リアス海岸の曲がりくねった海沿いを抜け、原生林の広がる峠道を越え、宮古の市街地から1時間半、重茂線の終点、石浜です。人口も希薄そうに思える三陸の海岸線を走りローカル線ですが、結構乗客がありました。ここ人住んでるの?と思ってしまうような断崖絶壁の停留所から乗客があったりするのです。乗車が土日だったので、平日は倍くらいの人が乗ってくるのではないかという雰囲気です。石浜のバス停には小さなプラスチックケースが広がっていますが、これは不法投棄物ではなく、新聞入れです。僻地たる重茂半島には新聞配達を路線バスが担っています。宮古駅前を8時30分に出る重茂線のバスはその日の朝刊を乗せ、舘、千鶏、石浜のバス停で住民に引き渡します。1988年に紀行文作家の権威、宮脇俊三氏が訪問した際に、バスが新聞を運ぶという話を著作に記していましたが、それから40年経った今でも残っていることには驚きでした。
2026年6月7日撮影
