だ。
本音を一致させるとは、どういうことか
誤解してほしくないのだけど、
「全部正直に言え」ということではなく、
苦しい時に「苦しい」と言える関係を、
自分が選ぶということなんです。
「大丈夫じゃない」と言った時に、
その言葉を軽く扱う相手なのか。
ちゃんと受け取ってくれる相手なのか。
それを見極める目を持つということです。
そして何より、
自分自身に対して正直でいることです。
「私は今、大丈夫じゃない」
その事実を、まず自分が認めること。
そこからしか変化は起こせない。
あなたに問いたい
「大丈夫」と言い続けている関係の中で、
あなたは本当に大丈夫なのでしょうか。
その「大丈夫」は、誰のため?
あなたの命は、
本音を押し込め続けることに
使うものなのでしょうか?
答えは私が出すものじゃない。
でも、静かに自分に聞いてみてほしい。
本当のことを、一番知っているのは
あなた自身だから。