私の過去生の中のひとつに
江戸時代の傾城だったことがあるようです
顔立ちは十人並みでしたが
着こなしや会話の即意妙答さなどで
そこそこ売れていたようです
神経質でデカダン趣味で
かなりいろんなことに凝り性だったようで
そういうところは 
やはり江戸時代の男に生まれた時代と
今に共通する性質です
おそらくこの傾城時代に凝り性なのが強化されたんだろうなと
自分では感じています

その頃のことで一番ココロにのこっているのは
病が悪化して
黴臭く薄暗い布団部屋に寝かされていて
もう起き上がるちからもなくて
天井に近いところにひとつだけあった格子窓の
向うに見える空をみながら
もうすぐ死ぬんだなと思っていたこと
まだ元気だったころ
自分の部屋の窓から遠くを眺め
いつかもう一度あの外へいきたいと焦がれていたけれど
結局かなわないまま
布団部屋で死んでいった私の心のなかは
ただ「寂しい」のひとことでした

今公開中の映画「さくらん」のCMをみるたび
なんだか懐かしいような妙な気持ちになります
その昔「吉原炎上」でも同じようなき持ちになったけれど
「さくらん」のほうがより変に懐かしく思うのは
やっぱりデカダンスな雰囲気があるからでしょうか