
今日1月25日は、
聖タチヤーナの日でした。
今のロシアでは、学生の祭日として、
飲んだり騒いだり無礼講で楽しむ御祭りデーです。
しかし、元々は、
この聖タチヤーナの日には
その年の農作物の出来をみたり、
パンによる占いを行っていました。
ところで、聖タチヤーナとは、
どんな方だったのでしょうか?
大殉教者とも言われる聖タチヤーナは、
元々ローマの執政官の娘として生まれ、
キリスト教の影響を受けて育ちました。
当時のローマでは、
キリスト教はまだまだ信者も少なく、
一般的な存在というよりは、
今でいえばまさに新興宗教であり、
一般市民からすれば異教です。
タチヤーナはそんな、
新しい宗教の影響を受けた女性でした。
そしてやがて
『自分の助けを必要とする者の為に人生を捧げよう』と
考えるようになっていきました。
それからのタチヤーナは、
貧しい人々を助け病人の世話をして暮らし、
キリスト教の女子修道院の院長となりました。
しかし当時のローマでは、
キリスト教は少し困った存在でした。
何故ならキリスト教では「神」は一人しか認めないため
ローマの人々が信じていたような多神教を否定していました。
祭政一致のローマにおいてそれは、
政治の否定にも繋がっていきます。
彼らにとって神は一人しかいないのですから、
当然の如く、
他の神を奉じる最高神祇官であるローマ皇帝および、
それによって作られている国
つまり偽物の神の国(彼ら曰く)など、
認められないということになります。
もっと一般市民レベルで考えれば、
例えば今の私達の生活の中で、
初詣にも行かない、お葬式もしない、
しかも国家を否定しては、
変わりになんだかよくわからない
聞いた事もないような神様に向かって
奇妙なことをして祈っている人、
・・・そんな感じでしょうか。
今のキリスト教のイメージとは
恐らく随分違っていたのでしょう。
(今のキリスト教も多種多様なので、
非常に乱暴な言い方ではありますが、
そのあたりは日本人の持つ、
一般的なキリスト教イメージという括りでご容赦ください)
そういった様々な流れがやがて
ローマにおけるキリスト教弾圧へと進んでいったのでした。
では修道院長であったタチヤーナはどうだったのでしょうか?
やはりその活動が慈善活動だとはいえ、
目についてしまったのでしょうか、
時の皇帝ウルバノ一世により
タチヤーナは捕縛されることとなります。
そして彼らの神のひとりである
アポロンの神殿へ連れて行かれると、
キリスト教を捨てローマの神を受け入れるに迫られます。
けれどどれほど激しい拷問を受けてもタチヤーナの
信仰は揺らぎませんでした。
それどころか奇跡が起こり、
前日に拷問でつけられた傷は夜のうちに治癒してしまうのです。
ついには死刑にするより他になく、
彼女はライオンの檻へと入れられてしまったのでした。
ところが、
飢えた凶暴なライオンは彼女の足を舐めただけで、
何もすることがありませんでした。
それを見た死刑執行人たちはさすがに恐れおののき、
中には彼女の助命嘆願を行う者まで現れました。
しかし、最終的には執行人の手による処刑が行われ、
226年1月12日に殉教したと伝えられています。
ロシアでは今日1/25は、
この聖女タチヤーナの日として長年お祝いをされてきました。
イタリアでの聖マルチナの日が
たった5日違いの30日なのですが、
実はその逸話もそっくりなのです。
なにか関連があるような気がします。
さてロシアではこの日には、
独特の古い言い伝えのような、
占いのようなものが存在していました。
例えば
・聖タチヤーナの日に雪があればその年の夏は雨が多い。
・聖タチヤーナの日が凍てつくような寒さであればその年は豊作。
逆に『腐り風(南風)』が吹いたり、暖かければ凶作になる。
その他には、
この日はパンを焼いてそのパンの焼け具合によって、
女の子の運命を占う事も行われました。
例えば、
・パンが途中から大きく膨らんで山のようになる
→ 運命は上り坂である(今は上り調子の手前にいる)
・パンが滑らかに形良く奇麗に焼ける
→その年は一年を通し平和で何事もうまくいきやすい
・パンが割れる
→人生のテストが起こる前触れ
・パンが少し焼けすぎた
→受け入れるべき喜びがある。
ロシアは黒パンをよく食べる国ですので、
この時に焼かれるパンは、
やはり黒パンなのかもしれませんね。
ちなみに現在学生の日となっているのは、
1755年の1月25日、エリザベータ女帝が、
イワン・シュフロフによるモスクワ大学設立の許可願いに対し
許しを出した事に由来しています。
許可を出された日は聖タチヤーナの日であり、
なんと偶然なことに、イワンの母の名前はタチヤーナだったのです。
聖タチヤーナは学生や知識を求めるものを守護し、
目標を達成するための、
忍耐や粘り強さをサポートすると言われています。
知識、忍耐、
このキーワードは
とても山羊~水瓶的です。
今宵は聖タチヤーナに思いを馳せてみたいものです。















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