「豊の国バス紀行県外編」についてですが、更新が滞ってご迷惑をおかけしている状況に鑑み、更新を停止いたします。ただし、県外の路線バスの画像については「豊の国バス紀行」において、県外枠でご紹介をしていきたいと思います。また、これまでの投稿についても閲覧が可能なように計らいます。どうぞよろしくお願いいたします。

 八幡浜管内の伊予鉄南予バスは、伊方半島のリアス海岸の深い入り江に沿うように走っていきます。こんもりとした山と波のあまり立たない静かな入り江の織り成す渓s期は、わが大分の海岸風景に通ずるところもあって親しみを感じます。

2022年8月21日撮影 伊予鉄南予バス伊方線

 昨年の冬訪れた北海道最大級のリゾート施設、ルスツリゾートですが、以前ご紹介した特急バスだけでなく、地元の高齢者や子供が使うような生活路線も乗り入れていました。それが、道南バス倶知安留寿都線です。倶知安営業所からニセコ、留寿都の各集落を回り、ルスツリゾートまで走ってきています。使われている車両も、特急バスはハイデッカー高速路線車であるのに対し、倶知安留寿都線は一般路線車でした。北の大地のローカルバス。車体に雪を載せて走ってくるバスは、わが地元九州ではめったに見られない光景でした。

2023年12月2日撮影 道南バス俱知安留寿都線

 海沿いを走るローカルバスに乗り、降り立った終点にあったものは、忘れ去られた飛行場でした。大日本帝国海軍大浦航空基地、ここは偵察用の水上飛行機の拠点でした。終戦時には13機の飛行機が配属されていたといいます。現在のブルーライン交通の油谷島バス停はかつて飛行場だった場所の真ん中にあり、バスが待機する場所も当時は駐機場だったようです。バス停の奥には、飛行機を海へと降ろす滑走台と兵舎が残されています。兵舎はツタが絡まり今にも倒壊寸前でしたが、滑走台は当時のまま放置されていました。滑走台の上に立ってどこまでも広がる海を眺めたとき、何とも言えない気分に陥りました。私が訪れたときはちょうど終戦の日の直後です。77年前の今日、海兵やパイロットたちはどんな思いでこの海を眺めていたのか。折り返しのバスが発車するまでの間、一人静かに感傷に浸っていました。

2022年8月17日撮影 ブルーライン交通 油谷島線

 親戚が関東にたくさんいる関係で、神奈川や東京、埼玉を訪れることがありますが、その度に街の規模の大きさに驚かされます。特に住宅団地。一軒家やアパートが地の果てまで広がる景色は、田舎の人間からすれば恐ろしささえ感じるほどです。大分の団地は裏がほぼ山です。平気で猿やイノシシが出ます。

2023年8月17日撮影 相鉄バス浜11