アランチューリングとりんご。 | ぱんちゃんブログ

アランチューリングとりんご。

どーもー。昨日から「チューリングマシン」について考えていたよ。落合陽一がよく口にしている単語、という印象しかなかったのでちゃんと調べてみた。なんでそんなこと考えるのかというと今書いている記事のヒントを求めて。

 

チューリングマシンは、アラン・チューリングが考えた機械。彼はコンピューターの始祖ともいえる。チューリングマシンはあくまでも仮想的なもの。

 

ここで出てくる「チューリングマシン」は「ある規則にしたがって自動計算してくれる数学的なモデル(を搭載した仮想的な機械)」です。

【図解あり】「チューリング完全」とは?チューリングマシンの仕組みも含めて徹底解説!

 

チューリングマシンはテープの上をヘッドが読み書きしながら移動して解を出す。どんなものなのかは、上に引用したサイトの図解が一番わかりやすかったよ。

 

アランチューリングがどうやってこの仮想機械を思いついたのか。これがすごい。

 

このような仮説のもと、チューリングは代数学的に数学の不完全性を証明しようとしました。前提となる「どんな計算でもできるマシン(チューリングマシン)」を定義するにあたり、チューリングがまず行ったことは、私たちが行っている「計算」を”要素”に分解することでした。

 

例えば、「1+2=3」という計算の場合、要素として分解するとまず「1という数字を記憶する」「+記号を見て、演算の種類を記憶する」「2という数字を記憶する」「=記号を見て、記憶した数字を記憶した種類の演算をする」「演算結果を記録する」ということを組み合わせて行っています。

 

この工程をさらに分割できない要素にまで分解していった結果として、「紙テープ」「0と1を書き込むことができるヘッド」を備える、仮想機械チューリングマシンの概念を定義しました。あとは「0を書き込んで右に1コマ移動」「紙テープの文字を読んで、左に1コマ戻る」などの命令を並べたプログラムさえ書ければ、計算の要素機能をすべて備えているチューリングマシンは、どのような計算でもこなせるはずです。

 

チューリングマシンとは?コンピューター・ソフトウェアの生みの親アラン・チューリング

 

引用したように、人間が頭で行っている計算を要素に分解したから、チューリングマシンができた。

 

チューリングマシンは以下の3つの要素+1つの表で構成されています。

・無限の長さがある「テープ」
・テープ上の記号を読み書きする「ヘッド」
・機械の状態を読み取って制御する「有限制御部」
・上記3つを制御するための「状態遷移表」

 

【図解あり】「チューリング完全」とは?チューリングマシンの仕組みも含めて徹底解説!

 

人間が頭の中で行う「計算」を分割できないところまで分解したものが上に引用したもの。これ、先日の日記で書いた『老子道徳経』48章に通じる。

 

「道」を極めていけば知識が少なくなる、と老子が言うのは、人間のしくみがチューリングマシンであることを理解しているってこと。やはりなんらかの始祖は基本を見出してしまう。

 

チューリングマシンは計算機だけれども、人間そのものも計算機だ。書き換えが起こる無限テープという「輪廻の輪」、テープを読み書きするヘッドは「魂」、状態を読み取って制御する「肉体」、その3つを制御する「運命の書」。

 

「要素を分解すること」は錬金術師もやっていたよ。前回の日記にも引用した↓が、錬金術師が「賢者の石」を作る過程で心がけていたことは「要素を分解し、調和がとれた形に統一する」こと。アランチューリングがやった仕事と同じ。

 

シンプルな言葉で置き換えてみたり、昔からある言葉だけで考えてみると、複雑な問題は実はすごく簡単な構造になっていることに気がつくのである。これが「要素を分解し、分類」すること。全ての「できごと」「ものごと」は引き算していくと最終的に「二元・二極」になってしまうのである。

エメラルドタブレットの言葉を訳してみた

 

錬金術は、最も狭義には化学的手段を用いて卑金属から貴金属(特に金)を精錬しようとする試みのこと。広義では、金属に限らず様々な物質や人間の肉体や魂をも対象として、それらをより完全な存在に錬成する試みを指す。

 

錬金術の試行の過程で、硫酸・硝酸・塩酸など、現在の化学薬品の多くが発見されており、実験道具が発明された。

 

wikipedia

 

錬金術ってオカルトな側面が大きいけれど、金を作ろうと試行錯誤したことで化学の進歩に貢献している。錬金術師はフラスコの中で金だけではなく「賢者の石」をも作ろうとしていた。

 

錬金術師達がフラスコの中に表現しようとしたものは、この「チューリングマシン」であろうとわたしは思う。仮想的な計算機とは人間そのもの。なんだかこう書いていて自己解決してしまった感。

 

錬金術には、現実的側面(科学)と空想的側面(賢者の石)どちらもある。科学より先にあるものは空想だ。だから「賢者の石」っていう存在はすごくだいじ。「青い鳥」、星の王子さまにとっての「赤い薔薇」。思い通りにうまくいかないけれど、幸せをくれる「空想のなにか」を追い続けること。

 

チューリングがチューリング機械を考案した本来の目的は,“⁠コンピュータを作るため⁠”ではありませんでした。

 

ヒルベルトは数学というシステムを整えるべく「その数学が絶対に間違わないということを数学的に証明しよう」という運動を始めました。

 

数学の命題を論理式として表す。その論理式が正しいかどうか,言い換えると,その論理式が定理かどうかを,数学的に論証するアルゴリズムを開発すること。この問題を「決定問題」といいます。チューリングはこの問題を解くためにチューリング機械を発明したのです。

 

チューリング機械からコンピュータの原理を学ぶ

 

チューリングマシンの本来の目的はこれ。その計算が正しいか正しくないかを検証するため。

 

チューリング・マシンによって解決できる問題はアルゴリズムのある問題といい、解決できない問題はアルゴリズムのない問題という。アルゴリズムとは、簡単に言えば、解を求めるための手順である。チューリングはチューリング・マシンを使ってアルゴリズムのない問題、つまり、肯定も否定もできない問題が存在することを示した。それは不完全性定理の別の表現でもあった。もちろん、アルゴリズムのない問題は、人間の頭脳をもってしても解決できない。

 

コンピュータの基礎講座② チューリング・マシン

 

アルゴリズムのある問題は解決できる。チューリングマシンはアルゴリズムにそって動くから。とある計算式が正しいか正しくないかは、アルゴリズムが存在するか存在しないかで決まる、ということでいいのかな??状態遷移表=アルゴリズムであってる??むずいぜ。

 

「不完全性定理」ってやつがややこしくて、いろいろ読んだがわたしには理解しにくかった。結局「人間=機械」って結論でオーケーなのかな。というか、わたしは「解脱」して、そう気がついてしまった人間なので機械らしく生きている。

 

「人間=機械」だが、わたしが知っている機械と人間の唯一違うところ。人間は「賢者の石や青い鳥や赤い薔薇」を求めながら、不確定なものを確定していくところ。「賢者の石や青い鳥や赤い薔薇」は永遠だから追っても追っても手に入らないけど、消えないもの。

 

だから人工知能に、絶対に手に入らない「空想の宝」を手に入れることを目標に設定したら「人間」になるよ。不完全をデフォルトにしておく。あれ、、、やっぱり機械ってことか。

 

科学の発展によって人間存在の秘密が解き明かされる。チューリングマシンは今話題の人工知能のもとになるもの。人間を模したものを作り出すことで、自分たちの秘密を探ろうとしている。




今日はネコチャンマシーンに飲茶を運んでもらいました。