4/21   私は瀕死の状態の犬を保護した




保健所の職員も   この子が  ゴールデンだとは

分からず  雑種犬と収容情報にあげたほど

酷い状態だった



悪臭を放ち

血と膿が吹き出し 起立困難

とにかく、ありえないほど、ガリガリで


砂漠に転がってる 動物の骨かと思うほどだった



このままだと、確実に死んでしまう!

病院に運ばないと!!!


目の前にいる命を こんな状態で終わらせたくなかった

仕事を早退し この子を車に乗せて

病院に走る


保健所には、私の住所、氏名、電話番号、職場まで、全て書いて

万が一、迷子の情報が入ったら

私に連絡ください、とお願いてしていた



「助けてください!」


この子を運んだ病院でも

あまりの、酷さに獣医師もスタッフも

お客さんたちも 驚き顔をしかめた


生きてるの??と 言う声も、、、、





あらゆる検査をして 体をきれいにしながら

血と膿をふきとっていく


病院中が、この子の悪臭で充満した




拭いても拭いても 吹き出してくる膿


血も 一緒に吹き出していた



体重は 15kg



体のあちこち 十数個の 腫瘍が出来


破れていた



痛かっただろう、、



全身皮膚病の体も   痒かっただろう、、、




だけど、一番 この子が辛かったのは



飢えていたこと、、、



診察台の上で差し出された 薬にさえも

かぶりつき 食べた

水を  ガブガブ飲んだ


血液検査の結果、栄養失調からの貧血あり


そのまま入院し点滴治療


3日間の入院を経て

退院後はオーナー宅にて、療養することとなる

全て、オーナーの善意と 信頼のもとに。


オーナーは、ペットトリミングと、ホテルを

自宅にて経営している


なので、職場と 自宅が同じこともあり

24時間 目が届くのだ


だから、留守番の長い うちでは 置いておけない

子達は、状態がよくなるまで

オーナーにお願いしている


オーナー宅は うちから車で3分ほどの

近い距離にあるため

私も 仕事帰りに寄り、出来ることを手伝ったり

病院へ運んだり


協力しあいながら 保護っ子達の世話をしている



クララはお世話というより、介護だった

24時間体制で みてくれていた

クララの皮膚の為にあうシャンプーを

取り寄せてもらった


1日数回に分けての食事


皮膚のケア


腫瘍をたくさん持ってるからか

熱を出すことも 多く

その度に 薬を飲ませて 

熱が下がるか様子を見てた



保護したときは、もう一週間も持たないんぢゃないか、、って思ってたのに


ふっくらと 身もついて 


皮膚もドンドン改善されて


目からの膿もほとんど出なくなって


立ち上がることもできたきらキラキラきらきら!!



必死で立ち上がった姿に

感動して 涙が止まらなかった



良かった


クララ、生きててくれてありがとうきらきら!!


クララが、日々生き生きしてくる姿に喜び

度々熱を出すと 心配でたまらなかった


正直、、、

保護して、すぐに 看取ることになるかもと

思っていたから、ブログにもあげるつもりは

なかった。


だけど、みるみる良くなってくクララを見ながら

もしかしたら、この子にも第2の犬生を

見つけてあげられるかもキラキラって

期待が持てるようになった



保健所に問い合わせてみたが、飼い主らしき

人からの電話はいまだに、ない、と。


保護してから

すでに、3週間が経っていた、、、



やはり、ブリーダー遺棄だったんだろうね、、


そう思い、ブログにアップした


その数日後に一件のコメントがFBに入る


「この子は 友人が大切に飼っていた子です」


私はFBは、やっていない

ありぃちゃんが 対応し、飼い主とやらの

連絡先を聞いてくれた


飼い主がいた?


何ヵ月も前に迷子になったんだろうか、、、


今まで、どこを探してたんだろうか、、


大切に飼われていた?

この子はどう見ても 大切にされていたとは

言い難い、、、


全身に出来た腫瘍は数年間放置したまま

だったはず、、


その友人の犬とは

別の犬ではないか?



そんな疑問を持ちながらも

その電話番号に 私はかけてみた



私:ゴールデンの件で電話したんですが

女:はい、私の犬です。ありがとうございます!どこに 迎えに行けばいいですか?

私:ちょっと待ってください。
  写真を見ましたか?
  とても、酷い状態ですよ?違う犬ではないですか?


