
「パワーストーンを購入したら、
電話がかかってきて、やがて、
持っていたお金を全て渡してしまった・・・」
朝のモーニングショーで、
「現金を浄化して願いをかなえる」と持ちかける
開運商法詐欺事件について特集をしていました。
奇跡を起こすブレスとして
有名全国紙に広告を掲載しており、
その広告を見て通販を申し込んだ客の内、
全国で800人が被害にあったそうです。
報道によると、
その手口は、以下の様なものでした。
(1)
雑誌を見てパワーストーンブレスを注文すると、
電話が数日後にかかってきて、
「あなたは本来お金に困らないタイプ、
大金を手にできる器。
その器に”穴が空いている”から直す必要がある」と言われる。
(2)
”器の穴”を直す護摩供養に400万円と言われるが、
さすがに高額だからそれはできないと断る。
→→いきなり400万が370万円引きの30万円に値下げ!
→→更に効果が無ければ返金と言われる!
→その気になって契約してしまう。
(3)
数カ月後、業者から電話が来る。
「あなたの手元にあるお金は、
汚いゴミ同然のお金なのでお清めが必要。
清めが終わったら返却しますよ」と言われる。
信用し持っていた全財産を預ける。
(4)
消費者庁から行政処分を受け
詐欺グループ解散!!(お金は返って来ず)
この手口で、詐欺グループは、
結果7億円を超えるお金を手にしたのです。
この特集を見て、
私は過去に自分が書いた記事を思い出しました・
それはスピ好きの人をカモにしようとする手口について
注意を書いた2012年の記事です。
☆そのメッセージは本物ですか?
↑この過去記事で書いたものと、
この開運商法詐欺グループが行った方法には
ある共通点があります。
それは、
向こうから連絡をしてくるという点です。
過去の記事では、
mixiやFacebook等々のSNSを利用したり、
アメブロなどを使ってメッセージを送りつけ、
最終的に物販や有料へ持ち込むというやり方について
警告を書いています。
一方、この開運商法詐欺でも、
申し込みをした人へ
詐欺側から電話をして勧誘を行っています。
第二の共通点として、
相手の興味を惹く特殊な言葉を最初に言うというものです。
過去記事では
スピに興味がある人に対して、
『あなたのハイヤーセルフ※が
メッセージを伝えたいそうです』という言葉で
関心を引く事例を取り上げています。
(※観音、マリア、ミカエル、守護霊等
バリエーションがあります)
そういったものに関心が無い人には、
まったく効果が無い、かもしれませんが、
スピに興味がある人にとっては、
非常に思わせぶりで、
とりあえず返事をしてみようかなんて
思ってしまうかもしれません。
一方開運詐欺では、
「あなたは本来お金に困らないタイプ、
大金を手にできる器。」と、
こちらも、え?そうなの?!と思わせるような、
思わせぶりな事を告げます。
詐欺・悪質商法ジャーナリストの
多田文明氏によると
「詐欺のホップステップジャンプ」
というものがあるそうです。
ホップ(ほめる)
→あなたは素晴らしい器がある
あなたは失敗したけど本来は素晴らしいものを持ってる
ステップ(落とす)
→器に穴が空いてるからスッカラカンになるよ
(または穴が空いてるからそうなってるよ)
ジャンプ(救う)
→汚いお金を浄化で開運!
褒める→落とす→救う という
精神コントロールの手法で、
これは詐欺以外でも、
スポーツの世界や、
会社の社員教育、自己啓発グループ等でも
使われる手法だそうです。
実際、健全につかえば
良い結果につなげる事もできるだろうと想像しますが、
詐欺または詐欺モドキを行う人は、
これを悪用しているというわけです。
今日のモーニングショーで取り上げられていた
パワーストーンの例では、申し込みをした方は、
広告内のパワーストーンの種類とその効果の部分を
きちんとチェックしたり、
自分に必要そうな石に◯をつけるなどをなさっていました。
街中でパワーストーンショップを見ても
購入しないような人なのに、
有名全国紙に広告が掲載されているということで、
本物だと信じて被害にあってしまったという人も。
確かに、雑誌編集やライターの経験がある人なら、
雑誌を見ていて、これは記事、これは広告と、
ほぼ見分けが付くと思いますが、
一般の方には「記事広告」が広告だと
見分けが難しいかもしれないと思います。
ただ、今回の例の場合は・・・
明らかに広告とわかるものだと思うのですが、
TVの被害者の方の言葉では、
「雑誌に載ってたから信じた」と
おっしゃっていましたので、
その辺りはかなり、難しい問題かもしれません。
また、一般の方は、
広告はお金を払えば掲載できるものという
そんな感覚も薄いかもしれないと思います。
(広告料を出すから掲載してくれと言っても
あまりに雑誌のカラーや方針と違っていると
断られる事も勿論ありますよ)
名のある有名誌に掲載されているということで、
「お墨付き」のような錯覚をする
今回の被害者のような方もいるでしょう。
それを利用して、実際は単なる広告掲載でも、
いかにも取材を受けたかのように
「雑誌に掲載されました!」と書いてあるものも
見かけますが・・・、
まぁ、ビジネスとしては、
ある程度は仕方がない事なのかもしれません。
(広告主は雑誌の持つ知名度や発行部数、信頼度に対して
広告料金を支払っているのです。)
ところで、夕方のニュースで、
押し花レンタル詐欺で被害総額42億円という
ニュースを見ました。
金額だけ見比べてしまうと、
開運商法の7億円は少なく見えますが、
どちらも・・・現実を見失った結果なのかな・・と
そんな気がします。
結論として、
自分から電話やメールをして
過剰に売り込んでくるものは、
一度立ち止まって考える癖をつける必要があるかなと。
直感にしたがって行動するという事と、
考えなし、や、無謀な行為、は
また別ですものね。















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