コミュニティバスは住民福祉のサービスの一環で運行されているものですから、どう考えても採算の取れないようなところにも運行されています。しかし、その分民間事業者の路線バスでは絶対に路線が開設されないようなところもカバーできるのが、コミュニティバスという存在ではないでしょうか。利益という枠を超えているからこそ、コミュニティバスは路線バスよりもルート設定がとても柔軟です。ところがあまりにも自由に路線を引くことができすぎて、とんでもないところにバスが乗り入れるところも出てきます。豊後大野市コミュニティバス沢田線はその代表例といえるでしょう。軽自動車でさえためらってしまうような険しすぎる道に、マイクロバスが容赦なく飛び込んでいきます。お世辞にも舗装がきれいとは言えない道を縦横に大きく揺れながら突っ走り、車体を枝にこすらせながら駆け抜けていきます。この路線に乗ってしまえば、路線バスという既成概念が破壊されてしまうことは間違いないでしょう

2021年7月27日撮影 豊後大野市コミュニティバス沢田線