ばらくブログを更新できなかった
6月の梅雨入りとともに
私は久しぶりにミエナイ世界を覗いていた
そうこうするうちに
ネットが不安定になったと思うと
一日の大半が使えなくなってしまった
仕方がないので
溜め込んでいた本をいくつか読みふける
こんな風にPCから離されないと
最近は本も殆ど読まなくなってしまったのだ

割れそうな頭痛に顔をしかめながら
昼間から布団をひいてもぐりこみ
5・6冊手元に置いてみる
表紙に踊るのはどれもこれも
「シャーマン」の文字

今から100年も前の
アルタイのシャーマン
ツングースのシャーマン
サハのシャーマン
もう今はこの世にいない彼らの姿が
開いた本の写真にある
ヤクートやオロチョンやアイヌ
そしてチョソンサラム
聞こえぬはずの彼らの持つ太鼓の音が
知るはずのない湯気立つ馬の生血の臭いが
妙に生々しく感じるのは
たぶん熱のせいだったろう

チベットのシャーマンのルポを読み
バチカン公式のエクソシストのルポを読み終えたころ
気がつけば熱が下がっていた

宗教は異なれど
手段は異なれど
一度でぱっと解決することはないのだ
面白いなと思う

極端なことは極端を呼ぶ
ああ 私はやはり
「ほどほどの道」
これを探して生きている
苦しみをしらなければ
私には苦しみはわからない
でもそれすらも
私が経験しただけの苦しみでしかない
そうそして やっぱり
どう振り返っても
私の人生に苦しみはまだなかったのだ
つらい つらいと感じるこころ
私はまだ それしか
そうその入り口しかわからない


本日は満月らしい。
満月 というより
つき みちる
欠けた月がいつか満ちるように
私の心もこうして凪いでいく
そしてまたあれこれと思い悩み
そうしてゆらりゆらりと揺れて
大きなまるい光の中に
お船に乗って消えていく

それは もっと遠い話
もっと ずっと 先のお話