今回、前々からぜひとも知りたいと思っていたハンナ・ソマティクスを知る機会を得た。
4月29~30日の2日間
ハンナ・ソマティクスの創始に関わり、
今も現役でいらっしゃるエレアナ女史から多くのことを学んだ。
・現代人の身体の扱いとソマとは何か
・ハンナ・ソマティクスがなぜ生まれたか
・ SMA(感覚運動健忘症)とは何か
・ソマティクス・エクササイズを行う意義etc.
挙げるときりがない。
一番印象的だったことは、
動物や我々人間が行う伸び=パンディキュレーションは、一見すると身体を伸ばしているが、実は真逆の身体を収縮させ、その後一気に解放(脱力)し、身体の調和を図っているということである。
つまり、ハンナ・ソマティクスは、脳から慢性的な筋の求心性収縮をほどき遠心性収縮を促すワークであると言える。
ここでおもしろいことに、
ヨガなどで、インストラクターから伸びることを意識しながらアサナをとるよう促されるクライアントが、初めて受けるハンナ・ソマティクスでは、エデュケーターから無理のない心地よい収縮を意識しながら初動するよう促される、
という真逆の指導を受けるケースが生まれる。
クライアントは、ソマティクス・エクササイズを行いながら、これまで教わってきた意識はなんだったのか
と疑問が生じ、ひっそりと葛藤し始める。
『どちらが正しいのか』という振り子的思考をベースに生きているクライアントなら尚更葛藤の度合いは高いだろう。
さて、これから他のセルフエクササイズと比べ、逆説的なキューイングを行うエクササイズをどう自分のボディワークに組み込むか、悩ましいところである。
またソマティクス・エクササイズによる脳➡脊髄伝達路を活性化のプロセスなどについては後日。