音楽業界ぶっちゃけ話に届いたお便りを紹介させてもらう。

 

ハンサムさん、いつもマニアックな動画最高です。

私もこのライブ自粛期間中にYouTubeチャンネルを立ち上げました。

でも登録者数が全然1000人にいかず悩んでいます。
メイク動画や料理動画にも挑戦してみましたが全くバズりません。
ヒット曲のカバーをあげても全くバズりません。

どうしたらいいでしょうか?

 

 

実は同様の質問が何通かきとる。

ワシも全くバズっとらんのにだ(笑)

 

でもこんなんでもYouTube関連で毎月そこそこの稼ぎにはなっとる。

という事でワシがどういう考えでYouTubeをやっとるかを話させてもらう。

 

 

まずYouTubeで何をしたいのか?

 

ユーチューバーみたいに再生数を狙って稼ぎたいのか?

アーティスト活動を応援してくれるファンを増やしたりアーティストとしてデビューしたいのか?

 

ここを履き違えたらダメなんよね。

 

ユーチューバー的に受ける動画は

90%の人が興味ある情報を10%増しで詳しく説明する動画。

 

ギターのチューニングの仕方とか(ギターを買った90%以上の人が興味あるネタ)

ウクレレのローGの弾き比べとか(ウクレレを始めた90%以上の人が興味あるネタ)

ヒット曲の簡単なカバーの仕方とか(楽器を始めた90%以上の人が興味あるネタ)

めっちゃ地味な顔の人がメイクでめっちゃ派手な顔になる動画とか(女性の90%以上の人はメイクをする)

手軽で美味しそうに見えるレシピ動画(90%の人は何かしら料理をした経験がある)

 

とにかくどんなジャンルでも90%の人が興味ある、知りたい情報を10%増しで丁寧に伝える動画は受ける。

いや、知りたい情報じゃなくて、すでに知っとる情報の方がさらに受けやすいぐらい。

 

それぐらいYouTubeはすでにマスなメディアになっとる。

視聴率が高いドラマが全部面白いわけでもなく、オリコン1位が面白い音楽とは限らんのと同じように

再生回数が多い動画が面白いとは限らない。

 

だで受けやすいと思う動画をアーティスト活動の片手間で狙ったところでユーチューバーには絶対に勝てん。

だってユーチューバーって物凄い仕事量をこなしとるんだでね。

 

そんでユーチューバーは自分を出しすぎちゃダメみたい。

逆にアーティストは自分を出しすぎんとダメなんだでそもそもがアーティストとユーチューバーは真逆。

 

でもたまたま、無名SSWがあげたヒット曲のカバー動画(ユーチューバー的な動画)がバズったとする。

それに乗じてカバー曲ばかりあげるようにして順調にチャンネル登録者数は一気に増えたとする。

知られとらんより知ってもらえた方がいいことには間違いない。

 

でも万が一そうなったとしても数十万人レベルにならんとライブの動員は全く増えんし、CDなどの売り上げにも全く繋がらんだよ。

 

そんでカバー動画がバズるかどうかは偶然にすぎん。

全く良くなくてもバズる動画はバズるし、めちゃくちゃ良いカバーでも全くバズっとらん動画は多い。

 

だでそんな偶然や仕事量に支配されるユーチューバー的な動画はアーティストは無理してやらんくてもいいと思う。

 

もちろんやりたくてやるならどんどんやるべき。

でも数字を稼ぐためだけにやるのは負担が大きいだけであまり効果はないと思う。

 

レッスン動画もそう。

音楽教室で先生をやっとる人とか今後レッスンプロとしてやっていきたいって人はレッスン動画が本筋なんだで真面目に再生回数を重視してやるべきだけど、それはアーティスト的なスタンスじゃないと思う。

 

ワシが一見レッスン動画的なネタを定期的に上げとるのは、あくまでもワシという自己主張の塊から見た音楽理論の話を趣味として自分勝手に発信したいだけなんよ。

もちろんど真剣に研究しとるし、自分の主張が誰かの役に立つ事だとは確信しとるけど、別に誰にも分かってもらえんくてもいいと思ってやっとる(笑)

あの人、また何かおかしいこと言っとるけど、、、で大成功(笑)

 

バズりたいなら90%が興味ある内容をするべきなんけど、ワシがハマるのは毎回10%以下の人しか興味がない内容ばっか。

今は移動ドの話ばっかだし(笑)

再生数を狙うなら断然固定ド推奨動画になる。

90%の人が固定ド教育を受けてきたんだでね。

でもそれをやっても面白くないもんで、自分勝手な自己流理論を楽しく展開しとるんよ。

 

結果的に誰かの役に立てばいいとは思っとるけど、根本が先生のスタンスじゃなくてあくまでも表現者のスタンスってところが大事。
 

でもこれってアーティストとしては当然のスタンスだと思うし、もちろんアーティスト活動にもプラスになっとると思う。

収益の面でも。

 

例えばYouTubeで稼ぐっていうと広告収入がメインだと思われがちだし、実際に莫大な収入を得とるユーチューバーは広告またはタイアップ企画が収入源。

 

でもそれを狙うのはもうメジャーデビューしてアニメのタイアップを狙うのと同じぐらいハードルが高いんよ。

 

実は1つの動画が100万回再生されようが、その広告収入だけでは食っていけん。

でも100回しか再生されんくてもそのうちの10%の10人がkindleで本を買ってくれたり、鮪フロロカーボン弦を買ってくれたらそんだけで日当ぐらいにはなるんよ。

 

 

ワシはYouTubeはそう使うもんだと思っとる。

というか自分がやりたいことを好き勝手にやることが自然に収益化に繋がっとるってこと。

 

前のブログでも触れたけど表現をお金に変えることは大事な事だでね。

 

 

音楽でデビューできるかどうかも同じ。
90%の人が理解できる分かりやすい音楽をやって似たような人たちとつるむことで毎回10人集客があったとしても一生デビューはできん。

もちろんそのスタンスでも毎回100人呼べるようになればデビューできるけど、10人じゃどーもならん。

 

でも毎回たとえ1人しか呼べんくても誰も真似できんような音楽を続けとれば、そのたった1人のお客さんが力を持つ人物になった途端にデビューの話になる。

ワシが過去に大々的にメジャーデビューしてナルトとかバカボンのアニメのタイアップをもらえたのもそこでしかない。

去年、ゴリラ人間ズがキングレコードでレコーディングできたのもそこ。

 

90%理論の話はこの動画で詳しく語っとるで見てみて。

 

 

マニアックだけど真似できんことをやることが遠回りに見えて実は近道なんよな。

 

ワシは来月47歳になる。

一般的にはミュージシャンとしての旬はもちろん終わっとる。

でもそれでも新しい活動でコンスタントに新鮮な話題を出せとることはデカい。

 

プロデューサーとかマネージメントとかの裏方としての仕事をやるにも、ワシは根本がフロントマンだでそこの勢いがなくなったらきついでね。

 

一生何かを仕掛け続ける。

 

これが表現者としての生き方。

 

YouTubeもその一環ってこと。

 

 

好き勝手な事をやって数字も獲れたら最高。

 

全ての活動でそこを目指して今日も唄う。