ある日朱珠ちゃんは突然に
物が食べられなくなってしまいました

実は朱珠ちゃんは
驚くほど強健な消化器官の持ち主で
一般的な女子の2倍は食べている人です
(ちなみに私は1.5倍でしたが)
唐辛子の消費量といったら
私の20倍は軽くあるでしょう
いろんな意味で大食漢です(失礼)

熱が出ようとも
下痢になろうとも
腹痛だろうとも
いまからステーキ食べよう!と
言えるのが彼女
朝からチゲ鍋山盛りにして
平らげることなどしょっちゅうで
まず「物が食べられない」ということは
いまだかつてほぼありません
あったとしても
せいぜい1日そこらが関の山でした

まずなにより旦那様が驚きました
毎日買ってくるお土産のケーキ(当然2個入り×2パック)に
朱珠ちゃんが手をつけなかったからです
朝からなんだか食べられないと
彼女が言っていても
「まったく信用していなかった」のでした 笑

「お前・・・ほんまに具合悪いんやなぁ」

旦那様にとっても
まずありえない出来事だったのです
しかもそれは
一日二日三日・・・どんどん日にちは過ぎていくのに
朱珠ちゃんは食べられないままで
見る見る顔はやつれ体もげっそりし
家から出ることも無くなってきました
発熱 下痢 食欲不振 の症状から
何かに当たったのかとも思ったのですが
朱珠ちゃんよりも相当胃腸の弱く
すぐ下痢をする那様がぴんぴんしている以上
心当たりがありませんでした

しかし朱珠ちゃんは
自分でうっすら分かっていたのです

(あぁ これは いわゆるカミコトに関係あるに違いない)

この症状は朱珠ちゃんが
とある訪れる人も稀なある稲荷様に
お参りした夜から始まり
そして見る夢も
まさに地獄巡りとでも言うべきものを
連夜みていたこと
そして何より
彼女の第六感とでも言うべき深いところで
そう感じていたようでした

そうして1週間を過ぎて
さらにしばらくした頃
朱珠ちゃんと仲が良い或る方から
彼女はこんなことを言われました

「あなたは憑依されてる あなたの愛するものが死ぬよ」

朱珠ちゃんは驚き
続いて沸き起こった激しい怒りで
思わずそのまま 
私のところへ電話をしてきたのです 笑

その方の言われる要点をまとめると
以下のようなものでした



以前からミエナイ世界に関わるのには
相当の覚悟がいると知らせているのに
神社におまいりするなどしたせいでこうなった
朱珠ちゃんは憑依されている
ミエナイ世界に関わると死人が出ることもある
実際私の知っている人が何人も死んだりおかしくなった
この世界に関わることで
朱珠ちゃんは死なないとして
朱珠ちゃんの一番愛するものが死ぬ



得てしてこういうことを言う人は
どこにでもいるものです
話の結論としては結局
私と距離をおいた付き合いをしろと
いうことのようでしたが
その方は自分がこうだと主張されていることに対して
朱珠ちゃんがどう対処すべきかという点においては
分からないの一点張りだったようです
そして朱珠ちゃんには
この方の言われることが
どうにも納得しかねたのでした

ここから先のこの件に関する
私が観た流れは
朱珠ちゃん自身にも話していないことも
多々ありますので
かなり割愛せねばならないことをお許しください
ただいえることは
そんなに物事は単純ではないということです
また人はどの人も世界の「御働き」と関わらずに
生きてはおりません
その関わりがどのようなものなのか
どのようになるのかは
全てその人次第なのです

ありていにその後の事実だけを
書かせていただきますが
その後朱珠ちゃんと私は
不動明王を本尊とするとあるお寺さんへと
ご挨拶のお参りをさせていただきました
するとその日から彼女は
あっさりと物が食べられるようになりました
しかし朱珠ちゃん自身
これで巫病が治まったわけではないと思っています


肉体的精神的疾患か
憑依か霊的攻撃か
浄化なのか好転反応なのか巫病なのか
これは極めて見極めの難しいものだと思います
いつもは或る程度お話できる形になってからしか
こういう内容のことは書かないようにしていたのですが
今回はいまだ進行中の中で書いてしまい
あいまいな書き方になってしまいました

はなたまの中において基本的に
こういう内容の話を書く上で
いつも私が必要だと思っているのは
個人的感覚や体験の羅列ではなく
その中にある「共通項」および「普遍的なもの」を
シェアするということです
(ただし「みちをすすむ」カテなどは
私の個人的記録として書いているので
この制約はあまり気にしていませんが)
そういった点より
割愛したところからについては
いずれ必ずお話したいと思っています


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憑依というのならば憑依なりに
巫病ならば巫病なりに
精神疾患であるというのならそれように
「○○だ」と言うときは
必ずそれを言う相手に
対処の仕方をある程度告げるなりすることが
とても重要だと思っています
(場合によって告げて良い程度が変わりますが)
それをしないのなら
それはただの脅しであって
無責任な放言でしかないのではないでしょうか

例えば腰の痛いといっている人に

「腰がそんなに痛いなんて 骨折よきっと!
柔軟もせずに運動したからだわ!
間違いないわよ 骨折よ!」

というよりも

「それだけ痛いのなら骨折かもしれないから
病院へいって検査したほうがいいかも」

といってあげるほうが良いと
私は思うのですが・・・・