女:いえ、私の犬です


私:では、いくつか質問させてくださいね
いつ頃迷子になったのですか?


女:先月の19日です

私:え?!  では、あの子が発見された その日に あなたの家から、迷子になったのですか?

あなたの家で  あの状態で飼っていたんですか!

とても、飼犬とは、思えない瀕死の状態でしたよ!

女:。。。(無言)


私:体中に腫瘍があり、首のところは、自壊して、耳からも、目からも 膿が吹き出してましたよ!

その状態のまま?


女:お金が無かったので、、


私:ガリガリで、15kgしかありませんでしたよ!  高額な治療費は、無理でも 例え安いフードでも、お腹いっぱい 食べさせることくらい
できたのでは!?


女:あの子が食べなかったんです


私:食べなかった?!
 冗談じゃない!!病院へ運ぶ車の中でも
私が買っていたパンを 丸ごと飲み込む勢いでがっついて、病院の診察台の上でも、差し出された薬にまで、ガッツいて食べました
検査の結果は栄養失調からの貧血

とても、大切に飼われていたとは 思えない…

獣医師もネグレクトだと 言ってましたよ!


女:。。。(無言)


私:では、どういう状況でいなくなったのですか?


女:庭に出したまま仕事に行き、帰ったら
いませんでした。
立てない子だったから、まさか逃げるとは
思わなかったので


私:はぁ?!  脱走防止もしていない庭に
 放したままだったんですか!!

女:立てなかったから


私:では、どうして、あなたは その後
この子を探さなかったんですか?
保健所に電話すれば、すぐに この子はあなたの家に戻れたはずですよ!
保健所どころか、警察にも電話せず
チラシも貼ってない、ネット拡散もしていない

どこをどう、探していたんですか!?


女:忙しかったから、、


私:忙しかったから?
大切な家族が居なくなったのに、探しもしない
私が保護しなければ、この子はもう、死んでましたよ!


女:じゃあ、私はどうすればいいんですか!

私:今、この子は 24時間介護で手厚いお世話を受けています

リハビリもやりながら、とても生き生きしてきました。

お世話は本当に大変です

忙しくて、探すこともしなかったあなたに
この子の世話は無理です。
また、あの酷い状況にしてしまうでしょう

あなたが飼っていたのは、この子だけですか?


女:いえ、、、
3匹いましたが、1匹は病気で亡くなり
あと1匹はこの子が産んだ息子がいます。

私:もう1匹ゴルがいるんですか!?
それなら、なおさらのこと、お金がないから
治療が出来ないと言うなら、この子は
とても お金も手間もかかるので、今のあなたに
2匹の世話は、無理です!
現に、今の時点で、治療費や、トリミング代など、当たり前に飼い主がいるなら請求される
金額は、15万を超えてますよ
あなたに、払えるのですか?

どうか、その息子の犬を大切にして、こんな風にしないでやってください。

この子は、今、本当に 穏やかに生きてます

このまま、こちらでお世話しますから、
見守ってあげてください。


女:、、、わかりました
 よろしくお願いします



一旦 ここで、話は終わった

飼い主がいた、、、



あの状態で 飼われていた

いや、あれは、飼われていたとは、言えない

立派な虐待にあたる、、、


腹が立って仕方なかった



が、、、

探さなかったのは、もうどこかで死んだのだろうって 本当は少しホッとしていたのでは?、、


大型犬の介護は そう思わせるほど、大変な
ものだから、、

どうか、もう1匹は最後まで適正飼育が
できますように、、



オーナーや、はぴねすメンバーに事情を
説明し、このまま、クララのお世話を続けたいと 話した

みんな、賛成してくれた

あの酷い状態だった クララが
たくさんの協力のおかげで 生き返ってく姿に

クララの命が燃え尽きるまで

穏やかに過ごさせてあげたい、と


ただ、それだけだった

私たちのところにいるのは皆

元 飼い主がいた子達

ブリーダーで使われてきた子達


様々な過去があり、でも  今 笑顔で生きてる


クララにも、笑って過ごしてほしい

ただ、その思いだった



一週間もたつころ、、、



「やはり、諦めきれない!

返してください!」と女から、メールが。


呆れた私は:「この前、お話しましたよね?

あの子のお世話は、金銭的にも時間的にも

あなたには無理ですよ」


女:「そんなこと、言われたくないです!

