自転車に関するニッチすぎる法律の話だで興味ない人はスルーで。

 

 

 

こんな特殊な自転車に乗っとると

 

「二人乗り用なんですか?」って声をかけられることが多い。

 

もちろん、否定したことは一度もない。

何故ならこのロングテールバイクという自転車は大量の荷物を運んだり安全に二人乗り出来るように特別に開発された乗り物だから。

もちろん日本以外の国では法的にも全く問題なく二人乗り出来る自転車。

 

でも日本では一般的に自転車での二人乗りは禁止されとる。

だで、ロングテールバイクやタンデム自転車という本来二人乗り用の自転車ですら一般的には二人乗りで公道を走ってはダメだと解釈されとることが多い。

 

でも、実はそうでもないらしい。

法律というのはいろんな解釈の仕方がある。

 

長年いろいろ調べた結果、法的に制限されるべき「自転車」とは「普通自転車」のことを指すと考えられる。

普通自転車とは例外的に歩道を走ることを許されとる特別な自転車で、特別扱いされるかわりに他の軽車両とは区別してサイズやら人員やら積載量などを制限されとる自転車のこと。

全長190cm以内で幅60cm以内で他の車両を牽引しとらん一人乗り自転車のことを他の軽車両とは区別して「普通自転車」といい、法律でいうところの「自転車」とはこの「普通自転車」のことを指すと考えられる。

 

つまりロングテールバイクは「普通自転車」の規定から外れとるから、「ジテンシャ」であっても法的には「自転車」ではないということ。

 

 

その証拠に、一方通行の進入禁止の標識に「自転車を除く」と書いてあるのをよく見るけど、ここで指す自転車とは「法的な自転車=普通自転車」のことだから普通自転車ではないロングテールバイクはこの標識がある一方通行を逆走出来んのだって。

 

「自転車を除く」とはっきり書いてあるのに不思議だら?

 

でもこれこそがロングテールバイクが法的には「自転車」ではないという確固たる証拠。

 

じゃあ、ジテンシャなのに法で言うところの「自転車」じゃないとされるロングテールバイクは何に分類されるかと言えば単純に「軽車両」にあたる。

軽車両はもちろん公道を走ってもいいが、車道に限られる。

 

もちろん自転車も軽車両に含まれるから本来は車道のみのはずだけど、今から何十年も前に出来た法律によって「法的に決められた自転車=普通自転車」に限っては歩道をゆっくりなら走ってもいいことになった。

無理やり歩道を走らすためにサイズやら人員やら積載量を規制した普通自転車という「新しい解釈」を持ち出したと考えられる。

 

実は馬も軽車両に分類されるもんで、馬に乗って車道を爆走しても何ら問題はない。

つまり現在でも環七とか環八で馬に乗って暴れん坊将軍ごっこをしてもいいんだって(笑)

もちろん馬もロングテールバイクも歩道は走れない。

 

しかも軽車両(もちろんジテンシャも自転車も含まれる)は制限速度が設定されとらんから、その道の制限速度まで出しても問題ない。

原付バイクには30キロ制限があるのに自転車を含む軽車両は30キロ以上で走ってもいいという不思議。

 

長々と理屈をこねくり回してきたが、何が言いたかったかというと、ロングテールバイクはジテンシャであっても法が指すところの「自転車」ではなく単なる「軽車両」だということ。

 

そろそろ結論に入る。

 

軽車両の乗車可能人員は、その軽車両に本来設けられている乗車装置に応じた人員。

簡単に言えば座席が二つあれば二人乗れるってこと。

東京都の条例では「二輪の自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと」とあるが、ここで言う自転車とはもちろん進入禁止のとこでも説明した通り「法的に決められた自転車=普通自転車」のことを指す。

 

そうじゃなければ「自転車を除く」という標識にロングテールバイクが含まれない事が説明できんら?

 

image

 

何度も言うが、ジテンシャであっても「普通自転車」ではないロングテールバイクやタンデム自転車は法的には「自転車」ではなく単なる「軽車両」だから、写真のように座席などの乗車装置が二人分ある車体は車道で二人乗りしても法的には何ら問題ないってこと。

 

法律の解釈をこねくりまわして楽しんでみただけだけど、知り合いの弁護士にこの話をしたら、法律ってそういうものだから、こういう解釈もあながち間違っとらんのだそうだ。

前例がないから裁判して決着をつけるしかないぐらいのグレーゾーンらしい。

 

というわけで、法律の解釈を変更して堂々とロングテールバイクで二人乗りをすることにした!なんてな(笑)

 

でも憲法の解釈を変更して集団的自衛権を行使できるなんて信じられん屁理屈をほざく政府よりよっぽどマシだら?(笑)

 

 

そもそも自転車が歩道を走っていい先進国は他に例がないと聞く。

狭い歩道を走らせるという危険極まりない例外を作るために「普通自転車」なんて新しい解釈を持ち出したのがそもそもの間違い。

 

だで、自転車に関する法律はややこしいし、厳密に法を守ったら逆に危険なことが多い。

 

それこそ厳密に取り締まったら犯罪者だらけになって社会が崩壊する(笑) 

 

ちなみに、最近よく見る配送業者のリアカーを牽引しとる自転車は普通自転車ではない単なる軽車両だから本来は歩道は走れんはずだし、お巡りさんだって自転車で並走したりと、法律違反しまくりだ(笑)

 

だで、細かい規則どーのこーのよりも、自分の身を守れて他人に多大な迷惑をかけない範囲で自転車ライフを楽しみたいってことかな。

 

最低限、車道の逆走と歩道の爆走だけはヤメようぜ!

昔からずっと「自転車は車道の左側」ってルールが定着しとれば歩行者も自転車も車も今よりもっと安全に共存できたはずなのになあ。

 

とにもかくにも、現状にそぐわない法律が多すぎるせいで、自転車が持つ可能性や発展性が阻まれとるのが残念なんよな。

 

これは自転車に限らずだけど。