南蛮味噌とは青唐辛子味噌の別名になります。
唐辛子を細かくして麹や塩とまぜ発酵させた調味料。
大豆発酵食品の味噌とは違い、
唐辛子に調味料(味噌・醤油・砂糖・みりん・ニンニク・ゴマなど)を加えたものをいいます。
また、唐辛子に味噌を加えたなめ味噌タイプのものもあります。
なめ味噌には醸造なめみそと加工なめ味噌の2つがあります。ここでは加工なめ味噌タイプと言えるでしょう。
南蛮味噌(唐辛子味噌)は細かく刻んだ唐辛子をみじん切りにして油で炒めて、調味料と味噌を加えて弱火で練り合わせます。
少し唐辛子について触れておきます。
唐辛子の辛味成分のカプサイシンは、熱に強い性質があり油によく溶けます。
新陳代謝を活発にする脂肪燃焼作用のあるカプサイシン。
ダイエットや疲労回復にも効果抜群!
胃液の分泌を促し、消化吸収を助けるはたらきや血行を良くして体をあたためる効果もあります。
ではなぜ唐辛子味噌は南蛮味噌?と思われる方もいるかもしれません。
唐辛子の和名は「唐から伝わった辛子」の意味で、唐とは広義的に外国をさしているようです。
別名ではナンバンとも言うためここからきているのですね。
南蛮は唐辛子の別名で、味噌はなめ味噌のような調味料をさしているという事ですね!
ちなみにナンバンのほかにはコウライコショウともよばれます。
中南米から伝わってきた唐辛子は、チリ・ペッパー(英語表記)、ピモン・コムム(仏)、ペペロンチーノ(伊)の呼び名もあり各地に唐辛子が広まっている事がわかります。
日本国内をみても京都特産の伏見辛や田中とうがらし・沖縄原産の島唐辛子・新潟県長岡伝統野菜のかぐらなんばんなどがあります。
発酵食品は地域の食材と深くかかわりながら発展進化してきました。
発酵は英語でfermentation(ファーメンテイション)といいラテン語では沸き立つを意味するfervereが語源になっています。
アルコール発酵の際の炭酸ガスがぷくぷくと泡になって浮いてくる様子を見て名付けられたとされています。
約8000年前にはワイン、6000年前にはビールがすでに作られていたようで、発酵の歴史はとっても古く発酵食品のルーツはアルコール発酵だった説が有力ということですね。
また日本酒の世界でも発酵を「湧く」と表現します。
発酵は微生物のはたらきによっておこわれますが、これがわかったのは近代に入ってからでした。
歴史は古くも解明されていない事がいっぱいだったのですね。
まだまだ解明されていない微生物のなぞはあるのかもしれません。