とりあえず、返してください!」


私:「そんなに返してほしいなら
どうして、居なくなってすぐに探さなかった!?    
あなたが、探さなかったから、この子は
処分されてたんですよ!!!
いや
処分日まで、命が持たなかったと思うほど
酷い状態でしたよ!!

私がブログに載せて、それをあなたの友人とやらが見つけるまで、探しもしなかったあなたに、返せません!」


女:「私の犬なのに、返さないという理由がわかりません!すぐに返してください!」

私:「理由がわからない?
では、あなたはどうして探さなかったのか

私が飼い主なら、気が狂ったように心配でたまらなくて、探し回る!あらゆる手を使う!

あんな、状態にして、探しもせず、今ごろ
返せ!という あなたのことが、私は理解できません!

あなたが、飼い主だからと言うのなら
この子にかかった全ての代金を清算してください!この子のために、たくさんの人が支援してくださってます。

その方々の善意を、飼い主の怠慢で、ボロボロにされたこの子の為に使って
また、犬を、その飼い主に返すことはできません!」


女:「結局は 金ってことですよね?」


私:「金が欲しくて保護したと?
  バカにするな!

私たちが日々、どんな思いで収容犬たちを見てるか、あんたには、分からないだろう!

明らかに飼犬なのに、飼い主が探さないから、首輪に迷子札がないから、

そのまま、殺されてる犬たちを助けたくても
助けられずに 悔しい思いをたくさんしている!   この子も、あなたが探さなかったから
そうなるところだった!
今、生きてるのは、私たちが保護したからです!
どうして、探さなかった!!!!」


女:「そんなこと、答えても意味がない!
答える筋合いはない!」


私:「あの子を生かすために必死だった
ボロボロだったあの子を病院へ運ぶとき、
死なないで!
生きて!大丈夫よ!って、声をかけながら
車を病院へとばした

涙が止まらなかった
あんたには、その気持ちがわからないのか!

どうして探さなかったのか、答えなさい!」


女:「直接会って話す!

あの子と 会わせてもらいます!」


その後、女は交番に飛びこみ

飼犬を返してもらえないから、なんとかしてくれ、と 警察官に相談し

警察から 私に電話がかかる

事情を説明すると、

警察:「あぁ、そういう事情なんですね…

では、双方で話し合って解決策を見つけて
もらいたいですが、一度会わせてあげることは できませんか?」


私「会う段取りを組んでるところですよ」


こういうやり取りが 半月近く続く


私たちは、その間も、クララはもちろん

他の保護っ子たちの世話や、面会などもあり
バタバタしていたが

6/3、飼い主と名乗る女と 会う約束をした

某公園にて 夕方

事情を知る 弥生さんと、アニーさんも

来てくれた


女は、息子という犬と、友人の男性と来ていた


私の車から、木陰の涼しい場所にクララを
移し、その女に 今のクララを見てもらいながら、
どんなケアをしているのか、再度説明した


クララは、終始頭を上げない


女は私の 話を上の空で聞いていて

突然、「忙しいので帰ります!
今日はこの子を連れて帰るので、
何か話があるなら、うちに来てください」


私:「は?!何を言ってるんですか!
返すことはできません!
あなたには、この子のお世話は無理です!

この前 話しましたよね?
探さなかった理由を、会って話す、と。

答えてください。」


女:「また、その話し、、、そんなの答える意味がない! あんたたちに、犬を返さないという
権利はない!
連れて帰ります!」


女は無理矢理連れて帰ろうとするが

私たちは、それを阻止した


息子と言う犬も、あちこちに腫瘍ができ
すでに 自壊していた、、、


それを指摘すると

治療方針は人それぞれだからと、

同行した 男性が言った


私:「この子には本当に お金もかかるし
とにかく、お世話をまめにしないといけないから、大変です!
あなたに返すと、また、元に戻ってしまう!
この子の為にも、その息子の犬の為にも
あなたには、渡せません!

その息子の犬を治療してあげてください!」


女:「そんなの、あんたに関係ない!
連れて帰るので、あとの話しは、うちに来ればいい!」


私:「あなたが、この子にかかった医療費などを完済するまで 返しません。

この子は、あなたが、探さなかったから本来は死んでた!
私が保護したから、ここに生きてる!
たくさんの人が、この子を助けたいと支援してくれた!
あなたが、この子の飼い主だと言い張るなら
それを全て返してください!!!」


女:「また、お金、、、
お金なんてないから、払えません!
あんたが、勝手に保護して勝手に治療したんでしょう!  あんたは、好きでこんなこと してるんだろう!
なんで私が、あんたが、好きでやったことに
ありがとうと、言わなきゃならないんだ!」


私:「あんたね!!!
自分がこの子にしたことを 考えなさい!!

