音楽は訛りが全てだ。

 

訛りのない純粋な音楽が存在するのかは知らんけど。

 

リズム感がいいってのは正確なリズムを刻むことじゃないし、唄がうまいってのも正確な音程を発声できることでもないんよな。

 

音楽はかっこいい訛りがあるかどうかが全てな気がする。

 

 

日本語の方言も沢山あってオモロいし、帰国子女じゃない日本人が喋る英語も日本人にしか喋れん訛り。

 

ワタシ中国人アルネ、もそう。

 

中国人が日本語と出会って訛った典型。

 

一つの言葉が距離を離れることで徐々に変化した訛りも、別の言葉同士が混ざり合って生まれた訛りも、とにかく訛りは面白い。

 

純粋な標準語しか喋れんワシには訛りがある人がど羨ましい。(笑)

 

 

結局のところ、音楽は言葉だ。

 

特に唄は言葉そのものだし、リズムもその人が普段使う言葉のリズムやアクセントやグルーヴが滲み出る。 

 

 

英語のラップと日本語のラップは明らかに違う。

 

日本語ラップ自体がダサいとか言う人もおるし、ワシから見てもカッコいい日本語ラップは少ないけど、日本語ラップにしかないグルーヴがあることは確か。

 

だで逆に日本語ラップはダサいほど価値があるんかも(笑)

 

 

20世紀に世界を席巻したいわゆるアメリカ音楽も、ヨーロッパ的な白人の音楽にアフリカから無理やり連れてこられた黒人の音楽が混ざり合って訛ったものがベースになっとるんだと思う。

 

 

長年ロックバンドをやっとるくせに、実はロッケンローがあまり好きじゃない。

 

ワシの中ではロックとロケンローは全然違う。

 

ロックは訛りがあるけど、ロッケンローには訛りがあまり感じられんだよ。

 

たぶんだけど、ロケンローは白人のカントリーミュージックがストレートに爆音になって高速化したもの。

 

ロックはいろんなもんがごちゃ混ぜになって訛りまくっとる音楽。

 

 

とにかく正反対なものが混ざり合って訛ったものの方が純潔なものより強い力を生むことが多いのは確かだ。

 

犬とかもそうじゃん。

血統書付きの純血種より雑種の方が体は断然強い。(あまり関係ないか?)

 

 

作曲とかアレンジとかもそう。

 

一人の知識だけで作り上げたものより、複数の人間がぶつかり合って訛りが出た曲の方がコクがあって好きだ。

 

その典型がバンド。

 

ワシがバンドを続ける理由のひとつ。

 

 

音楽家にはいわゆるバンドマンタイプと、職業音楽家がおって、まるで正反対。

 

職業音楽家というのは、音楽を大量生産的に仕事でこなしとる人のこと。

 

知識やテクニックは凄いかもしれんけど、アングラバンドマンからみれば尊敬できる人は少ない。

 

音楽をデータや記号でとらえてセオリー通りの仕事をしとるだけな気がしちゃうんよな。

 

特に、自分でごゴリ論を書いてアレンジの種明かしがだいぶ分かっちゃった今は更にその思いが強くなった。

 

ゴリ論でも何度も書いたけど、セオリーを超えたところにしか本物の音楽はないと思っとるでね。

 

 

バンドという魔物に呑まれて変えられちゃうのを覚悟で曲を作るのがバンドマンで、自分の知識とセンス(と参考資料からのパクり)だけで完結させる傾向にあるのが職業音楽家。

 

どっちが訛りが多いかといえば、当然バンドマンタイプだ。

 

好き嫌いはあるけど、ワシはやっぱり訛りがない音楽には熱くなれん。

 

職業音楽家が手がけたJ-POPでもワシみたいなアングラバンドマンがグッと来ちゃうサウンドがたまにある。

 

その曲のプロデューサーはバンドマン上がりなことが多い。

 

やっぱ本気のバンドを経験しとらんと出せん訛りがあるんよ。

 

 

昔と違ってスマホだけで本格的なアレンジが出来ちゃう時代だ。

 

だからこそ若い音楽家志望には面倒くさいバンドを本気でやって欲しい。

 

音楽の訛りを実体験として身につけて欲しい。

 

 

前のブログの続きになるけど、最近、ソロライブでの表現力を高めることに夢中だ。

 

バンドを複数やっとるとソロでのアレンジの参考になっていい。

 

例えば、昨年末に作ったこの曲は元々はこんなアレンジだったんけど

 

 

ゴリラ人間ズではこう化けた。

 

 

実に切ない。

 

これぞコードワークの妙だら?

