元来頭痛持ちの私なのだが
月末付近に起こる頭痛には
ほとほとお手上げ状態で
たいがい3日
長ければ5日以上
激しい頭痛に悶え
ひたすら布団に潜り込む
光も音も
すべての刺激が針のむしろで
赤剥けになってささくれた神経には
自らが呼吸するその体の振動さえも
脳が捻じ切れるような痛みを呼ぶのだ
ただただ脂汗を流しながら
できうる限り呼吸を止めて
布団の中で四つんばいになり
次の瞬間襲いくる激しい嘔吐感に備える
けれどやはり胃の腑が裏返るような
その強烈な吐き気をこらえきれずに
私は思わず唸り声を上げ
両手両足で敷布団を掻き毟る
一瞬の静寂
そして次の瞬間
脳内が爆発したかのような
猛烈な痛みが襲いくるのだ
もう何十年こうやって
痛みと過ごしてきただろう
今月も頭痛自体はもう10日ほど続いて
激烈になってから3日目の今日は
子供の学校のプール当番の日で
私は痛む頭をごまかしながら
どうにか当番を終わらせたのだが
とっくに市販薬でおさまる状態ではなく
帰宅するやいなや布団に倒れこんでしまった
さすがに3日になると
痛みになれているとはいえ疲れが来ており
私は諦めて病院へ行くことにした
病院へ着いた私は
相当な顔つきをしていたのだろう
すぐに車椅子に乗せられて
いつもと同じように
ひとり一番静かな処置室へ運ばれてしまった
座薬を入れられ
鎮痛剤を飲まされ
これまたいつものように先生から一言
「今日も頭に注射しましょうね」
後頭部にずがんっと痛みが走る
看護士さんの言う
ちょっと痛いですよ~という声に
ココロの中で ちょっとじゃない!!!かなりだ!!!と
激しく悪態をついてしまう私
この注射は刺されるときも痛いけれど
何より気持ち悪いのだ
注射液がじゅるじゅると
後頭部に注入されるその音が
生々しく鼓膜に響いてくるその気色悪さ
頭皮の中に何かが押し込まれていく感覚は独特で
注射されたその部分だけ
奇妙な異物感を感じてしまう
楽になるのは分かっているけれど
できれば できれば受けたくない治療方法だ
しかも今日はそれを3本
ううっ・・・ 無理 限界
結局そこで 私は嘔吐してしまった
さて ことはこれで終わらない
家に帰って休もうと車のキーをまわす
まわす まわす まわす
動かない
うんともすんとも動かない
運転席で思わず遠い目になる
私ファイト!
意味もなく自分に掛け声をかけ
再度キーをまわす
きゅるるるる・・・・・・・しーん
私は本気で遠い目になった
風もないじっとりと暑いこの夜
とぼとぼとうなだれながら家へと歩き出す
街路灯もない真っ暗なこの道
うんざりした気持ちで歩きながら
思わずヨンちゃんに電話で泣きをいれ始めたとたん
ぷつっ
・・・・・・・携帯の充電が切れていた
暗い夜道
痛む頭とうっかり買ってしまったペットボトルを引きずって
家まで歩く私の足取りは重いことこの上なく
車の修理費がいくらかかるのだろうと
目の前が真っ暗になったヨナの一日
月末付近に起こる頭痛には
ほとほとお手上げ状態で
たいがい3日
長ければ5日以上
激しい頭痛に悶え
ひたすら布団に潜り込む
光も音も
すべての刺激が針のむしろで
赤剥けになってささくれた神経には
自らが呼吸するその体の振動さえも
脳が捻じ切れるような痛みを呼ぶのだ
ただただ脂汗を流しながら
できうる限り呼吸を止めて
布団の中で四つんばいになり
次の瞬間襲いくる激しい嘔吐感に備える
けれどやはり胃の腑が裏返るような
その強烈な吐き気をこらえきれずに
私は思わず唸り声を上げ
両手両足で敷布団を掻き毟る
一瞬の静寂
そして次の瞬間
脳内が爆発したかのような
猛烈な痛みが襲いくるのだ
もう何十年こうやって
痛みと過ごしてきただろう
今月も頭痛自体はもう10日ほど続いて
激烈になってから3日目の今日は
子供の学校のプール当番の日で
私は痛む頭をごまかしながら
どうにか当番を終わらせたのだが
とっくに市販薬でおさまる状態ではなく
帰宅するやいなや布団に倒れこんでしまった
さすがに3日になると
痛みになれているとはいえ疲れが来ており
私は諦めて病院へ行くことにした
病院へ着いた私は
相当な顔つきをしていたのだろう
すぐに車椅子に乗せられて
いつもと同じように
ひとり一番静かな処置室へ運ばれてしまった
座薬を入れられ
鎮痛剤を飲まされ
これまたいつものように先生から一言
「今日も頭に注射しましょうね」
後頭部にずがんっと痛みが走る
看護士さんの言う
ちょっと痛いですよ~という声に
ココロの中で ちょっとじゃない!!!かなりだ!!!と
激しく悪態をついてしまう私
この注射は刺されるときも痛いけれど
何より気持ち悪いのだ
注射液がじゅるじゅると
後頭部に注入されるその音が
生々しく鼓膜に響いてくるその気色悪さ
頭皮の中に何かが押し込まれていく感覚は独特で
注射されたその部分だけ
奇妙な異物感を感じてしまう
楽になるのは分かっているけれど
できれば できれば受けたくない治療方法だ
しかも今日はそれを3本
ううっ・・・ 無理 限界
結局そこで 私は嘔吐してしまった
さて ことはこれで終わらない
家に帰って休もうと車のキーをまわす
まわす まわす まわす
動かない
うんともすんとも動かない
運転席で思わず遠い目になる
私ファイト!
意味もなく自分に掛け声をかけ
再度キーをまわす
きゅるるるる・・・・・・・しーん
私は本気で遠い目になった
風もないじっとりと暑いこの夜
とぼとぼとうなだれながら家へと歩き出す
街路灯もない真っ暗なこの道
うんざりした気持ちで歩きながら
思わずヨンちゃんに電話で泣きをいれ始めたとたん
ぷつっ
・・・・・・・携帯の充電が切れていた
暗い夜道
痛む頭とうっかり買ってしまったペットボトルを引きずって
家まで歩く私の足取りは重いことこの上なく
車の修理費がいくらかかるのだろうと
目の前が真っ暗になったヨナの一日