そして、今、自分が何を言ってるのか
考えなさい!!!

とにかく、あんたには 渡さない!

早く帰れ!!!!」



女:「あんたを訴えてやる!
うちの犬を誘拐して拉致したと訴えてやる!」


私:「どうぞ!ご自由に!
あんたは 飼い犬を虐待し、放し飼い条令違反もしている!
あんたにこそ、罪はある!」


女は怒り、息子の犬を引き
男と帰っていく



その息子の犬はほとんど家から出さないので
庭に出しても逃げない、と女は言っていた


その後、また警察に駆け込んだ女は

私が犬を返さない!とわめいたそうだ


警察から電話があり、保健所からも

電話があった


役所の人間たちにとって、

このゴタゴタの原因である

虐待されたのが 人間ではなく犬であることから

面倒くさいことに 巻き込まないで欲しい、、と

いうような 感じが言葉の端々から感じ取れた



所有権とか

書類の問題とか

ゴチャゴチャと 話をする 警察

保健所の職員

もはや、意地になって 犬を返せ!とわめき散らす女


もう、クララは、であり

命として、尊重されてなかった


それが悲しかった


クララは、目も見えず

耳も聞こえない

だけど、鼻は良い


女がどんなに 話しかけても撫でても

顔をあげなかった クララは

私の車に乗ると すぐに頭を上げて

座った



オーナー宅に帰り

「さぁ~、トイレしようね~」って 庭で

立たせてやると、嬉しそうに しっぽを振る


女は、あの子は吠えません

と、言ったけど


夜中でもなんでも、「トイレが出たー!」と

吠えて呼び、シーツを変えると

気持ちよくまた、寝る


他の犬と遊んでいると、「私もかまって~!」

と、吠えて呼び

クララ~Wハートどうしたの~にへって

行くと嬉しそうに頭を上げて

ナデナデすると、満足して 気持ち良さそうにする

⬇⬇これは、他の犬のお世話を
しているオーナーに、 自分のところに 来い と呼んでいるクララ  ⬇⬇⬇


保護当時から、声を出さなかったクララが

自我を出せるようになったキラキラ


それがまた、嬉しかった



飼い主が見つかったんだから、早く返してやれ!と  メッセージを送ってくる

ゴル飼いチームの方や

その人から話を聞いた方々


これが、クララの背景です


それでも まだ、可愛がってたんだから

返してやれと、言いますか?


私には、あなたたちの言う  可愛がっていた、の

基準が分かりません


私だって、高額な治療費は、払えないかもしれない。

だけど、餓えさせることだけは、絶対にしない

どんなに忙しくても、大切な家族が

姿を消したら、血眼で探し回る!

何日も何ヵ月も何年も!



私は間違ってますか?



ただ、目の前の命を もう一度 穏やかに

過ごさせたいと、損得考えずに

労力と お金と時間を使い


クララの 回復を心から喜んだ 私たち


お金目当てか!とか

飼い主が可愛がってたんだか返してやれ!

などと、言われ

それでも、クララが穏やかに  痛みも

飢えも、痒みもなく過ごせる事だけを考えて

目を瞑ってきた



しかし、警察まで出てきた今

もしかしたら、無理矢理にクララを

取り上げられるかもしれない

その前に   クララを心配してくれたり

一緒に助けたいと

支援してくださった 皆さんに

お話しておかなければと、思いました

もしも、クララが病気も飢えもなく

飼い主も必死で探していたのなら


もう、二度と脱走させないでください!と

厳重注意して 返しただろう



だけど、、、


栄養失調にさせたこと

探さなかったこと、が


どうしても 理解できないし

許せない


あと 残された余生を 穏やかに過ごさせる為に

私は 断固として反対します

あれほどまでに 酷い状態にしておきながら

探しもしなかった飼い主に

クララが戻されることにならないように、、、


これが、今までの経緯です


警察や、保健所が 命を命として 見てくれて
その命を尊厳する決断を 出してくれることを
祈ります。





瀕死の状態で保護したクララは 

今を楽しんで生きてます