ガキの頃からケッターが大好きだった。
小学校の頃は周りの家の子みたいに子供用の新品のケッターを買ってもらった記憶はないけど、氷屋だった生家のロッドブレーキが渋い実用車や親戚の兄ちゃんのお古の6段変速セミドロップ自転車とかを乗り回しとった。
高校の時、生まれて初めて自分で欲しくて買ったケッターがブリヂストンのワイルドウエストってマウンテンバイク。
人生初の本格ケッターマシーン！（今更だけどケッターとは愛知弁で自転車のこと）
ラグビー部を引退してからはマウンテンバイクに夢中になって一人で近くの山や海に走りに行ったり、キャンプツーリングという名のケッター野宿旅に出たりとまさにケッター三昧な毎日だった。
現在の自転車操業ズに続くケッター三昧な毎日はこの頃からすでに始まっとった。
でも、上京してバンドでデビューしてワンボックスカーで全国を旅するようになってからは近所のコンビニにすら車で行くようなクルマ生活に変わった。
清志郎さんや頭脳警察のPANTAさんといった自転車好きの大先輩と仕事させてもらうようになっても、何で大人のくせにケッターなんかに夢中になっとるん？って不思議に思っとったぐらい自転車に興味がなかった。
でも結婚して嫁の自転車に乗るようになって昔のケッター三昧だった記憶が蘇ってきた頃、この子に出会った。
サーリーのクロスチェックというオンロードからオフロードまで何にでも使える万能バイク。
こいつのおかげで突然ケッター熱が再発した。
ちょうどその頃、清志郎さんがガンになったと聞いた。
清志郎さんが元気になったら自転車チームに入れてもらおうって勝手に決めてクロスチェックを手に入れた。
偶然というか運命というかサーリーを輸入しとる会社の社長さんが高校の先輩だったり、サーリーのブランドコンセプトにも魅せられてすっかりサーリー党になった。
今じゃビッグダミーとかブロンプトンとかロードやらファットバイクまで頂いちゃったりとすっかり出番がなくなっちゃったけど、大人になって自分で欲しくて買った最初のケッターはこいつ。
元々はシクロクロスというダートレース用のバイクだけど、細いタイヤのロードバイク風から太いタイヤの29erMTB風までいろんな形に変身させて使えるおもろい奴。
オークションとかで知らん人に売っても何か寂しいし、可愛がってくれる仲間が居れば里子に出そうかなって思っとったところに
適任見っけ！（笑）
毎年復興フェスに呼んでくれとる東北の仲間が昨年末に同じ復興団体のメンバーと結婚したもんで、その結婚祝いを何にしようかって思っとったんよ。
そんで、こないだ東京まで夫婦揃って会いに来てくれた時に新郎がツールド東北とかに興味あってサーリーにも興味津々だったもんで、うちに一台余っとるよ！
って感じで里親決定（笑）
せっかくだで新婦にもこのブルーノをプレゼントして夫婦仲良くサイクリングしてもらおうかと。
自分で乗る訳じゃないもんでプロに整備を任せたいって事でまたしても鳴木屋さんにはお世話になっちゃった。
鳴木屋クオリティーってだけじゃなく、店の倉庫から使っとらんSTIとかディレーラーを発掘してくれて10速STI仕様にグレードアップ！
東北の沿岸部はまだ道の状況がよくないもんでフロントタイヤはノーマルより太めの40cのセミブロックタイヤにして地味にファットフロント仕様。
レースに出たり、九十九里浜では海に飛び込んだりと散々乗り倒してきたけど、サーリーはとにかく頑丈だし、クロスチェックはここ何年もモデルチェンジする必要がないぐらい完成された定番中の定番バイクだでまだまだ現役で乗ってもらえると思う。
実際、今日はテストライドも兼ねてこいつで味音まで通勤したんけど、やっぱメチャクチャ最高な奴なんよな。
昔付き合っとったいい女に街で偶然バッタリ会った感じ（笑）
タイヤも太いし、どっちかと言えば重めのケッターなんけど、グイグイと気持ちよく進んでくれる感じがまさにクロスチェックの持ち味。
しかも乗り心地が最高なんよな。
久々に乗って、やっぱクロスチェックは最高だなって惚れ直したわ（笑）
どんな乗り方にも対応してくれる万能バイクだで、最初の一台としてはこの上がないぐらいオススメ。
クロスチェックをガンガン乗り倒して自分好みの自転車ライフが見えた時にロードバイクなりマウンテンバイクなりの専門的なバイクに進んだり、ロングテールバイクといった変態バイクの世界に足を突っ込んじゃうのが正しい自転車乗りの道かな（笑）
久々にクロスチェックに跨ったら、自分のケッター人生を振り返りたくなっちゃってこんな長文に（笑）
とにかくクロスチェックに出会った事によって、番組MCとかの自転車関係の仕事に繋がったり、自転車操業ズってバンドに発展して来年のフジロックに出演することになったりと、趣味と仕事と生活が自転車を中心に繋がって回り始めたんよな。
ケッターイズワンダフル！