 

サビに入った時のメロディーとコードの引力だけでグッと来ちゃう。

 

自分で弾く時もバンドのアレンジの一部を取り入れたりもできる。

 

 

先日幼稚園ライブでやったYou May Dreamはこんな感じ。

 

 

数々の女性シンガーにカバーされた名曲なんけどまさか幼稚園児にも人気だとは(笑)

 

この曲がHANZI BANDでやるとこーなる。

 

 

実にロックでありヒップホップである。

 

 

一番わかりやすく変わったのはこのダルマだ。

 

 

この生活感溢れる孤独の唄が原曲。

 

これをゴリラ人間ズが調理するとこうなる。

 

 

ジャズだけじゃなくボッサとかラテンの血も混ざった(笑)

 

 

ハンサム兄弟の初期はギターのリフが先にあってメロディと歌詞を作った曲も沢山あるけど、最近バンドでやっとる曲のほぼ全てはワシが弾き語りで作った唄。

 

だでどの曲も作詞作曲はワシということになっとる。

 

日本ではメロディーを作った人が作曲者になる風習があるでね。

 

 

でもバンドでやるとここまで変わってくるんよ。

 

ここまで変わるなら作曲はバンド名義にすべきだとも思う。

 

 

そーいや、ベートーベンとかの曲って全ての楽器のアレンジも含めてが作曲じゃん?

 

運命のジャジャジャジャーンって主旋律だけじゃなくて全てのパートの編曲も含めてが作曲。

 

 

でもいつから作曲と編曲が分業になったんだろう?

 

実は、昔、超大物イケメン俳優が作詞作曲して大ヒットさせた曲のデモを聞いたことがあるんけど、まるで別の曲だった(笑)

 

特にJ-POPSは職業編曲家によって全く別の曲になったりする。

 

いい意味でも悪い意味でも。

 

 

バンドにとって作曲者というのは曲のきっかけを作る役割なだけで、バンドという生き物に呑みこまれ全く別の形で生み出されたものが「バンドの曲」となる。

 

ほんと、バンドって面白い。

 

職業音楽家になりたいって人も絶対に本気のバンドを経験しといた方がいい。

 

音楽って奴は本当に面白いんよ。

 

セオリーとかテクニックが及ばん領域が存在するんよ。

 

 

音楽は底もてっぺんも見えんぐらい無限だ。

 

そんなところはココロに似とるのん。

 


 

 幼稚園で唄ったココロコロコロ。

 

 

実はこの曲はバンドで作った曲だもんで原曲はこっちなんよ。

 

音楽ってオモロいら?

 

 

 

ゴリラみたいな唄と人間の英知の結晶であるジャズを混ぜ合わせて訛らせたのがゴリラ人間ズ。

 

そのゴリラ人間ズのレコ発を2/17(土)に鈴ん小屋-Ringoya-でやるよ。

 

レコ発といってもゴリラの飼育記録(ブートレッグ)を来場者にプレゼントする企画だで超お得!

 

来場者全員はたぶん無理だけど、ゴリラ人間ズでチケット予約してくれた人には確実にプレゼントできるように準備しとくんでじゃんじゃんチケット予約よろしく!

 

2/17(土)鈴ん小屋(りんごや)詳細

「ゴリラ人間大脱走 vol.1〜ゴリラの飼育記録流出!」

18:30/19:00

2,500/3,000(1D別)

 

出演

ゴリラ人間ズ

E.P.O

TAPE ME WONDER

 

※ゴリラ人間ズでチケット買ってくれた方にはゴリラの飼育記録(ライブアルバム)をプレゼント!