不登校・引きこもり専門家運セラーの田中勝悟です。

 

今回は不登校になった子ども側から「なぜ不登校になったのか」をお話したいと思います。


 

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「なぜ不登校になったの?」といっても答えてくれない

よく、「子どもには学校のことを話してはいけない」「なんで学校に行けないのとは聞いてはいけない」と言われますが、それは半分正解で半分不正解です。

聞けるのであれば、聞いた方がいいです。

子ども自身も答えられるのであれば、答えてくれるでしょうし、そもそも学校に行けない原因(きっかけではありません)がいじめであれば、何らかの手を打たないといけません。

 

実際に、いじめが原因で学校に行けなくなりましたが、いじめが解消された瞬間に学校に行きだしたケースなんてたくさんあります。

 

しかし、本当の不登校(このブログで伝えている不登校の原因が備わっている不登校)については、上記の質問を投げかけてもほとんど意味がありません。

答えてはくれないことが多いし、答えても解決に結びつかないことが多いです。

↑このことは非常に大切です。

よく不登校の子どもに「なぜ、学校に行けないのかを聞いてはいけない」というのは、不登校の3つの原因が備わった不登校の子どもに対して言っていることで、学校でのいじめなどが原因で不登校になっている子に対しては聞くべきだというのが私の答えです。


不登校経験者に「なぜ行けなかったのか」を聞いてみた

実際に不登校を経験した人で現在は大学に通っている人や社会で働いている人とお話をする機会があります。

 

その時に、「なんで学校に行けなかったの?」と聞いてみることがあるのですが、答えはいろいろです。

 

「なんだか疲れてきて、学校に行けなくなった」

「イライラしてきて学校なんかどうでもよくなったから」

「学校に行こうとすると、頭が痛くなってきて」

「友達に言われたことがショックでそれから何年か行けなくなった」

 

と、いろんな答えが返ってきます。

 

しかし、多くの方は

「なんでかわからないけど、学校に行けなくなった」

と答えることが多いです。

 

もしくは、

「なんでかわからないけど、学校がしんどくなった」

とも話します。

 

この「なんでかわからない」というのが非常に大切です。

子ども自身がなぜ行けなくなったのかがわからないのです。

 

だとすると、親や先生が「なんで学校に行かないの?」と聞いてもうまく答えられないのは、至極当然な話だと思いませんか?

 

子ども自身がわからないんです。

 

だからこそ、周りが不登校の原因をしっかりと勉強し、子どもに沿った理解をすることが大切なんだと思います。

学校に枠が苦しくなる不登校の心理

学校という枠という視点から不登校の原因や心理状態を見ていきましょう。

 

そもそも、学校という場は、文部科学省が出した「学習指導要領」に沿って子どもに教育を施す教育施設です。

 

国の方針に沿って子どもたちに効率よく教育を施すため、自ずと集団教育というのが中心になります。

いかに子どもたちを集団の中で教えるか、に意識が向くようになります。

 

そうなると、集団からなるべく外れないようにしていかないといけません。

 

ここで、学校の枠というのが出てきます。

 

学校に中では守らないといけないルールや規則というのがあります。

8時30分までには登校して、みんなと同じ授業を受けて、同じ時間に終礼をして帰るというのも一つのルールであり、枠です。

 

友達に迷惑をかけたら謝る、上手に付き合わなければいけないというのもルールです。

 

また、一斉に同じ内容の授業を施すのも枠です。

 

しかも、大切なことですが、これらのルールや枠は、子どもたちが選べるものではなく、その中で合わせないといけません。

 

クラスの生徒や担任を選べないのと同じことです。

 

こうした中で社会性を伸ばしていくのが日本の学校教育です。

 

(ただ、わかってほしいのは、私自身はこうした日本の学校教育のシステムは素晴らしいと思っています。ほぼすべての人が読み書きや計算のできる国はそう多くありません。)

 

そして、不登校の子どもは独特の感性を持っており、枠にはまらないほど個性的な面を持っています。

自分らしさが強すぎるのです。

そうなると、学校の枠にハマらなくなってきます。

 

強い子であれば、その枠と上手に付き合ったり、逆に枠を壊そうと非行に走ってしまいます。

 

しかし、不登校の子どもはそうした強さが欠けているために、枠に押しつぶされてしまいます。

しんどくなったり、学校が嫌になってしまいます。

 

そのために急に学校に行けなくなってしまうのです。

親や教師、大人が理解するしかない

こうした学校の枠に押しつぶされて不登校になる。

 

しかも、全員ではなく一部の子どもだけが。
 

このことに子どもが自分で気づくというのは至難の業です。

カウンセリングを何年も受けることで、やっと自覚できるものだと思います。

 

子ども自身がなぜ不登校になったのかわからず、家で過ごす日々を過ごしています。

 

「これじゃだめだよな。でもどうしていいかわからない」そう思って過ごしているのが、不登校の心理状態です。

 

子ども自身がわからないのであれば、大人側がしっかりと理解することが大切です。

 

人は周りから適切に理解されることで、自分と向き合い、前に進めるようになります。

 

だからこそ、不登校のことを勉強し、子どものことをしっかりと理解するという過程が大切なんだと思います。

 

今日はここまで。

 

また、更新しますね。

 

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室長:田中勝悟

 

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