祖父の葬儀をした話 | はにょのブログ

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祖父の葬儀をした話
書いても誰も読まないのですが、箇条書きにしてある日記を文章化しようと思う。
箇条書き日2022/07/23 (土)16:43
文章化日2022年12月17日20:46:38
◇概要
父の父が亡くなった為、関東から長野県へ行くことになった。行きたくない。考えるのは否定的な思いばかり。

◇行きたくない理由
給料が減る
予定が狂う
ルーティンが狂う
時間の無駄
喪服がない

◇親戚に会いたくない
結婚してない為、嫌みを言われる。
職業が誇れないから惨めな思いをする。

◇総評
ストレス
面倒くさい

◇葬儀での出来事
進行役を務める女性スタッフが話す際、決まって語尾下げた。
告別式を控えた待機時間にて父が親戚に対して「結婚相手探してくださいよ」と笑い交じに私の見合い話を持ち掛けた。父の心無い一言にショックを植え付けられて泣き出しそうだった。胸の内が氷づいた私は、椅子に雁字搦めになった。父の言葉に愛想笑いなんぞできるわけもなく──。嗚呼、今でもその光景が目に浮かぶ。親戚らも父の発言に何も返す言葉がなかったようで、そちらは愛想笑いで話は流れた。私がその場で椅子から立ち上がり、長野県から逃げ出す勇気があれば違ったのだろうか。


◇火葬場での出来事
火葬場の人がお悔やみすぎてくどいくらいだった。火葬は900度で焼く。骨になるまでに1時間40分かかる。火葬場の人に親族がなぜ骨が青くなるのかしつこく質問していた。骨が青くなるのは解明されていない。箸は橋渡しが由来。通常と違うことを示すように長さも素材も違う。
骨集めるのは非常に時間かかる。箸で掴んで箱に入れるのだが、一人1骨入れたら箸を別の人に渡して入れたために時間がかかった。お互い譲り合い、代わる代わる骨を入れあう。最後は火葬場の人が塵取りでごみ掃除のように砂を集めて箱に流し込んだ。全員が火葬場の人の動きを凝視し眺める。ごみ掃除の要領で骨を集めればものの5分もかからなかっただろうに、1時間かけて行われた行為は儀式そのものであった。

◇火葬場での出来事
家族とは仲が悪く、会話をする仲ではない。親族とも話す話題はないし、逃げ出したかった。気まずすぎてもう無理だった。心が耐えられなかった。火葬場で昼食の時間となった。昼食は300円のおにぎりとから揚げ。食べ盛り、働き盛りの男性陣は食べたりない量だっただろう。昼食を食した後、骨になるまでに1時間40分かかると聞かされた。時間があるため待機時間に。ダイニングテーブルでの親族との会話に耐えられなかった私は、火葬場の人に私たちに当てられた部屋を離れロビーにいても良いか聞き、飲食しなければ良いという許可を得てその場を離れた。割り当てられた部屋を出て廊下を10歩ほど歩けばすぐにロビーが見えてくる。同じ型のソファーが対面に複数席、合計10名以上が座れる空間があった。全体的にグレーと黒でまとめられたロビーは片面がガラス張りになっている。窓から覗く風景は緑一色。さすがは長野県。自然にあふれている。やっと人一人いない一人ぼっちを手に入れた。葬儀場に到着してから約6時間後のことだった。ソファに腰かけ背もたれにもたれる。ぼっちタイム。他人の目を気にすることなく携帯ポチポチした。唯一心を落ち着けることができた。如何に親族との空間が苦痛だったかを思い知らされた。長野県だというのに空気がよどんで、息が苦しくて、締め付けられそうだった。
例えば、任務があれば少しは楽だったのかもしれない。自分の親が死んだら葬儀の用意をするのは自分がやらねばならない。役目があれば逃げることはできない。自然と気が引き締まり役目を遂行できるだろう。今回は私は死んだ祖父の子の子だ。何もやることがない。その場に居ること。それが役目だ。それでも年相応で成人している。何も知らない無垢な子供ではない。気まずくてはげた。食欲が湧かず、白髪が出来て、抜け毛が増えただろう。

◇祖父の家
知らぬ間にリフォームをしたと叔父から聞かされた。金額は合計1000万位。どれくらい変わったのか気になり外観と部屋を見て回ったところ、それほど変化は見られなかった。小屋が消滅していたり、和式が洋式になっていた。外装に変化はなく、リフォームしたと言わなければ気づかなかっただろう。
迎えの車を待つ間、暇を持て余した。子供の頃に泊まりに来た際の寝室になっていた部屋。その当時は絵画が飾られていた。絵画は女性のイラストで、10歳前後の子供の私はその絵画が怖くて怖くて眠れなかった。怖いのに見てしまう。今考えれば、頭の位置が悪かった。目を開けて視線を少し動かせば目に入る位置にその絵画があったのだから。今も簡単に脳裏に思い浮かべられる絵画はなくなっていた。
玄関には5円タワーの五重塔があったり電話機が置いてあったり、20年以上前から置いてあったものがそのまま飾ってあったり置いてあった。


◇終わりに
計8時間滞在
10時間移動
辛かった